黒スモーカー解説
1.デッキレシピ
デッキレシピは4×12+2=50枚と各ターンの動きの再現性を重視した結果です。
まずは、「衝撃波」も「3コスコビー」も入っていない点が意外に思われるかもしれません。
現在、謀略の王国発売前の環境では赤ゾロ、白ひげの2リーダーがtier1の階層に君臨しており、次点で赤エースや黄カタクリ、赤緑ローなどが続く状態は、正直に言ってしまうと黒スモーカーにとっては逆風です。
その中で、黒スモーカーのテストプレイをしていて気付いたことは、いわゆる「テンプレート」とされる安定した立ち回りをしていても勝てないということでした。
より具体的に言うと、①相手のリーダーよりも低いパワーのキャラや、②カウンターを構えるためのドンに違和感を覚え始めたことがこの構築のスタートでした。
まず、①についてですが、赤ゾロのリーダー効果や過去のモビーディック号のような全体のパワー底上げ効果がなければ、相手リーダーよりもパワーが低いキャラは、基本的にドンを付けてあげなければリーダーに圧力をかけることはできません。
もちろん、相手の低コストキャラにアタックすることは可能なのですが、それは2ドンでプレイできるブランニューのようなカードに任せたいところです。
また、可能な限り避けたいプレイは、相手の中型キャラをKOするために4クザンを寝かせて3コビーを出す立ち回りです。
もし、このプレイでキングデューやサッチ、7マムのような中盤のアタッカーを取れたとしても、十中八九その後の試合展開は非常に厳しいものになります。
(相手はアタッカー1枚KO、5〜7ドン消費)
vs
(こちら4クザンレスト、4000アタッカーが残る、3ドン消費、手札1枚ディスカード)
仮想敵としてKOしておきたい相手キャラを例にただ事実を記載しただけですが、「出来るからプレイする」という行為が必ずしも正解にならないのは言わずもがなだと思います。
選択肢があればプレイミスを誘発する原因にもなるので構築段階からケアをすることに決めました。
一方、3コビーを上手く使えている方は、その実力はおそらく上位層に匹敵すると考えて差し支えないと思うので、コビーを使っていくのがよいと思います。
とは言ったものの、あくまでここ一番の大会で勝ちたいならどうかという話なので、コビー愛着があるなら使った方がメンタル的にプラスと思っています。こっちのイラストなんか特に可愛いですね。
自分も大好きです。
次に、②のカウンターを使うために構えるドンについてですが、黒スモーカーの調整開始時に衝撃波4枚フル投入してテストプレイを重ねていくなか、なぜか頭の中で疑問符がドンドン増えて行きました。
「トリガーは強いけど、どのターンで打つんだろう???」
一方、緑のパンクギブソンや赤のラディカルビームあたりは明確ですね。
衝撃波は相手のリーサルターンに4000ガードとして使える!ということかもしれませんが、それだけではあまりにも厳しいと感じました。
衝撃波が手札で浮いた試合は大体負け試合ですし、せっかく構えても上手いプレイヤーならしっかりとケアして殴って来ます。
更に、後攻を取った時の黒スモーカーのテンプレートな動きは以下のとおりで、2コス必要なカウンターを構える余裕がありません。
(もし先攻ならより一層構えるプランは弱くなります)
2ドン ブランニュー
4ドン 4クザンorボルサリーノ
6ドン サカズキor5スモーカー+リーダー効果起動
8ドン イッショウorブロッカー2面展開+リーダー効果起動
10ドン 10クザン
黒スモーカー使いの身内と話していて、リアルに使い出があるのは、
相手が先攻で1コスキャラ展開
→後攻1ターン目に2ドンアクティブで返し
→相手リーダーアタックを衝撃波で止めつつ1コスキャラをKO!
上記のケースくらいなんじゃないかという話になり、悩みに悩んだ結果、辿り着いた答えは「構えない」構築でした。
すなわち、衝撃波用の2ドンをキャラの展開やアタック用のドンに活用していこうというプランです。
これが結構しっくり来て、テストプレイでもかなり好感触でした。
もともと、必要なキャラを展開して黒スモーカーのリーダー効果を有効に活用しようとすると、余るドンはほぼなく、手札で浮く衝撃波とにらめっこすることがなくなりました。
結局、上手いプレイヤーは衝撃波のケアもライフの詰め方も適切に実行してくるため、仮に衝撃波があったとしても勝率に差がつくとは考え辛かったので、衝撃波を抜いた枠はコスト無しで使える4×4=16枚 2000ガードに任せることに。
黒デッキはもともとガード値を持たないカードがモリモリ入っているので、コスト0で切れるカウンター値2000は重宝します。
以上が、3コビーと衝撃波の採用を見送った理由となります。
〜枚数について〜
・4積みのカード
→デッキの核になるカード、初手のキープ基準になり、各ターンの動きに直結するカード
・2積みのカード
→試合中1枚引いたら嬉しいが複数枚プレイすることは想定していないカード
2.カードの採用枚数
10クザン 4枚
主な役割は、後述の4コスクザンアタックと合わせて、最速でプレイされた9コスニューゲートや9コスシャンクスを処理しながらの10kアタッカーの擁立。もちろん、重ね引きした10クザン自身の連打も強力(その場合は10リンリンすら処理範囲)。
また、後述のシャンクスを活かすためにも最速でプレイしたいので10コスキャラではあるものの文句なく4枚採用。
スモーカーリーダーでは、恒久的なコストダウン効果は何よりも強力なので、後手時に10クザンが1枚あれば4-6-8のいずれかのターンにプレイできるカードがなくてもキープ推奨。
一方、「元海軍」なのでブランニューで拾えない点はご愛嬌。
9シャンクス 2枚
1コス以下だが数少ない全体除去持ち。
9コスのキャラではあるが基本は10クザン展開後にプレイして、ブロッカーと中型アタッカーを薙ぎ払う。
10クザン前提ではあるが、この薙ぎ払いは基本的にバトル前に行うため赤系統には壊滅的な打撃を与えうる。
赤系統のデッキの屋台骨を支えているマルコ軍団は、バトル前に除去されるのを非常に嫌うため効果は抜群。
ロマン砲と言われるかもしれないが、ワンピースカードに限らず、カード同士を組み合わせたときに元の効果の何倍も強力なリターンを得られる戦術は決して馬鹿にできない。
特に、現環境は黒にとって非常に戦い辛いため、シンプルな勝ちパターンを用意することは愚ではないと考える。
また、デッキ内容が割れてくるラウンド後半では、存在自体が抑止力となるためデッキに入っているだけで一定の仕事はしてくれる(特に4クザンがアクティブな場合)。
ただし、対黄色など大型を処理したい場合は2枚目の10クザンプレイが優先されるため、複数枚引いてしまうと手札でかさばってしまうので2枚の採用とした。
イッショウ 4枚
環境に合わせて枚数は変動するが、黒の後攻4ターン目におけるイッショウのバリューは非常に高く、可能な限り引く確率を高めるため4枚採用とした。
特に現環境で圧倒的シェアを誇る白ひげに対しては確定でランダム2ハンデスできるため、9ニューゲート降臨前に干渉し得る数少ない手段。
もちろん、イッショウをケアして手札を5枚以下に調整してくるプレイングをとってくるケースもあるが、一人回しを続ける中、そのプレイは逆に付け込める隙が大きいと感じた。
手札を減らす行為としては、序盤のリーダーへの攻撃を積極的に守るor場にキャラを展開する、などが挙げられるが、どちらも黒スモーカーにとっては必ずしも不利益になるとは限らない。
まず、序盤のリーダーへの攻撃にガード値を切ってくれるのであれば6サカズキプレイ+相手のキャラへのアタックでリソースを削りにいくことができる。また、基本的に黒のキャラは7000、9000、10000ラインで叩けるため序盤の攻防でガード値を吐いてくれるのであれば後半にグッとラクになる。
また、場にキャラを展開するプランをとるのであれば、リーダー効果の起点になるキャラが増えるということでもあり、更に相手がこちらに攻撃を行う際に付与できるドンの数が少なくなるため手札1枚(2000ガード1枚)で守りやすくなる。
つまり、最速イッショウを「無理に」ケアしようとする動きはどうしても歪みを生んでしまうため、仮にイッショウが腐ったとしてもこちらとしては特に損はしていない。
付け加えるなら、仮にイッショウのランダムハンデスが使えなくとも、イッショウをプレイすることもしばしば。
8コス9000はサイズとして充分で、更に10ドンのターンにシャンクスとプチコンボを狙いに行けるため。
サカズキ 4枚
後手3ターン目でキングデューやヤマトまで焼却できる点が◎。
黒の強さを支える一枚であり、現環境のすべてのデッキに有効なため文句なく4枚。
自身のパワーが7000である点も優秀で後述の5スモーカーと合わせてパワー7000のアタッカーが8枚入っている計算になり、ゴリゴリ殴っていける。
手札コストは余っているガード値を持たないカードをあてましょう。
5コススモーカー 4枚
高い除去耐性を誇るアタッカー。
5コスのパワー7000が強いのはキングデューや黄ヤマトが証明済み。除去耐性に加えて待機のパワーラインが高いため、5コスの割に非常に場持ちが良い。
ガード値がないのが玉にキズだが、積極的に場に展開していきたいので4枚フル投入。
エース相手に炎帝の前のターンに出すと◎
一方、ダブルアタックはおまけ程度に捉えておくと吉。
状況にもよるが、ダブルアタック発動のためだけにつるをプレイしたり、4クザンを寝かさないようにしたい。
4クザン 4枚
手札を減らさないコストダウン要員。キャントリ付きのキャラに付いている効果としては非常に優秀。
間違っても序盤1000ガード切らせるために、リーダーへアタックするのはNG。
後半の10クザンや9コスシャンクスと合わせれば、つるを2枚場に出すのと同等の仕事ができるため、大切に扱いたい。
上記は終盤を見据えての立ち回りだが、短期的な視点ではレストのキャラにアタックして手札を削りつつ、KO効果持ちのの起点を作る動きを意識すると◎
総括すると、4クザンが動くターンは相手のガード値を削りつつ、キャラを1体以上刈り取るターンとなる。
ボルサリーノ 4枚
黒の防御の要。4枚以外の選択肢はない。
ただただ強いカードというだけでなく、相手のアタックのどこを止めるか、あえて使い捨てるかなどやり込み度が求められる。
黒はどうしてもガード値がないカードが多いため、後半しっかりリーサルプランを組むにあたり、ボルサリーノをどのターンにプレイするかが非常に重要。
フクロウ 4枚
赤相手にKOされない安心安定のブロッカー。終盤のブロッカーとしては、自ターンでトリガーによるKOのリスクがあるボルサリーノよりも信頼度が高い。
先攻2ターン目にポン置きしてもノーリスクな点が素晴らしい。
特徴がCP9なのでブランニューで持ってこられない点は玉にキズ。
ブランニュー 4枚
黒の貴重な初動であり、赤に対しては低コスキャラに殴りに行ける点は大きな強み。
各ターンの立ち回りに必要だが、現在の手札に足りない海軍大将を探しに行く。
もちろん理想ハンドであれば無理に出さずに1000ガードとして運用した方が無難。
可能なら「サカズキが欲しい」「ブロッカーが欲しいのでボルサリーノを探しに行きたい」など明確なイメージを持ったうえでプレイしたいところ。
また、ブランニューで引きたいカードが落ちたとしても、そのカードはデッキの下にあって元々引けなかったものと考えると精神衛生上よいです。
2000ガード 4種16枚
黒はマナカーブ通りに動く立ち回りが非常に強いため、2コスのイベント(衝撃波)を構える暇がなく、更にガード値を持たないカードが多い構築なので2000ガードの重要性は高い。
切っていく順番としては、ガープ→ヴェルゴ→たしぎ→つる。
つるはサカズキやガープと合わせて高コストカードを処理できるので、最後までとっておきたい。
ガープは噛み合えばキャラを一体持っていけるが、効果を使用できるまで1ターンラグがあるためプレイアブルとは言いづらいので、使用してしまって差し支えない。
たしぎは相手キャラをKO出来ていれば擬似ブロッカーの役割を果たす事も出来るため、たまにプレイするパターンもある。
ヴェルゴはKOされないアタッカーではあるものの、実際にプレイ→次ターンドン付与して殴っている動きは見た目以上に弱いので2000ガードとして運用した方がベター。
3.先攻・後攻選択
ゾロ、エース相手には先攻を取り、他のリーダー相手には後攻を選択。
偶数ドンのターンのアクションが強いので、できる限り後攻を選びたいところ。
黒ルフィのノートにも記載したが、除去は基本的に「後出し」のアクションであるため、相手が出してきたアタッカーをこちらのキャラの登場時効果で除去することで、攻める側と受ける側の立場を逆転することができる。
(例)相手キャラを除去した場合の比較
ジェットピストル
→手札一枚を使って相手キャラを一体KOしているので1:1交換のみ。
サカズキ
→ 手札一枚を使って相手キャラを一体KOしているので1:1交換には変わりがないが、場に7000のアタッカーが擁立。
→相手のキャラが一体減ってこちらのキャラが一体立つので擬似的に攻める側と受ける側を入れ替えることができる。
4.各ターンのプレイ順
(左ほど優先)
先攻時
1ドン目
−
3ドン目
ブランニュー or フクロウ
5ドン目
スモーカー or ボルサリーノ+リーダー効果 or 4クザン+リーダー効果
7ドン目
サカズキ or ボルサリーノ+フクロウ
9ドン目
イッショウ+リーダー効果 or サカズキ+フクロウ+リーダー効果 or シャンクス
10ドン目以降
10クザン→シャンクス or リーサル
後攻時
2ドン目
ブランニュー (足りないカードを探す)
4ドン目
4クザン or ボルサリーノ
6ドン目
サカズキ or ボルサリーノ+ブランニュー
8ドン目
イッショウ or ブロッカー2体展開 or サカズキ+リーダー効果
10ドン目以降
10クザン→シャンクス or リーサル
5.おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。
自分の考えをまとめるためだけに作成したnoteなので恐縮ですが、もし意見や指摘などいただけたらとても励みになります!
5月は黒の強化月間にしたいので、参加できる大会があれば今月は黒スモーカーを握り続けていきたいと思います。
ではまた!
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