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コインランドリーが好きな話


洗濯物が乾かない。

夏の唯一好きなところは洗濯物がすぐに乾くことで、強烈な太陽の日差しのもとで、朝干せば昼過ぎにはカラッカラに乾いている。

ところが、このところ天気がよくない。昨日は例外的に暖かかったけれど、季節は確実に冬に向かっていて気温がどんどん下がっている。そうすると、夕方になっても未だ厚手の衣類が湿っていて気分が悪い。

干し方や洗剤の使い方に気を遣う人にとっては、洗濯も大変な家事の一つなのだろうけど、私はルーティンの普段服ならタオルや下着と一緒に洗ってしまう。少し手間をかけたいおしゃれ着でさえも、申し訳程度にネットに放り込んでエマールで洗う。
あとは適当に外に干しておけば、自然の力でなんとかなる、楽ちんな家事の部類に入る。洗濯は私にとって雑にやってもいい、頭を使わない手離れの良い仕事だ。

あ、今日は乾かない。と思うと、すぐにコインランドリーに走る。

コインランドリーは好きだ。

何時間もかかる乾燥が20分ぐらいでさっと終わる。乾いたばかりの洗濯物はしわひとつなくて、ほかほかだ。それに、大きな乾燥機でぐるぐると洗濯物が回るさまを見るのは楽しい。洗剤のいいにおいもする。

なにより気に入っているのは、ある種誰にでも開かれた場で、衣食住というプライベートな用事をしているという感覚だ。子連れのお母さんも仕事帰り作業着のお兄さんも、みな洗濯せずには生きていけないということが、無性にいとおしく感じられる。

#10分note #日記


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