見出し画像

25時、ナイトコードで。「化けの花」歌詞考察

 2024年11月22日。もうじきプロセカ放送局でニーゴバナーが公開されようという今日この頃この記事を書き始めました。
 「このゲーム対象年齢何歳だっけ??????」というのがまずバナーを見た時の感想。こんな絶望顔、今までにありましたっけ?ないよね?
 そしてこの書き下ろしをしたのは、「ド屑」等でお馴染みなきそさん。「どうしようもない現実ってあると思います。覚悟の準備をしておいてください。」という文言を残してこの曲を書き下ろしました。これから瑞希はどうなってしまうのか?早く見せろください。
 さて、問題の楽曲ですが、全体的に暁山瑞希の心情を描いたような歌詞になっています。前回の「私は雨」と異なり、かなりド直球です。


歌詞


なにその目 やっぱその目
はじめましてじゃないね
なにその目 もうやめて
可愛いだけ なのに罪の味

ずれる ずれる 崩れる
ずれる 気が触れる
秘密ひとつで崩れる
壊れる、ごめん

見ないで 理解出来ないでしょう?
まるで咲いてしまった化けの花
なにも言えない かき消せない
どんなに醜く映る化粧
見ないで 理解出来ないでしょう?
まるで咲いてしまった化けの花
つぼみにはもう戻れない

なにその目 やっぱその目
だったら消えて
みーんないなくなれ
いなくなれ いなくなれ いなくなれ

そばに居て

見ないで 理解出来ないでしょう?
まるで咲いてしまった化けの花
なにも言えない かき消せない
どんなに醜く映る化粧
未来で理解されないなら
此処でさっさと消えて 化けの花
生まれた罰を終わらすように
呼吸を止めて

あー もういいや

考察

◆なにその目 やっぱその目
はじめましてじゃないね

 ●なにその目 やっぱその目 はじめましてじゃないね
  →瑞希に対する偏見の眼差し
   興味本位で瑞希を見に来る初対面の生徒もいることから、何度もそれを経験してきている。=はじめましてじゃないね

◆なにその目 もうやめて
可愛いだけ なのに罪の味

 ●可愛いだけ なのに罪の味
  →可愛くいたいだけなのに自分が「悪」であるような感覚。
   →瑞希を興味本位で見に来る人間の存在から。
    =「普通」でない事は罪であるという感覚

◆ずれる ずれる 崩れる
ずれる 気が触れる
秘密ひとつで崩れる
壊れる、ごめん

 ●ずれる 崩れる 気が触れる
  =皆との今までの関係が崩れ、狂ってしまいそうだ。
 ●秘密ひとつで崩れる
  =自分の秘密が知られることで「皆何もなかったように感じさせてくれる」から。
  →その優しさが、瑞希にとってはどうしようもなく嫌だ
 ●壊れる
  1.皆との今まで通りの関係が壊れること
  2.明るく振舞っていた瑞希像が壊れること
 ●
ごめん
  1.「普通」じゃなくてごめん
  2.今まで言えなくてごめん
    
など、さまざまな意味合いでの「ごめん」。

◆見ないで 理解出来ないでしょう?
まるで咲いてしまった化けの花
なにも言えない かき消せない
どんなに醜く映る化粧

 ●見ないで理解できないでしょう?
  1.見ないで!どうせあなたには理解できないでしょう?
    →瑞希視点
  2.何も見ないままであなたを理解する事なんてできないでしょう?
    →ニーゴメンバー視点

 ●何も言えない かき消せない
  →絵名が「あの表情」をしてしまったこと。覆水盆に返らず。
   →驚愕の表情をしてしまったから何も言えないし、事実はかき消すことはできない
 ●どんなに醜く映る化粧
  →絵名の「あの表情」について瑞希視点から考えたもの。
   =瑞希にはどんな風に自分の表情が映っていただろう?
 
※化粧:瑞希がしている化粧の事のようにも捉えられる。
  →周りから見れば醜く見えるのだろうか。

◆見ないで 理解出来ないでしょう?
まるで咲いてしまった化けの花
つぼみにはもう戻れない

 ●まるで咲いてしまった化けの花 つぼみにはもう戻れない
  →花は一度咲いてしまうと雄蕊・雌蕊が姿を現してしまう
   =自分の性別が明かされてしまう
    →もう戻れない
  ★化けの皮が暴かれる事性別が暴かれる事の二つが掛かっているものか。

◆なにその目 やっぱその目
だったら消えて
みーんないなくなれ
いなくなれ いなくなれ いなくなれ
そばに居て

 ●だったら消えてみーんないなくなれ
  →「ボクのあしあと キミのゆくさき」第7話の描写から来たものか。
   「この世からみーんないなくなれば、ちょっとは楽になるのかなぁ?
 ●いなくなれ そばに居て
  →瑞希の中にずっと居座り続ける矛盾した気持ち
  KAITOと瑞希が交互に歌唱している事から、KAITOによる問いかけ、瑞希によるアンサーというようにも捉えられる。

◆見ないで 理解出来ないでしょう?
まるで咲いてしまった化けの花
なにも言えない かき消せない
どんなに醜く映る化粧

 ●前述1番参照。

◆未来で理解されないなら
此処でさっさと消えて 化けの花

 ●未来で理解されないなら
  →本当の意味で受け入れてもらえないなら。または、人工的な優しさに包まれるくらいなら。
 人工的な優しさ=配慮によって生まれる努力的な優しさ。
 ●さっさと消えて化けの花
  →咲いてしまった(バレてしまった)からには、もう消えてしまうほかない。

◆生まれた罰を終わらすように
呼吸を止めて
あー もういいや

 ●生まれた罰
  →「普通」でいられない事が罪ならば、そもそも生まれたこと自体が・・・・・・
 ●呼吸を止めて あーもういいや
  →生まれたことが罰ならば、もう全てを諦めてしまったほうがいいや。
 

さいごに

 マイノリティという存在を扱った展開。対象年齢を何度も見返すほどに色々なことを考えさせられるストーリーでした。
 日本でもLGBTをはじめとした「マイノリティに対する配慮」が広まっていますが、それはある種の「人工的な優しさ」のようにも感じられます。果たしてそういった優しさは本当に幸せをもたらすのか?マイノリティ側である人々はそれを受け入れざるを得ないのか?という現代社会でも問うことのできる大きな課題のひとつと言って良いでしょう。
 瑞希の救いはどこへ・・・・・・。次のバナーを待ちましょう。

 それでは、また別の記事でお会いしましょう。

いいなと思ったら応援しよう!