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非居住者が米国で投資用住宅ローンの組む方法

明けましておめでとうございます。
今年は不動産に注力するという目標もあって、年末年始はネットワーク構築活動に追われていました。
おかげで、まだこちらは1月2日ですが、すでに目まぐるしい一年のスタートを切った感覚があります。

本日は非居住者がアメリカで投資用住宅ローンを組むにはどうすればいいかをお伝えしようと思います。

先日の記事のおさらい -----
Residential = Single Family Home (いわゆる一戸建て)から4-plex(4区分)までの物件。基本的にはアメリカに住んでいてSocial Security Numberを持ち、Credit Scoreがあり(スコアが良くなくても借りれる)、収入があることが前提となります。
Commercial = 居住用でも5-plex(5区分)以上の物件は全てCommercial扱いです。その他、倉庫、工場、ホテル、モール、オフィスなどは全てCommercial扱いになります。
HELOC = Home Equity Line of Creditと言って、不動産の価値を担保に最大不動産市場額の90%まで借りる事ができます。レートは2020年12月時点で3%台から6%程が一般的です。またこのローンの面白いところは、銀行によっては元本を返さなくてもよく、HELOCが下りたら貸付枠が付与され、その枠内で自由に借用、及び返済ができます。
-------おさらい終わり

まずはResidentialから見ていきましょう。
おそらく米国で投資を考えている人のほとんどがまずこの居住用住宅から入っていくと思われます。この居住用住宅は基本的に購買する場合は米国非居住者ですとローンが組めません。

もし米国居住者ですと、一軒目の家を買う際に最低頭金はFHAローンを使用すると、3.5%で済みます。
これは初めて不動産購入をする人のために優遇されたシステムでして、頭金がない人でも多くのアメリカの都市では100万円ほどあれば一軒家が買えます。そしてそれ以降は大体は頭金が20%で現在自己居住用であれば、2.5%以下の金利でローンが組めます。(日本からしてみると高いかもしれませんが)

一方で非居住者の場合、基本的には購入の際にローンは組めません。これは主に金融機関が以下のものを見るからです。

・給与(一般的にはW2と言われる給与明細に示される額)
・クレジットスコア
・Debt to Income Ratio (月々の負債÷月々の収入)これをTax Return過去2年分とクレジットカードやローンの請求額と言う形で提出
・ビザの種類

なのでほとんどの非居住者はこのように2年間のTax Returnやクレジットスコアなどを提供できないためローンの審査の入り口にも入れません。
ただ一方で、一回居住用住宅を購入した後にローンを取り出すことはできます。それがHELOC(Home Equity Line of Credit)です。

Home Equity Line of Creditですが、これも多くの銀行は給与などを見ます。ただ、例外的にいくつかの銀行は不動産の価値とその不動産から得られる賃貸収入のみをみて、最大90%のローンを組むことが可能です。East West Bankと言う中華系の銀行がその代表例でして、多くの海外の不動産投資家はEast West Bankを通してすでに購入した不動産からHELOCをローンとして取り出しています。
利率は変動ですが、レンジとしては3%~6%ほど、そして他の不動産の購入の頭金として使用できます。

現在アメリカでの多くの不動産はCap Rateが4−6%です。

Cap Rateとは実質利回りに等しいもので、
Net Operating Income(収入-維持費、固定資産税などのローンを組まなかった場合にでも発生するコスト)÷ 不動産価格で計算されます。
例えば$1,000,000の5%のCap Rateの家を購入して価値の70%を3.75%で取り出した場合はどうでしょう。(ちなみにこれは実話に近いので、実際このようなローンが組めますし、このくらいの利回りも十分見込めます)

この$700,000でまたもう一軒家が買えます。なので、$1,000,000で買った最初の家でまずは5%のリターン。そして次に購入した$700,000の家の収入は5%-3.75%=1.25%です。そして巷でも言われているように、米国不動産はほぼ年率3%~5%で値上がりもしているので、その上昇率も見込めます。
一つの物件を買うより2軒の方がその上昇率は$1,000,000ではなく$1,700,000にかかるようになるので、1.7倍です。

なので、レバレッジは掛けないと損です。

一方で私が投資を最近始めた商業用物件は個人の収入などは一切見ないので、すでに日本で投資実績をお持ちでしたら話が早いです。
商用物件で見られるようなローンでは基本的に以下しか見ません。
・物件の収益性(テナントの有無、賃料を支払っているか、空室率)
・過去の投資経験とマネジメント経験(ポートフォリオとトラックレコードの提出)

投資経験はアメリカであれば一番良いのですが、他の国でも経験値によっては多めに見てくれる場合があります。もちろん金融機関にも経験がわかりやすく、英語で下調べできるような国(カナダ、イギリス、オーストラリアなど)での経験の方が重視はされますが、うまく日本での経験を使うことは十分可能です。

最後になりましたが、もし特定のトピックの深堀をご希望の場合はコメントを残していただければ、その話をさせていただきますので、どうぞご教授ください。

次回は米国での不動産節税について書こうと思います。


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