【じっちゃま注目銘柄】ドクシミティー (DOCS)深堀り
事業内容
「医師・患者間で使う診察用Zoom」、「医師専門LinkedIn」、「医師間の情報交換用Facebook」など、医療に特化したコミュニケーションツールを幅広く提供する会社。医師も患者も利用無料。売上は医薬品を効率的に営業したい製薬会社、患者を獲得したい医療保険会社、医療関係者を雇いたい病院などから得ている。売上の80%がこれら会社からの広告費。
要点データ
・じっちゃま注目度レーティング:☆☆☆☆☆
・幹事:Morgan Stanley(主)、J.P. Morgan、Goldman Sachs
・予想バリュエーション:$4.5 B
・創業:2010
・IPO時期:2021年6月ごろ
・売上CAGR:73.9% (2019Q2 -> 2021Q3)
その他のデータ
ユーザ
・iOS/Androidアプリの評判は上々。10万人がレビューして星は4.8
・遠隔診察は、平日1日あたり約23万回の利用がある(2021年度)
・米国医師の80%(180万人)がサービスを利用
・米国医師就活生の90%がサービスを利用
・全米病院の90%にユーザ医師が在籍していると推定される
顧客
・大手優良顧客から圧倒的支持。製薬会社、病院Top20社すべてが利用
・既存顧客の引き止め・アップセル好調(下表参照)
・新規顧客獲得も好調(CAGR +21.0%)
顧客の例としては、Johnson & Johnson、Roche、Novartis、Pfizerなど
ビジネスセクター
・売上のうち93%が製薬会社・保険会社からのサブスクリプション課金
・広告サービスが売上の80%以上を占める
特記すべきリスク
・売上が比較的少数の顧客に偏っている。例えば、最大顧客一社が売上の約10%を占めている
・広告事業の比率が高い(80%)
・近年従業員数が急増したため、マネジメントの難度が高くなっている(2019年:323名 → 2021年:713名)
将来の展望
会社側は、獲得可能な年間最大売上高(Total Addressable Market = TAM)を$18.5 Bと推定している。内訳は以下の通り:
・$7.3 B (39%) は製薬会社の広告費
・$6.9 B (37%) は病院および保険会社の広告費
・$4.3 B (23%) は遠隔診察のソフトウェア提供対価
2021年の売上実績は$0.66 Bなので、獲得可能な売上の3.6%を実現している計算。ただし、競争が激化しているため、これをどこまで伸ばせるかは未知数である。
類似銘柄
テラドック、エムスリーなど