翻訳会社でも英語はいらなかった
こんばんは。
キャリアって何なんですかね。
このノートを見てくださってありがとうございます。
さて、英語の話がつづきましたが、実際、大学卒業後にすっかりご無沙汰だった英語の勉強をはじめたのは、数年経って翻訳会社に転職、さらにその後英文をチェックする役に就いたときでした。
自分は翻訳会社に勤務しているので、毎日英語に触れるから、英語が上達するだろう、たまには英語の電話などかかってくるかもしれないな、そうしたらちょっと会話が上手くなるかも?などと考えていたのは最初だけで。実際には、電話がかかってくることも、電話を取る役割が回ってくることもなく、冷静に振り返ってみれば、翻訳された日本語をみてばかりで、英語は近くて遠い存在でした。
新卒のときから、英語を使った仕事に就きたい、と主張してきたのに、まったく取り合ってもらう事も自分から勉強することもなく、悔やまれる数年が経ち、せっかく詰め込んだ英単語や文法が曖昧になった頃、英文をチェックするという仕事に就く羽目になったわけです。
慣れない日本語から英語に翻訳されたものを見比べる作業。自分が千ページ単位の文書を目の前にしているにもかかわらず、表紙裏のリーガルディスクレイマーから文字通り、指で一行一行を指で追って読んでいるのに気づいたとき、勉強しよう。と思い立ったのでした。
実はこれが大きなチャンスの始まりだったとは、あとからじわじわと分かってきます。当時はとにかくせっかくいただいたご縁である契約を活かそうと必死でした。
ゴールデンウィークにインターネットで探したのは、英文テクニカルライティングでした。
ゴールデンウィークまっただ中の2日間セミナー。いいのか悪いのかも分からず、とにかく駆け込んで、英語の文書がどういった構造なのか、会社の文書がどんな表現なのかをざっと頭に入れて、休日明けには、あたかも何もなかったかのように、席について英語文書のチェックを再開したことを覚えています。言ってみれば第3の危機。
英文の書き方にはルールがある。単語、組み合わせ、タイトル、ひいては文書の論理構成等々。おもしろくておもしろくて、しばらくして、セミナーの先生の先生を探し出しました。
これは先生自身が紹介してくださっていたので、学べる場所を探すだけで十分でした。そして見いだしたのが、早稲田大学の社会人用のスクールです。
3ヵ月1クール。毎週、授業に通います。2日間セミナーでざっくり知った話の本家本元のお話を、改めて聴きながら、テクニカルライティングのたのしさから逃れられなくなっていきました。
それはそうですよね。学校時代から文法や漢字が好きだったのですから、英語の場合でも、構造分析的な話はたまりません。
場は大学のある街だったり、廃校になった小学校の校舎だったり、そのクールごとにその講座を追いかけました。
その末にもらった機会が、アメリカでのセミナー受講でした。参加は諦めかけていたので、チャンスが再びめぐってきて、行くしかありませんでした。たとえ会社の役員一同に反対されていても。
「半年後なら予算を出すのに」。結局半年後は不況で、教育にかける余裕はありませんでした。
・・・ つづきはまた。
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