今日の机20231007『詩・夜道にあるもの』
夜道を歩く
人っ子ひとりいないけれど
草原一面からたくさんたくさん虫の声がしてくる
虫は一生懸命鳴いている
真っ暗な夜空から、ぽつりぽつりと僅かに雨粒が落ちてくる
しかし、虫が歌っているので雨足は強くならないだろう
虫は天気予報も知っていて
しなければいけないこともわかっているようだ
ええと、私は何をしよう
夜風はひゅうひゅう
薄荷みたいにひんやり
頬を撫でる
明日は掃除をして、友達とお茶をする
ということは今からきちんと寝よう
遊ぶために力をためる
虫はリリリリ、リンリン
鳴いている
星の音にも似ている
星が歌うならきっと
鈴にそっくりな
虫の声のはずだ
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