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腸内細菌検査を語る。① #こんな仕事です

#こんな仕事です

なにやらおもしろそうな企画が目に飛び込んできました。ちょっと書いてみようと思います。
み・カミーノさんの個人企画です。

けんべん、聞いたことある方いらっしゃいますか。
一部の医療従事者、社会福祉施設とか、学校給食とか、その類に就職なさってる人が必ず提出しなきゃいけないものを検査する仕事をしてます。
検便ですね。とった便を検査してます。

この仕事にうつる前、私は和菓子屋勤務でした。しかも製造元。小規模だったから大量調理施設衛生管理マニュアルが示すほどの量はつくってなかったけど、品質管理室の担当者が検査キットを持ってきたことがきっかけでしたね。社名を見て「あそこ、こんなのもやってんだ?」ってなって、思いきって転職して今にいたります。

厚生労働省のPDF読み込み、何度やっても失敗するから千葉県のものを引っ張ってきました。


大便の検査=うんこの検査?
ずいぶんとキタナイモノを扱うのかと思ったけど、正確には「うんこそのものの検査」じゃなくて「健康保菌者」を見つけるための「腸内細菌検査」でした。キタナイはキタナイけど、真っ当な仕事。裏方だけどめっちゃ大事な仕事。
大袈裟に言えば「健康を脅かすものから、こっそり守ってる」になるんですけど、ほかの人に説明するときすごく困ります。
学校の先生とか、接客とか、システムエンジニアとかだったら伝わるけど「腸内細菌検査、えーと検便検査の仕事してます」っていうと8割方「難しい、、」とか「病院勤務の方?」とか間違えられて、挙げ句の果てには「臨床検査技師?」って(私は技師免許を持ってません)。2割は「なにそれ、、」ってなります。

夏と冬はそこそこ死ぬ(かもしれない?)覚悟で仕事。食中毒って年中あるけど、時期的なものってのがあって、顕著なのは夏と冬。
ちゃんとやらないと(検査した本人には伝わりづらいけども)多方面に迷惑かけるし、コストも時間も余計にかかるし、下手したら自分が! なんてことも……わりと危険な仕事ではありますね。

こんなことはほとんど話さないけど、知らない人にこれを話したら「便くせえのか(> <)」みたいなこと言われそう。1回も言われたことないけど、どっかの誰かは言ってそう。笑いに変えるなら別に構わないけど「あの人ってね(ニヤニヤ)」ってなったら、さすがに困ります。
だから今まで仕事のことはあんまり書けませんでした。便よりも「塩素くせえ(> <)」のほうが強い日もあります。
セクションによってはアルコール消毒が効かないモノを相手にしてるので、次亜塩素酸ナトリウムの消毒液を使ってます。これが「塩素くせえ(> <)」の正体ってわけです。
「ノロウイルスにアルコールが効かないとはいえない」って書いてあるものもあるらしいんですけど、ちょっとあやふやです。今は変わってきてるんでしょうか?

実は少し前から「シャーレ判定」の業務をさせていただけることになりました。本来ならスタッフは入らない業務になるんですけど、更新面談(正社員じゃないから面談があります)で「ノロ検査と判定だったら、うるらさんはどっちがいい?」と聞かれました。迷わず「判定がいいです!」って言ったのにノロウイルス検査と遺伝子検査が先という。この2つに慣れてきたあたりで「じゃあそろそろ……(ニコニコ)」と。
結構大変で責任重大なんだけど、コロニー(細菌の集落)を自分の目で見られることに対するワクワクがあります。ちゃんとした同定試験は社員の仕事。興味はあるけど、ちゃんと勉強してないからできないんです。

もりもり生えてると わあ(・∀・) ってなる。
生えてなかったら あー(・ω・`)ってなる。
好きなのは、ピンク地に真っ黒の丸です。一番わかりやすいから好きってだけですよ。

現物の写真が撮れないから、絵で。

やりがいは……こんな仕事でもいろいろと役に立ってるんやでってところですかね。直接お礼を言われるようなものじゃないから実感ないんですけど、事故る前に見つけられて「被害拡大しないでよかったじゃないの」ってなればね、それでいいんです。

この機会を与えてくださった み・カミーノさんに感謝です。ありがとうございました。

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うるら(あっぷ)
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