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大山0327

今年度に入ってから、毎月大山山頂まで登ることを決めて今までやってきた。そうしてとうとう最後の日となった。
気合が入るというよりも、むしろ起きる時間も決めず、気の向くままに行ってみた。蓑毛のバス停に着いたのは10時ちょっと前だった。今日は前回会った秋田犬たちはいなかった。
最近の様子だと、ここからヤビツ峠まで一時間くらい、ヤビツ峠から山頂まで一時間ちょっとで、十二時過ぎには山頂に行けるのだろうか、などと思いながら歩き出した。

ミツマタがきれい

気が抜けつつあるせいか、小分けのチョコレートとカフェオレの粉末スティックを入れた小さなビニール袋をリュックに入れるのを忘れてしまったことに気づいた。
そもそも前日にご飯を炊くことすらしておらず(お花見で帰りが遅かったのもあるが)、常に山に持ってきていたナッツもない。最近やや食べ過ぎの傾向があったのでそれほど食べる必要がないのかもしれないが、それにしてもうっかり…。もうすっかり暖かくなりつつあり、長袖のフリースはいらなさそうなのでフリースのベストを持ってきていたけれど、それすら必要なさそうだった。
ヤビツ峠を過ぎるとさすがに少し寒さを感じるようになる。そうこうしているうちに、桜の薄いピンク色が目に入った。

マメザクラ! 登山道沿いに植えてあるのか?


マメザクラだった。昨年、伊勢原側にあった、もっと上の方に咲く、樹高の低いマメザクラの木が次々と花をつけているのを見て、大山の四季折々の姿をもう少し知りたいと思って始めた大山登山だった。秦野側にもマメザクラが植えてあったとは、ちっとも知らなかった。人が植えたのかもしれないが、とてもきれいだ。雨粒が花をくるみ、レジンで固められたような形になっていた。

時計を見つつ、この様子だと本当に十二時頃には山頂に着きそうだと思う。
大学のときの部活の影響で、山はなるべく早くから登るという感覚が強く、十二時に山頂は少し遅めに感じられる、たとえ大山だったとしても。
けっこう上の方まできたとき、登山道のすぐ脇に鹿がいるのが目に入った。

こんな日は人があまり来ないことを知っているかのよう

十二時過ぎに山頂に着くなんて珍しい。
暖かくなってきたからか、月曜日なのにけっこう人は多い。休日に来たら大変なことになりそうだ。
いつもよりも、おやつが充実していないせいか、なんとなく早く歩き始めた。日向方面に下ったけれども、去年見ておおっと思ったマメザクラはまだ咲いていなかった。これはまた4月に来いということだろうか。

キブシ?
アブラチャン? ロウバイカラーのような。

道中はいろいろな花が咲いていてた。花の咲いている期間はどれくらいなのだろう。
毎日見に来るわけには行かないけれども、庭のように日々見て回れたらと思ってしまう。
でも、もし山の中に住むようだとなかなか旅行にも行けないだろうし、難しいものである。

常緑樹も春らしく
阿夫利神社下社、桜が咲き始めていました
久々に、茶房 石尊にて

この山エッセイを始めた当初は、写真は極力控えて文章で表現を、と思っていたのですが、やっぱり写真を載せてしまうものです、だってきれいなんだもの、山のいろいろ…。
というわけで、ひとまず大山登山十二ヶ月、終了しました。
なかなか楽しかったです。
どうもありがとうございました。

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