10代、20代、今のわたし
10代の時に付き合っていた少し年上のバイト店長の彼氏には、毎回手作りのチョコレートをあげていました。可愛くラッピングして手書きのメッセージを添えて。「美味しい」と言いながら食べる彼の横でちょこんと座ってそれを眺めたりして。
ホワイトデーには可愛らしいぬいぐるみをお返ししてもらいました。
実はぬいぐるみを愛でる習慣がほとんどなかったわたし。漫画とDVDをいくつか段ボールにしまい、その子を丁重にラックにディスプレイしました。
そんな彼とは、ダッフィのぬいぐるみをアイコンにしている彼の浮気相手の登場をきっかけにお別れをしました。
20代の時に付き合っていた成金社長風の彼には、ゴディバやピエールマルコリーニのチョコレートをプレゼントしていました。
ホワイトデーには、コーチやティファニーの小物をもらいました。正直あまり好みではなかったので、デートの時以外に身に付けることはありませんでした。
そんな彼とは、私の転職をきっかけに「君は変わったね」と言われてお別れをしました。
バレンタインを人にあげる時、「相手がどうしたら喜んでくれるか」だけじゃなくて「自分が相手にどう見られたいか」とか「相手の望む自分を演じなきゃ」みたいな打算や義務感が結構あったんだなーって、今になってみるとわかります。
でも、当時から、ある種わたしの打算どおりの結果として「君はこういう子だよね」と相手がお返ししてくれるものに、いつもしっくりきてない自分がいました。
そのうち、相手に合わせている自分に対してもだんだんと疲れが溜まっていく。という悪循環。
そんなことを繰り返してきたように思います。
さて、今のわたし。
旦那さんには毎年、ブランドとかはよく知らないけど「これめちゃめちゃうまいやんけ」と実際に自分で試食をして気に入ったチョコをプレゼントしてます。普段はちょっと買えない、少しだけ高級なデパートのチョコレートです。
旦那さんは、2月14日の夜から毎日、夕食が終わると数粒ずつのチョコを自分用とわたし用に配ってくれます。
たまに一粒しかないチョコをわざわざ半分に割ってくれたりして。
「大事にふたりで食べようね」と言いながら二人分のコーヒーをいれてくれます。
そういえば、2人でシェアして食べているので、ホワイトデーのお返しは特にもらったことがありません。
でも、一粒のチョコをシェアして「これ、めっちゃうまー」とか言いながら、2人で過ごす今のバレンタインが、わたしは一番楽しくて好きです。
何より、めちゃめちゃしっくりきているなぁということに、このnoteを書きながら気がつきました。
素敵な気づきをくれたnoteと、いつもすべてを受け入れてくれる仏のような旦那さんに感謝しつつ、今年も「打算なし」のバレンタインを思いっきり楽しみたいと思います。