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仮想通貨のレイヤーを解説!課題とレイヤー2に期待が集まるわけとは?

仮想通貨に投資をしていると、ブロックチェーン技術に関わる専門的な用語を目にする機会があるのではないでしょうか。
 
例えば、レイヤー、スケーラビリティ、トランザクションなど。
横文字で難解な言葉が出てくるかと思います。どちらかというとシステム面に関わるものなので、投資家よりも開発者の方が関りも深い言葉だと言えるでしょう。
 
ただ、サービス面が改善されて利便性が向上すれば投資家にとってもメリットは大きいです。基本的なシステムの仕組みを理解しておけば、投資を優位に進めることだって可能となりますからね。
 
そこで今回は、数ある用語の中から「レイヤー」の基本的な知識ついて解説していきたいと思います。本記事を最後までチェックするころには、レイヤーの概念を理解し、課題についても網羅して学ぶことができるでしょう。
 

簡単にレイヤーの基礎を理解しよう

レイヤーとは「階層」という意味です。
ブロックチェーンは各階層が役割を持って機能することで成り立っています。ピラミッドのように各階層によって決められた役割を果たすことで、我々はブロックチェーンを介して仮想通貨を利用できるというわけですね。
 
ブロックチェーンの階層は全部で以下の5つ。
・レイヤー0(ネットワーク領域)
・レイヤー1(ブロックチェーン層)
・レイヤー2(機能の拡張)
・レイヤー3(アプリケーション層)
・レイヤー4(サービス層)
簡単に1つ1つ詳しく見ていきましょう。

レイヤー0(ネットワーク領域)

最下層でブロックチェーンを機能させる基本となる土台部分です。
この領域がなければ、上手くシステムが機能されません。
 

レイヤー1(ブロックチェーン層)

ブロックチェーン上で取引やデータの記憶、管理など行う領域になります。
実際に、ブロックに取引データを残したり、通貨を送金したり実装してくれる部分ですね。代表的なのが、ビットコインやイーサリアムなどになります。
 

レイヤー2(機能の拡張)

レイヤー1の機能が抱える問題を解決するための領域です。
新しく機能やシステムを加えたりして更なる利便性をはかる役割があります。例えるならば、スマホを便利に使うために新しいアプリを加えたりするような感じです。
 

レイヤー3(アプリケーション層)

ブロックチェーンを利用したサービスが展開される領域になります。
代表的なのが、NFTやDeFiなどです。様々なサービスが使えるようになるのも、この領域のおかげと言えますね。
 

レイヤー4(サービス層)

各層を経て、実際に我々が利用できるように提供してくれる領域です。
システムが整っても使える環境がなければ意味がありませんからね。
 
以上がレイヤーの大まかな枠組みになります。特に注目しておきたいのが、ビットコインやイーサリアムの領域でもあるレイヤー1には問題点があることです。その課題を解決するため、レイヤー2に注目が集まっていることを覚えておきましょう。
 

レイヤー1は「トリレンマ」のジレンマを抱えている

レイヤー1はビットコインやイーサリアムなどが代表でしたね。投資家としても、関りが深くなる通貨を扱う領域です。そんなレイヤー1には、しばし注目されている「トリレンマ」が存在します
 
トリレンマとは、「3つ用意されている選択を同時に実現することができない」という意味で使われています。
 
レイヤー1が抱えている「トリレンマ」は主に以下の3つです
1.スケーラビリティ問題
2.分散性
3.セキュリティ対策

 
このすべてを満たそうとすると、どれか1つが犠牲になってしまうジレンマがおきます。中でも早期改善が期待されているのが、スケーラビリティ問題です。

事例として、イーサリアムはNFTやDeFiなどのサービスを提供し、利用者が増えたことで通信速度が遅延したり、手数料(ガス代)が高騰したりする課題(スケーラビリティ問題)を抱えています。
 
イーサリアムで1,000円分の通貨を送金するために、手数料(ガス代)として2000円支払った上に、取引が完了するまでにかなりの時間を費やされたら、使い勝手が悪いですよね。
 
このようにレイヤー1で抱えている課題を解決するためにもレイヤー2に新たな機能を拡張することが期待されているのです。
 
※ちなみにイーサリアムは2022年の9月にスケーラビリティ問題を解消するための大型アップデートを実装しています。
 

期待が高まるレイヤー2の特徴とは

レイヤー1が「ブロックチェーン」をメインにしたシステムです。
それに対してレイヤー2は「ブロックチェーン以外のオフチェーン」を利用して処理していきます。
 
つまり、レイヤー2とは、ブロックチェーンとは別のオフチェーンを利用した処理技術のことです。レイヤー2は、特にスケーラビリティ問題を解消するためにチェーンの数を増やして処理速度を高めることを目的に開発されました。
 
例えるならば、高速道路で渋滞している道に別の道を何本も用意して、流れを滞らせないようにするイメージです。1本道では、車が集中しやすくて渋滞が起こる可能性が高まりますよね。それを防ぐためにも道の数を増やして対策をしていると置き換えて考えるとわかりやすいと思います。
 
そして、レイヤー2の種類は主に以下の3つ。
1.ライトニングネットワーク
2.ライデンネットワーク
3.Plasma

それぞれ簡単に見ていきましょう。
 

1.ライトニングネットワーク

ライトニングネットワークは、主にビットコインで使われる方法の1つです。特徴として、ペイメントチャネルを利用した独自の仕組みで利用されています。
 
ペイメントチャネルとは、「秘密の鍵」を知っている者同士(2者間)で取引を行なう取引です。2者間でのやり取りになるので、取引の処理スピードが多数で行うよりも早くなります。ちなみにネットワークを広げることで、チャネルが繋がっていない者同士でも取引は可能。
 

2.ライデンネットワーク

ライデンネットワークは主にイーサリアムで利用されており、オフチェーン取引によって取引速度を向上させる方法です。仕組みは先ほど説明した「ライトニングネットワーク」とほぼ同じになります。ライトニングネットワークがビットコインの技術になり、一方のライデンネットワークはイーサリアムに対応した技術と覚えておきましょう。
 
共にペイメントチャネルを利用して取引を行なうのが特徴で、レイヤー1のブロックチェーンとは別にオフチェーンを使用した方法です。
 

3.Plasma

レイヤー2では、ブロックチェーンとは別のオフチェーンで処理する技術が特徴になります。イーサリアムのレイヤー2にはPlasmaという方法も存在します。Plasmaは「オンチェーン」と呼ばれて、ブロックチェーン内に必要に応じてチェーンを作って処理の負担を調整する仕組みになります。
処理の負担を調整することで、スピードを速めコストを抑えてくれるのです。データは最終的に行った取引を自律的に記憶して行く技術を採用しているのも特徴の1つ。
 
それぞれ3つをまとめると。
ライトニングネットワーク:ペイメントチャネルを利用したオフチェーン型(ビットコイン)
ライデンネットワーク:ペイメントチャネルを利用したオフチェーン型(イーサリアム)
Plasma:ブロックチェーンを利用したオンチェーン(イーサリアム)
 

レイヤー2の課題点

技術の進歩によって利便性を向上することが可能となったものの、まだ課題点はあります。ネットワークを利用したサービスゆえに、避けては通れないのがセキュリティ問題です。
 
仮想通貨は現物資産とは違い、ネット上で取引されるため、ハッカーに狙われるリスクがあります。レイヤー2は、「オンチェーン」と「オフチェーン」の2つが軸になっています。

それぞれのセキュリティ面として以下の通りです。

オンチェーン課題点

仲介業者が存在しないため、悪意のある第三者が管理に参入しやすい部分もあります。回避する方法はありますが、手間と時間が掛かり効率的ではないのが課題点です。
 

オフチェーン課題点

オフチェーン型は「ライトニングネットワーク」や「ライデンネットワーク」でしたね。これらは、レイヤー1とは別のチェーンで取引を行なっています。最終的なデータだけをレイヤー1に送るシステムゆえに、その間に行われた取引がどのようなものなか不明点が出てきます。
 
つまり、悪意のある第三者が不正行為を働いても気付きにくい点が課題点です。このようにセキュリティ対策は今後の課題と言えるでしょう。
 
 
 

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