小説「普通の日本人」とは?
こんにちは!浮島龍美です!新年が明けたかと思えばすっかり1月も終わりですねぇ。今回は私がカクヨムオンリーで執筆している「普通の日本人」について解説したいと思います!
主人公達はどこにでもいる家族
「普通の日本人」登場する家族は佐藤一家というどこにでもいる4人家族です。本作はそんな彼らの日常生活を描いた作品です。舞台が「VANISH!」と違い、首都圏なのは「クレヨンしんちゃん」や「あたしンち」と言ったアニメの影響を強く受けているからです。ちなみにホーム画像は埼玉県川口市の街並みを写したものです。
特に「クレヨンしんちゃん」は舞台になった県や家族構成が「普通の日本人」の主人公である佐藤一家と同じです。相違点としてはペットの有無と佐藤夫妻の出身地ですね・・・・
また、佐藤一家もこの2つの作品同様、首都圏に住む地方出身者となっています。
佐藤一家の名前
「普通の日本人」を読んでいると、主人公達を始めとする登場人物の名前がβ(ベータ)、θ(シータ)、γ(ガンマ)、ω(オメガ)と言ったギリシャ文字なのが特徴的です。
それはなぜかというと、「VANISH!」の方も執筆しているため、単に名前を考えるのが面倒だったというのもありますが、「佐藤」という苗字が日本で一番多い苗字を持つ家族が差別や加害行為をする物語である以上、同姓同名の人に対する風評被害を避けるために敢えてこのような名前にしました。
それともう1つ「普通の家族」のように描いている以上、読者に身近にある問題として描きたかったです。
またギリシャ文字の名前を持つ登場人物は「Aさん」、「Bさん」のような仮名であり、本名は別にあります。
北海道と沖縄出身の「和人」
そんな佐藤一家の大黒柱(?)であるβと妻のθは北海道と沖縄出身の「和人」です。
βは和人入植者の子孫であり、θは復帰と730以降の沖縄に来た「転勤族」の子供です。(彼女の旧姓は「鈴木」であり、父方の祖父母は東京都北区赤羽に住んでいます)
どちらも「アイヌ」や「琉球」をルーツに持った人達ではありません。
私はそこを作品のキモとしており、佐藤夫妻は日本によって植民地にされた地域に住む「大和民族」(和民族)だからこそ「植民主義」を内在化させているという設定になっております。
ちなみに北海道を舞台にした映像作品ではβのように和人入植者の子孫が多く登場しますが、沖縄を舞台にした作品ではθのように沖縄に住んでいる「和人」はあまり登場しません。(沖縄作品に登場する「和人」の殆どが東京出身の観光客や研究者です)
周縁化されたマイノリティーたち
そして普通の日本人にはクルド人や在日コリアン、トランスジェンダー、琉球をルーツに持つ者(琉球民族ですね)と言ったマイノリティー達が登場します。
日本を舞台にした映像作品では殆ど登場する事がありません。(琉球民族に関しては「朝ドラ」などで登場しているので、他のマイノリティーより多い方ですが、それでも一握りですし、大和民族が演じている事が多いです)
そんな彼らを佐藤一家は偏見を持っており、差別していきます・・・
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