#22 「世界ふしぎ発見!」に捧ぐ
今年3月末で昭和時代から続いたTV番組「世界ふしぎ発見!」(TBS)が終了となった。昭和61年(1986)から38年間放送されたそうであるから、筆者が10歳の時からというわけだ。短命が多いバラエティ番組、しかも歴史系・文化系のTV番組としては異例の長寿番組となった。これで歴史好きになったわけではないが、子供の頃からよく見ていた。海外の情報に触れる機会の少ない時代と違い、現在はインターネットですぐ検索できる環境にあり、そもそもクイズ形式のTV番組は難しい時代となった。それでも、このような番組は子供たちのためには必要ではないかと思うのだが、趨勢と言われれば仕方ないのだろうか。
記憶に残るTV番組は数少ないが、筆者にとって「世界ふしぎ発見!」はまさにその一つである。子供時代の記憶が主にはなるが、「野生の王国」(毎日放送/TBS系列)、「すばらしい世界旅行」(日本テレビ)、「わくわく動物ランド」(TBS)、「漢詩紀行」(NHK)、「小さな旅」(NHK)、「みんなのうた」(NHK)、「名曲アルバム」(NHK)、「人形劇三国志」(NHK)、「バミリオン・プレジャー・ナイト」(テレビ東京系列)は忘れられない。TVを見る機会そのものが減ったが、十分にお金をかけた良質なTV番組は過去のものとなるようだ。
ところで、「世界ふしぎ発見!」は、日立グループ提供の番組であったため、「日立の樹」のCMが流されていた。「この木なんの木、気になる木~♪」で知られるCMソング(作詞:伊藤アキラ、作曲:小林亜星)とハワイ・オアフ島のモンキーポッドの大木が印象的だが、実は系列局は違うが「すばらしい世界旅行」も日立提供であったため、このCMが流されていた。記憶は常に音楽とともにある。
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