フィリップス・コレクション展(美術展日記)
先週1/18(金)、三菱一号館美術館で開催されていた『フィリップス・コレクション展』に行ってきました。
ちなみに午前中にはムンク展行ってました(2周目)。
ムンク展の感想はこちら↓ に書いてあるのでよろしければどうぞ!
ではフィリップス・コレクション展の感想を書いていきます。
どんな展示?
アメリカの最も優れた私立美術館の1つであるフィリップス・コレクションの展覧会です。
展示されているのは近代~現代の美術作品です。具体的にはゴッホ、モネ、ピカソ、ブラックなどの作品です。
絵画が多いですが、彫像などもあります。
今回の展示のポイントは、美術に対するダンカン・フィリップスの評論が随所に展示されている点ですね。彼の鋭い審美眼には驚かされますし、その美術家や作品に対する見方も変わります。
ダンカン・フィリップスについて
ダンカン・フィリップス (1886–1966)はアメリカの美術コレクター、評論家です。ワシントンD.C.を拠点に活動し、アメリカ近代アートの発展に大きな影響を与えたそうです。
1921年に自宅の一部をフィリップス・メモリアル・アートギャラリーとして公開したのが、フィリップス・コレクションという美術館の始まりです。
館内の様子
私が訪ねたのは金曜日の午後です。平日ということもあったので、思ったより空いていました(ちなみに、午前に行ったムンク展は会期終了直前だったこともあり激込み)。
おかげでゆったり鑑賞できました。
気に入った作品
では今回の展示で私が個人的に気に入った作品2点を紹介します。
上にツイートを載せていますが、そこにポストカードが2枚写っています。それです。上から紹介していきます。
静物(ジョルジョ・モランディ)
とてもシンプルな静物画です。色彩は白を基調とし、並べられているモチーフも箱や花瓶など、特徴的なものではありません。作品のサイズも小さいです。
しかし、限りなくシンプルな構成であるのに、この作品自体はとてもつよい存在感を放っているように感じました。目が釘付けになったのです。
構成が美しく、瞑想的である、と解説にありましたが、まさにその通りの作品でした。静寂の中にあり、安らぎを感じさせる作品です。
エンブレム(地球全図)(ロジェ・ド・ラ・フレネ)
ロジェは量塊・量感といった三次元的な効果に色彩を用いたことが特徴的な画家だそうです。
この絵に惹かれた理由は、その見た目の神秘さ不思議さです。
まるで空に浮いているようじゃないですか?
モチーフとその配置は見慣れた日常の中にあるようなものです。少し散らかった書斎の机でしょうか。とても身近ものに感じます。
ですが、その背景は真っ青で、後ろにもこもこと丸くて白い雲のようなものが浮いてます。前述のとおり、空に浮いているのかな? と最初に感じました。
日常と非日常が1つに重なっているような不思議な絵。
見ていて楽しい作品でした。
まとめ
では、まとめといきましょう。
フィリップス・コレクション展は少なくとも私が訪れたときはさほど混んでおらず、ゆったり鑑賞できたのでとても良い時間を過ごせました。
私の場合、これまで良く鑑賞した作品や知識は少し印象派に偏っているので、それ以降の作品はなかなか新鮮でした。
また、ところどころで見られたダンカン・フィリップスの言葉は、なるほど、そういった見方もあるのか、と大変勉強になりました。
特にこの点に関して、美術よくわからない、という人にもとてもオススメできるかなと思います。きっと、少し勉強してみようかな、という気になると思います。
以上、フィリップス・コレクション展の感想でした。
ここまで読んでいただきありがとうございました。