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[物語]ニケとマケ-第1章「酔生夢死」

あらすじ

「ニケとマケー勝利と敗北のゆりかごー」は、AIに仕事を奪われ自暴自棄になり自堕落な生活を送る中年のおじさん、吉田一郎が、敗北の女神マケ(真希子)と出会い、彼女と共に人生の意義を見つけ、成長していく物語である。物語は一郎が様々な困難に直面し、真希子や周囲の人々との交流を通じて、自分の弱さを克服し、新たな道を歩んでいく様子が描かれる。最終的には、一郎が勝利の女神ニケと敗北の女神マケという存在と向き合い、自分の運命を切り開く感動のおじさん恋愛物語となります。

登場人物

  • 吉田一郎:物語の主人公。AIに仕事を奪われた中年男性。ゴーヤチャンプルーとSNSが好き。バツイチ子持ち。

  • 真希子(敗北の女神マケ):和風美人の花屋の店員。好きな花は薔薇。人間として生きているが実は女神。

  • ニコレッタ(勝利の女神ニケ):世界的に有名な歌手。SNSフォロワーは8億人で実は女神。負ける事が何よりも嫌い。

  • FUEZO:BARのオーナー。日本とタイのハーフ。元教師で恋愛経験多め。英語でキザな名言を言い長台詞で学びを提供する。

  • 財前満男:男前なギャンブラー。主に競馬と競艇で生計を立てている。負けが多いが勝つ時には圧倒的に稼ぐ。ところてんが好き。

  • 財前光彦:満男の兄。財閥Mの御曹司。一郎が働いていた会社のイケメン経営者。金で買えないモノは無い。が口癖。

第1章「酔生夢死(すいせいむし)」

「酔生夢死(すいせいむし)」は、無為に過ごすことや、現実から逃避することを表す言葉です。この章では、一郎が仕事を失い、行きつけのバーFUEZOで悲しみに暮れている様子が描かれます。酔生夢死の日々を送る一郎の前に、真希子という謎の美しい女性が現れる。彼女との出会いが、一郎の運命を大きく変えるきっかけとなります。

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