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【3日で受かった!】漢検準一級合格までの道のり
こんにちは。胡乱布団です。
このまえ、漢検準一級を受け、標準解答も発表され、自己採点で合格点に載ったので、暫定合格記を書いておきたいと思います(公式に合格通知があったときにこの「暫定」を外そうと思います)。
*追記 令和6年11月13日
漢検準一級合格していました!! やった!!!!(179点)
↓自己採点の詳細はこちら。(標準解答と自作解答は完全一致していました)。
なんと、当方、ガチで勉強した期間は3日間だったので、3日で漢検準一級に受かるかもしれないメソッドを以下に記して起きます!!!
使用した教材
・オフィス海『史上最強の漢検マスター準1級問題集』ナツメ社
ぶっちゃけ、これ一冊完璧にやればいいです(簡潔に完結)。
・過去問(ネットに公開されているもの、されていたもの)。過去問集は買いませんでした。
・個人作成の模試
戦略
過去問の目標点を170点に設定。
これは、共通の漢字が全滅しても受かるように170点に設定。ために、共通の漢字は一切勉強しませんでした(おい)。
それと、漢検は知識ゲーなので、できるだけ本番直前時期に詰め込むために、あえて直前時期(当初の予定では2週間前、実際には3日前)までは身を入れて勉強をしない、戦略的背水の陣を敷く。
→結果、そこそこ痛い目を見る。
勉強法
四字熟語、諺以外は基本、演習形式のみ。辞書から言葉集めるなんて時間はそもそもなかった(正確にはなくなった)。
加えて、時間と黒鉛がすり減るばかりなので、極力、書かずに音読or黙読。
不安のある漢字だけ書いたが、何度も書くみたいなことはしなかったし、漢字ノートの作成なんでものは言わずもがな。
ただ、書き取りのときは「さんずいに、くさかんむりに……」にみたいに字形を意識して音読、黙読はした。これ意外と大事だと思う。
例外として、過去問を解くときは裏紙とかにちゃんと読みも書いた。
だから、勉強の感覚としては、数学のそれに近いかもしれない。
勉強量
・ナツメ社の漢検マスターをほぼ完璧に(ただし共通の漢字を除く)。←ぶっちゃけ、これだけでいい。
・過去問は2012年から2023年までのどこか一回を11回分(2016年度だけ見つけられなかった)。
・ネットに上がっている個人模試1回分。
・ネット上に転がっていた準一級の四字熟語の収集。←これも参考書に載っているものだけで充分でした。
これを熟せば、準一級の合格点くらいには乗る……、はず。
以下は、実際のわたしのムーブメントです。まあまあ長いし、上のこと以上はほとんどやってないので、気になる方だけ読んでください。
漢検当日までのわたしの云為
本番3か月前〜2ヶ月前 「参考書、購入。ま、3ヶ月前だし」
本番3ヶ月半前(具体的には7月4日)、参考書を購入。
「いきなり3日前じゃねぇじゃねぇか!」なんて、ツッコミが入るかもしれないが、そもそも出願が1ヶ月前な時点で、3日前からさらな状態で勉強するなんて狂人ですよ、ええ。わたしは狂人ではないです。ええ。
とはいえ、本腰を入れたのは3日前というのは変わりないので、ご安心を(?)
わたしは、もともと漢字に多少詳しいこともあり、一周目にして「読み」「書き」は8割方できていた。
「熟語と一字訓」は6〜7割くらいでBまでしかやっていない。
四字熟語はまったく知らなかったので、参考書にある四字熟語をぜんぶNotionでデータベース化。
ただ、そのときにほとんど覚えてしまったので、爾来、ほとんどこのデータベースは使わず。
諺もまったく知らなかったが、なんだか長くて覚える気にならなかったので、とりあえず無視した(おい)。
ほかはあまり楽しくなさそうだったので、とりあえず無視した(おい)。
つまり、3日というのは、ある程度漢字に詳しい人なら、だいたい3日でガチれば舞えるということです。とりあえず、読み、書きを8割方できるようになりましょう(元も子もない)。
本番2ヶ月前〜1ヶ月前 「過去問の入手、慢心の萌芽」
漢検2ヶ月前、過去問をインターネットアーカイブなどから掻き集めて、2012年度から2023年度の計11回分を手に入れる。
あとついでにネットの個人が作成している模試も何種類かいただいた。
とりあえず、2012年度からぼちぼち解き始める。だいたい、5日に1回のペースで進めて、2012年度から2018年度までアベレージ185点くらい、最高195点、最低178点とかだった。
明らかに年々点数が下がっていってはいたのだけれど、とはいえ、低くてオールモスト9割だった。
すっかり、慢心し、2018年度を解いた爾来、「あ、これ、もう余裕だわ。勝ち申したwwww」と、漢検の勉強から離れることとなる。
本番1週間前 「慢心、梧桐一葉落つ」
受験票も届いたし(というかこれ届くまで漢検の存在忘れかけてた)、一週間前なので、ぼちぼちやってない過去問もやっておこう。
解いたのは、2019年度第一回。点数は173点。
ここで、初めて175点を下回る。ただ、わたしの戦略的目標は170点なので、「まあ、耐え」といった感じ。
本番4日前 夜 「あれ、やばいかも??」
2020年第3回過去問を解く。結果、167点。
過去問で初めて170点を割ってしまう。
これはまずい。合格点は160点であるから、合格ラインは超えている。が、それではいけないのだ。
わたしは共通一字がめちゃくちゃ苦手だ。先にも述べたが、戦略的目標点が170点というのは、これに起因する。つまり、共通の漢字をぜんぶ落としても合格できるように170点をノルマにしているわけだ。
「共通の漢字は、運ゲーだ」
*ちなみに、この年の共通は4問できたので、実際全部落としていたら、160を割る。
続いて、2021年第1回:163点。
これには大焦り。諺までは87%くらいのペースだったが、諺で壊滅した(諺、10点/20点)。
このまま2022年度を解いたら、いよいよ160点を割る気がしたので、急遽、2ヶ月以上放置していた参考書を引っ張り出し、片っ端から覚えることにする。
このときのわたしの心の声がこれである:
「とりあえず、この参考書をぜんぶ覚える。それで落ちたらこの参考書のせいにできるからね」
ちなみに、この時点で参考書の進捗はこんな感じ:
読みと書き取り(文章題含む):一周済み。
四字熟語:自作データベースに収集済み(そのうち9割5分は覚えていた)。問題として解いたことはないし、結局問題として解かなかった(おい)
ほか:ほとんど手つかず。
つまり、ページ数換算すると、盛っても半分くらいしかやっていないようなものなのだ。なんという怠惰さか。
そして、この記事をちゃんと読んだ人ならわかると思うが、参考書を買った直後から進捗が変わっていない!!
この日はもう夜も遅かったので、とりあえず、読み(読み、表外読み、熟語と一字訓、四字熟語意味)だけを最初から最後まで一周した。
だいたい一時間くらいかかった。逆に言うと、一時間で一周できることがわかった。
本番3日前 「午後起床、バイト暗誦」
シンプルに寝坊する。午後から講義があったのだが、起きた時点で午後だったので、潔く出で来んと切断!
家で参考書の諺を一周する。
どうやら参考書にある諺は3割程度しか抑えられていなかったことがわかったので、逆によくこれまで過去問と戦えていたなと感服してしまった。
それから、ネットに転がっていた準一級の諺400個を片っ端から覚えた。
この日はバイトがあったが、さすがに参考書を持ちながら教鞭を取るのはわたしの良き倫理に反したが、しかし、手段を選んでる場合でもないので、数学を教えながら、心の中で先程覚えた諺を暗誦していた。
バイト後、書き取りも一周する。本番直前ということもあり、ここではちゃんと書いたので、結構時間がかかった。そしてこのとき、衝撃的なミスをする。
なんとわたしのペンネームでもある「胡乱」を間違えたのだ!!!
どう間違えたかと言うと、「烏胡」と書いてしまった……、うぅ……。
(正答は「胡乱」あるいは「烏乱」)
これには、我ながら失笑を禁じ得なかった。
本番2日前 「実験という大敵。レポートという伏兵」
この日は実験があるので、講義を切って家でぬくぬく黙々と勉強するわけにはいかなかった。
登校中に読みをもう一度一周して、諺も(まあ、見て答えるだけだが)一周した。
実験中は計算するものが多かったので、脳内で思い出す作業が出来なかった。つまり、陽が昇って、傾くまで何も出来なかったことになる。これは痛手だった。
実験後、実験の仲間たちの話を窃聴していたら、どうやらいろいろレポートが出されていたことが発覚。
しかも締切が漢検当日の深夜24時のものがひとつ、翌日の昼のものがふたつ、で、まえまえからわかっていた実験のレポートが翌々日の昼(これが重い)。
つまり、実質漢検当日までのものが三つあるということだ……。
さすがに、レポートはやらないとまずいので、図書館に行き、資料が必要なところだけでも終わらせよう。
ここで我ながら賢明な判断を下す。当初はレポートを1時間くらいで征伐して、漢検の勉強をしようと思っていたのだが、さきに過去問を解き、それからレポート、終わり次第、参考書という順に変えたのだ。
解いたのは2022年度第3回。点数は173点。
うーん、ギリ耐え! って感じ。
とりあえず、170点に再び乗れたので良かった。
「ようし! レポートをささっとぼこぼこにするぞ〜!(`・ω・´)=〇」
――が! なかなかこれが終わらない。
当初は1時間くらいで征伐できると思っていたのだが、まったく見積もりがあったいなかった。
どうもそれっぽい資料が貸し出されていて、欲しい情報が載っているものがまったく見つからなかったのだ。
結局、レポートも終わらず帰路へ。漢検の勉強はできなかった。
帰途では、対義語、類義語に着手。
もちろん、対義語、類義語は完全ノータッチだった。
しかし、これを以て共通の漢字以外は一周したことになる。
本番前日 「大頭痛、襲来」
どでか頭痛が発生。
16時くらいまでまともに活動ができなかった。
代わりに16時から3時間ぶっ通しで参考書を進め、共通の漢字以外はほぼ完璧な状態まで仕上げられた。
何度も間違えてしまうところを当日確認するために付箋を貼った(五箇所)。裏を返せば、その五箇所以外はできるということだ。
我ながら、急拵えであったものの、よく3日やそこらで、ここまで持ってこれたものだと思う。
夕餐後に、最後の過去問2023年度第3回を解く。
結果は、179点。再び9割が見えてきた。
当日 「いつからそこが会場だと錯角していた? 遅刻しかける」
11時くらいに起床(遅い)。しばらく布団の上でごろごろしていて、13時くらいからちょこちょこ最後の復習を始めた。なんだかんだやってなかった付録の模擬を解く。
なんと点数は197点。模擬なのに本番より簡単なのはどうなんだろう?
それと、忘れかけていた個人作成の模擬を解く。
これが存外難しく、160点ぴったりだったが、まあ、明らかに難しいのでそんなに気にしなかったし、気にしたところで仕方ない。
20分前くらいに着くような電車を調べてあったが、時間にズボラであることに定評のあるわたしである、その一本後の電車に乗る。
電車内では、付箋のところをチェックしたあと、共通の漢字を出る順Aのところだけ見ておいた。
どんなものがあったのか、記憶もおぼろげなので、あまり意味はなかったような気がする。
結局、15時20分くらいに会場と思しき建物にたどり着く――――が。
なんと、会場を間違えていたのだ!!
漢検の案内がどこにもないのが怪訝だったので、受験票を取り出してみたら、なんとずっと会場だと思っていた場所が、真の会場の隣の建物だったのだ!
「わたしたち、入れ替わってる!?」
さすがに歩くわけにもいかず、小走りで真・会場へ。
結局、会場には1分前とかに入り、およそ30秒ものディスアドバンテージを喰らう(これは痛いッ!)
解答中 「ことごとく当たる山。我、運ゲーを制する」
試験開始20分後、一通り解答終了。
おもしろいくらいに、直前にやった漢字が出た。思わず笑ってしまいそうになった。
たとえば、共通の漢字の四問目「成( )をもつ」「断( )を下す」は、直前に「成案」を見ていて、「断案」は実は知らなかったのだが、埋めることができた。
「直諫」も毎回間違えてしまうので、電車内で付箋を貼った場所として確認したし、「盛徳」も「聖徳」と間違えて覚えていたのを3日前に気が付いて訂正したので、はっきり覚えていた。
表外の「発く」や「需める」も個人作成の模試で見たばかりだった(とはいえ、これは類推で初見でも解けたのだが)。
結論 せめて1週間前、できれば2週間前からガチろう!
結言はこのとおり:3日前だとふつうに大変だ。
実際、わたしも今回はことごとくヤマが当たったという感じで、問題によっては普通に合格点に乗らなかったかも。
ただ、かといって、何ヶ月も前からやるのも体力が保たないだろうし、何ヶ月も前にやったことなんて、長期記憶に移されていなければ忘れてしまう。だから、初合格を目指してる人で、本格的に取り組むなら、早くて一ヶ月前とか、遅くても2週間前とかがおすすめだ(もちろん、個人差は否めない)。
*ちなみに、この2週間というのは、わたしの大学入試に依拠していて、入試勉強をガチったのは2週間だけだった(バイトばかりしていたし、なんなら、試験二日前までバイトしていた)。
共通テストはあったが(あんなのはただの塗り絵なので)特に対策らしい対策もしなかった。
大学入試と漢検準一級のどちらが難しいかと問われると、そもそも理系科目と暗記科目だ。気質が違うし、それにわたしの学力基盤も違うから、一概には答えられないけれど、でも、前者のほうが大変ではある気がする。
胡乱布団