漢検漢字辞典を読んで、気になったものをあげていくだけ#65 pp.640-649
こんにちは。胡乱布団です。
最近、漢検漢字辞典をあたまから通読しようというマイブームが興りました。そこで、気になったものをここに書き連ねていこうという試みです#65
毎日10ページずつ進めています。
というふうに書いています。
また、漢字およびその読みは抜粋で、すべての漢字とその読みを網羅しているわけではありません。
また、解字については『新漢語林』を主に参考にしています。
p.640
磁場 ジバ、ジジョウ
「ジジョウ」とも読むとあるが、まったく聞いたことがない。
餌 たべもの、く-う
一字で「たべもの」と読むのか。
膩 ジ、ニ、あぶら、あぶらあか、あか、なめ-らか
「垢膩」垢や膩。
「膩滑」なめらか。すべすべになる。
「膩理」なめらかで、きめ細かい。みめよい。
臑 ジ、ジュ、ドウ、やわ-らか、に-る、すね
音読み多い割に、音読みの例が乗っていない。
邇 ジ、ニ、ちか-い
「邇言」身近な言葉。
邇来 ジライ
近頃、最近。爾後。
璽 しるし
これ、常用漢字らしい……。知らなかった。
p.641
鹿蹄草 いちやくそう
鹿杖 かせづえ
先端が二股になった杖。
握りの部分がT字をした形の撞木杖。
鹿の角を握り部分につけた杖。
鹿を逐う者は山を見ず
一つのことに熱中して、ほかのことを顧みる余裕がなくなることのたとえ。
鹿尾菜、鹿角菜 ひじき
鹿茸 ふくろづの、ロクジョウ
鹿の生えたばかりの角。
p.642
聢 しか-と
耳で定かに聞くという意味で、国字。
式 のり、のっと-る
なんかこんな読みがあったような、なかったような……。
識語 シキゴ、シゴ
写本、刊本などの本文の前やあとで、本の来歴や書写の年月日などを記したもの。「シゴ」の慣用読み。
鴫 しぎ
国字。
p.643
ジャンプゾーン。
梻 しきみ
国字かつJIS第四水準!!!!
佛に供える木の意味。
衄 ジク、はなぢ、くじ-ける
「挫衄」は敗れくじける。
舳 ジク、チク、へさき、とも、かじ
船の後部。
舳艫千里
多くの船が長く連なって進むさま。
「舳艫」は船首と船尾。
軸 チク、しんぎ
「しんぎ」は心木のこと。
p.644
ジャンプゾーン。
七竅 シチキョウ
人の頭部にある七つの穴。
人体の穴であれば、九竅。
七嘴八舌 シチハチゼツ
意見が多いこと。
p.645
七縦七擒 シチショウシチキン
敵をとらえたり逃がしてやったりして心服させ、味方につけること。
七里結界
人を忌み嫌って寄せ付けないこと。
密教で、修行を邪魔する魔障を入れないための結界。
七葉樹 とち
(読みの文字数)<(漢字の文字数)熟字訓シリーズ。
七重の膝を八重に折る
非常に丁寧なうえに、重ねて丁寧にする。謝ったり、頼み事をするさま。
七重の襞を八重に折る、とも。
ちなみに、「三重」はヤマトタケルの膝が三重に腫れたことが由来とされている。
p.646
失陥
攻め落とされて領土や城を失うこと。
「失」は多くの場合で他動詞として熟語が形成されている気がするけど、これに関しては自動詞的なので、意味が一瞬入ってこない……。
p.647
失速
飛行機が、飛行に必要な速度や浮力を失うこと。
勢いが急に衰えること。
「飛行機が」と限定されているのが面白い。
失費
費用がかかること。
失声 ひごえ
声がかれて出ないこと。
室 へや、つま、いえ
つまと読むことから、「奥」みたいな意味があると思われ。
桎 シツ、あしかせ
疾 や-む、やま-しい、にく-む
知らなかった読みだけ抜粋。
「疾言遽色」落ち着かない態度。
疾悪 シツオ、シツアク
シツオ:憎むこと。
シツアク:悪を憎むこと。
疾呼 シッコ
あわただしく早口に呼ぶこと。
p.648
疾風勁草
苦境に立ったとき、初めてその人物の真価がわかるたとえ。
強い意志、節操堅固なことのたとえ。
疾風に勁草を知るの略。疾風によって強い草であることがわかるということ。
悉 つく-す
悉皆成仏
生きとし生けるものはおしなべて佛になるということ。
悉皆屋
江戸時代、大阪で注文を取り、京都に送って衣服の染色や染め直しをしていた人。
染物や洗い張りをする店。
どうして「悉皆」なのだろう??
p.649
悉曇 シッタン
完全に成し遂げること。梵語の音訳で、「成就、吉祥」の意味。
梵語の文字。
梵語の音声に関する学問の総称。
湿湿 じめじめ
蛭蓆 ひるむしろ
ヒルムシロ科の多年草。
水田に群生するさまを、ヒルの棲むむしろに見立てたことから。
瑟 シツ、おおごと
「瑟縮」縮まっているさま。寒いさま。
瑟瑟 シツシツ
風が冷たく寂しげに吹くさま。
波の立つさま。
今回はここまで。
胡乱布団