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昆虫食はあり?動物性タンパク質の与え方と尿酸バロメーターについて
みなさんおはこんにちばんわゲマ🦎
トゲオアガマを飼育される方は
ふと疑問に思うことはないでしょうか?
トゲオアガマって虫もたべるんだよね?
ということは雑食?
え?草食じゃなかったっけ?
でもあげたら食べるし
超ハイテンションでくれくれってなるから
あげていんだよね👍😉
みんなあげてるし!
あげてもいいんです。
食べるし!
ですが
与え続ける事により
腎不全や尿路結石、脂肪肝など
様々な内臓疾患等の病状を引き起こす火種となり、
フード類と同様に野菜不足による脱水や
虫以外受け付けない拒食症状に繋がることも···。
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【動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の違い】
たんぱく質には
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質があります。
●動物性たんぱく質
お肉や昆虫等生き物由来のたんぱく質。
必須アミノ酸のバランス・含有量が豊富で、
消化・吸収が速いため効率的に栄養を補給できる。
疲労筋肉回復に必要な血中アミノ酸濃度が
急速にあがるが、血中濃度の持続時間が短い。
●植物性たんぱく質
大豆や野菜植物由来のたんぱく質
アミノ酸の組成が少しだけ動物性たんぱく質より
少ないが大差はなく、植物性タンパク質は脂肪量が少なく、代謝を上げるナトリウムやカリウムが豊富。動物性タンパク質と比べ、消化・吸収もゆっくりと持続する為、夜間にも疲労回復等の効果が続きます。豆類のタンパク質はかなり良質で、
動物性に劣らず筋肉が必要としているアミノ酸をたくさん含んでいる。
簡単にお話すると
動物性たんぱく質は急速に消化、
栄養吸収、疲労回復をするが
持続時間が短いのでブースターといったかんじ。
植物性たんぱく質はゆるやかな消化と吸収で
ゆっくりとじっくりと時間を掛けて
栄養吸収、疲労回復をし、
その効果の持続時間も長い。
※肉食動物の胃や腸内は酸性で動物性たんぱく質の
迅速な消化に長けている
※草食動物は中性〜アルカリ性で植物性たんぱく質をゆるやかに消化し、腸内細菌を活かす構造となっている。
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となると
どちらも良さそうだから
どっちもあげてて問題ないね!
といった点では大正解です👍💡
ですが
動物性たんぱく質はブースター···
ブースター···
ブースター···
ブースター··· 🔥
一時的な拒食時の対策や
育成期の単発使用に関しては
GOROも賛成です
人間も毎日ハンバーガーやレッドブル、
栄養ドリンク等
ブースターの飲み食いをし続けたらどうなりますか?
肝臓やら腎臓やら内臓脂肪やら
脂肪肝やら肝硬変やら高血圧やら!
色々壊れちゃうYo!
急激なエナジーの摂り過ぎや継続摂取は
よくないんだYo
※植物性たんぱく質にももちろんナトリウムやカリウムが豊富なのでバランスが大事だよというのは
【ムング豆極/カリウム対策】にて記載しました👓️
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【動物性たんぱく質に潜むデバフ効果】
ではなぜ、
動物性たんぱく質もよさそうなのに
継続摂取や多量摂取が良くないと言われるのでしょうか。
実は動物性たんぱく質には
多量摂取する事で結石の生成を阻害する
尿中のクエン酸排泄量が減少する為、
結石が起こりやすくなるのです。
その他にも
尿中のカルシウム、シュウ酸、尿酸等も増加してしまいます···☠
シュウ酸はお野菜にも含まれていて、
ほうれん草はシュウ酸が多いので
結石になるからあげないほうがいい
というのはあるある有名なお話です。
シュウ酸は本来カルシウムが足りていれば
腸内で結合しシュウ酸カルシウムとなって
糞として排出されます。
ですが動物性たんぱく質を多量摂取し、
急激に増加したシュウ酸は腸を超え、
尿路のシュウ酸尿酸排泄量が増加し
尿路にてカルシウム結合し、
尿路結石となってしまうわけです。
また昆虫は野菜に比べてナトリウム値が高く
塩分を取りすぎてしまうのも、
尿中カルシウム排泄量が増えて結石が形成されやすくなる原因にもなります。
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【動物性たんぱく質の与え方】
雑食の我々やフトアゴヒゲトカゲでさえ、
動物性たんぱく質を摂りすぎると結石になったり、バカでかい尿酸がでたり詰まったりします。
草食であるトゲオアガマにとって、
急激なブースターである強力な動物性たんぱく質を処理する能力は乏しく、
腎臓や肝臓等により負荷が掛かります。
では、動物性たんぱく質を安全に与えるにはどのようなタイミングと頻度でどのように与えればよいのでしょうか?
■拒食時
よくショップ等で導入時に
食いつきが悪い時の立ち上げなどに使用する例がみられます。
例えば輸入輸出後など、生体の身体の冷えた時間が長かったり、冬眠明け等でなかなかオスが餌を食べ始めない時など食欲がほぼない、腸の動きが停滞している時等、生き餌でのミルワーム、コオロギや
乾燥ミズアブ等を使用します。
脱水を起こしている場合がほとんどなので、
より腎機能などのダメージにならないように
カルシウムは必ず添加しましょう。
※ハニーワームやジャイミル、デュビア等も食いつきますが、サイズが大きすぎたり、脂肪量が多すぎて軟便になったり、殻が多く消化に悪かったりするので使用はおすすめしません。
※ミルワームも与えすぎると軟便になります。
[与え方]_________________________________________
まず餌に必ずカルシウムを振りかけます。
生体の前にピンセットや手持ちでフリフリとチラつかせて反応を見ます。
・目をつぶって食べませんよという顔なら
与えずに、野菜などに少し水を振りかけ、
1.2匹乾燥ミズアブを砕いてふりかけておく。
・生き餌に食いついた場合、数は1.2匹で終わらせておき、水とカルシウムを振りかけた水分の多い野菜を盛って乾燥ミズアブを1.2匹砕いて混ぜ込んでおく。
・その後胃や腸が動き始めるので、
連日の昆虫食の給餌は控え、
野菜から繊維、水分をとり腸内環境を整えていく。
乾燥ミズアブはナトリウムが豊富で食欲の助長や
虚脱から回復させる効果もあるので野菜を食べているなら1週間程度1.2 匹砕いて混ぜていても問題ない。その際腸内細菌系のサプリの添加をしておくと尚良い。乾燥してしまった野菜も腸内細菌に良いのでそのまま置いておくと食べることがあります。
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【乾燥ミズアブ】
他社比較より脂ぎった感じがなく、香ばしくておすすめ。コスパよし◎
【レプラーゼ】
乳酸菌、酪酸菌、糖化菌入りプロバイオティクスサプリメント。
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【成長期】
トゲオアガマの爆発的成長期は0-3年で
それ以降はほぼアダルトとして成長がゆるやかになは体長の伸びはほぼ停止します。
特に0-2才の時期が一番伸びます。
基本的に野菜を沢山食べる食欲のある
個体は虫はあげなくてもどんどん成長します。
おそらく親から継いだ腸内細菌が豊富か、
生まれ持って胃腸が大きいか、
遺伝等の個体差もあると思います。
それでもほんと極たまにすこーし昆虫食を与えると
グッと伸びる事があります。
基本的には
日頃はお野菜のみで、
たまに種子、発芽豆、少量のフード
を週1程度で十分事足りるので
あくまでもエッセンスとして
我が家では月に1-2回、
または脱皮をするタイミングでたんぱく質供給として、乾燥ミズアブを1-2匹砕いて振りかけのようにして野菜に混ぜ込むというのを行っています。
必ずカルシウムは添加しています。
また、エジプトトゲオアガマは大型種なので
大きく育てたい方は
大きめのケージ(120-140以上)で成長に合わせて大きめのシェルターに変えて行き、
月に1-2回乾燥イエココオロギ等、
体長に合わせて2-3匹〜5-10匹程度カルシウムをたっぷり掛けて与えると成長促進になります。
その他は他種同様たんぱく源は豆類や種子、フード等を基本的に使用します。
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【尿酸サイズによるたんぱく質負荷の目安】
生体をお迎えした後に
糞と共に出る白い尿酸の大きさや色を確認してください。尿酸を見ると直前までどんな食事をしていたかが見えてきます。
大きな尿酸の場合フードや豆等をよくもらっていたかもしれません。
硬く黄色みがかった尿酸の場合、
昆虫食をよく与えられていた可能性があります。
糞の色は黒黒く、砕くとコオロギの足や殻が含まれていることがあります。
ショップや前の飼い主の飼育期間はどのくらいか明確にはわかりませんが、
その期間分の内臓へのダメージの蓄積があるので、
その様な糞が出た場合は水分豊富な野菜中心の食事に戻してあげましょう。
フードや豆類もしばらく与えるのはやめましょう。
だんだんと尿酸は白く小さくなり
たんぱく質による負荷が軽減されていくのを確認出来ると思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1724884781434-InVfvGeeQp.jpg?width=1200)
フードや脂肪分の多いものも与えられていた形跡。
糞は緑色で繊維も見られる為野菜も与えられていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1724884858391-FSDNrSlVGJ.jpg?width=1200)
腎臓への負荷影響を感じる。
![](https://assets.st-note.com/img/1724884913275-8ddGXQq3Kl.jpg?width=1200)
尿酸の比率に対して野菜を中心に与えられた
水分たっぷりの健全な便。
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以上
動物性たんぱく質の性質と与え方についての記事でした。
たんぱく質の処理に必要な腎臓は
長期的なダメージの蓄積で
1度弱ってしまうと機能は戻らず
回復することはありません。
そして腎不全の場合限界値を超えると、
わずか1.2週間で急激に衰弱し死亡してしまいます。
今与えすぎているなと感じた方は
尿酸の大きさなどを確認してみてしてください。
●鼻塩が出過ぎていないか
●尿酸がおおきすぎたり黄色み掛かっていないか
その2点を日頃確認するだけでも
たんぱく質やフード等による
栄養過多のバロメーターになります。
かわいいトゲオアガマの
成長を急ぎすぎず焦らず、
かつ成長期は逃さずに
健康で長生きに飼えるよう、
安全でバランスの取れた給餌目指しましょう!
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