入院していたがん研有明病院ってどんなとこ
これまでも大変お世話になり、今後も数年に亘ってお世話になる病院、『がん研有明病院』。病院と言っても千差万別あるかと思いますが、僕にとっては素晴らしき病院だと思っているし、後にも書きますが、今後もこの病院の発展がこの病気の治療の発展に繋がってもらえればと思い書きました。
(治療が一通り終わったら、絶対寄付します。)
どうやってこの病院を知ったのか、そして入れたのか。何がよかったのかを実際の入院生活をもとに書かさせていただきました。
実は、この病院との出会いは、たまたま今年の2月に、健康診断のCT検査の結果を持ち込んだ『横浜総合病院』から始まりました。
病気をしたこともない自分が、初めて健康診断のCT検査の『再検査』の結果を持ち込んだのが、自分が一度だけ親知らずの抜歯でお世話になった近所の『横浜総合病院』。
そこで、CT検査の結果からの病気の判断が付かなかったため、紹介されたのが、この『がん研有明病院』でした。
正直、病名が確定するまで、『どこそれ?』『ちゃんとした病院なの?』と思っていた自分が今では恥ずかしい限りです。
100年の歴史と日本唯一のがん専門民間病院
さて、この『がん研有明病院』ですが、かなり歴史のある民間病院で唯一の癌専門病院です。
そのポリシーは、今回のコロナウィルス時にも一貫しており、行政からコロナ患者受け入れの要請を受けても、自分たちのビジョンに従い、癌の治療のみ拘ったことも、その歴史や自分たちのミッションに忠実であることが伺い知れました。
僕自身のがん遺伝子の検査法を発見した病院
100年の歴史から培った卓越した癌研究と治療により、今では、海外から治療に訪れる人がいることやこの病院を紹介してもらうために凡ゆる手を使い、3ヶ月近く待って診察を受けることでも有名なようです。
今では、肺がんの腫瘍の細胞を採取し、特定の遺伝子だった場合には、その遺伝子に沿った治療方法をピンポイントで選択することができるようにまでなっていますが、正に遺伝子を特定するための検査方法を確立したのもこの病院です。(僕自身は、ALK融合遺伝子という分類される癌細胞で、正常な遺伝子が何か拍子に融合してしまい悪さをしている遺伝子です。肺がん患者の3%しか占めない原因不明のようなので、タバコを始めとする生活習慣が起因しているわけではないようです。)
僕自身もその恩恵を検査の段階から受けることが出来き、非常に光栄でした。
さて、病院の紹介は、WEBサイトにいくらでも書いてあるので、僕の目線で素晴らいなっと思った点を書いていきたい思います。
1. 名医便りではなく、プロ集団のOneTeamで治療を乗り切る
まずは、この病院のコンセプトからお話をします。これまで日本の医療は、名医に属人化していることが多かったようで、患者側は医師を選択しないと自身が満足する医療を受けられなかったのがこれまでと聞いています。なので、どちらかというと『医師が主役』といったイメージで治療をしていることが多かったようです。それに対して、がん研有明病院は、早い段階から、『患者が主役』という位置づけで、OneTeamで病気に立ち向かうコンセプトを打ち出しています。名医に頼るのではなく、専門家集団を組織化し、患者を中心として、病院の最高の機能が発揮されるようなシステムを構築しています。
また、診断・治療の専門家だけでなく、生活の質や治療の質を極力あげるための体制も整えています。なので、病院食もすごく考えられているし、美味しいのが組織上も伺えます。
今回、僕が感じたのは、がんという病気自身がそれだけ向き合う必要のある病気だということを知ることができました。
それはネガティブな意味ではなく、突然襲ってくる病気や事故に比べれば、ちゃんと向き合うことができるといった意味で非常に前向きに捉えています。
2. 最新の医療を保険適用で受けられた
がん研有明病院は、様々な先進的な取り組みを組み込んでいます。それも組織体制として組み込まれています。
病棟のすぐ横に研究機関があり、常に連携を図り、世界的注目されるような治療や検査方法を世に出していたりもするようです。
この記事の上部に書いたような検査方法でも恩恵を受けることができましたし、別で書こうと思っていますが、最新の免疫療法(昨年秋ごろから開始の治療で、肺がんにとっては20年来の画期的なもののようです)を保険適用で受けることができています。
テクノロジーも積極果敢に取り込まれていて、それは以前僕が書いたNoteで書かさせていただきました。
3. 病院食がとにかくおいしい笑
そして、何よりも感動したのが食事です。他の病院と比べたことがないので、比較はできませんが、それでも感動でした。
とにかくよく考えられている。
まずは入院すると栄養士が来て、病状や治療の経過に対して、どのような食事を摂るべきなのかのレクチャーがありました。
その後、毎日食事を病状や治療経過に応じて、自由に選択することができる。特に制限のない食事も、洋食と和食で毎日メニューが選択できます。
よく考えられているなと思うところに、メニューの中身も一つひとつこだわりが見えました。
副作用として、吐き気が非常に強く出るのですが、そんなときでもお皿に盛り付けられているものを順に食べていくと、自然に食べれてしまったことに驚きました(酢の物や味の濃いものなど、それぞれバランスよくメニューが組まれている)
そう思ったのは自分だけかなっと思っていたのですが、病院の意見箱にも同じようなことが上がっていて、それに対しての病院側のコメントにそのこだわりを書いています。
それは、世にレシピ本を出していることからもそのこだわりが伺えます。
そしてそして、びっくりしたことに個別に選択することができるカレーが美味しすぎてびっくりです。外で美味しいカレー屋さんに匹敵します、絶対。看護師さんに聞くと何やら、患者の間では有名らしいです笑
担当医にすがりたい人には向いてない
こんな形で、お世話になった病院の素晴らしさを僕なりに書いてみました。みなさんそれぞれ意見はあるかと思いますが、僕にとっては最善の治療完了を提供していただいたと敬意を表する意味でもこの記事を書かさせていただきました。
敢えて良いこと以外で書くとすると、上記で書かさせてもらった1. や2. にあるようなことから、自分自身が方向性を定めたり、決断ができないと向いていない病院かもしれません。
もっというと担当医にどうしても何かを求めている人には、すごくドラスティックにも見えるでしょうし、『患者に寄り添っていない』という意見も出てくると思います。
ITにより日々進化が進む医療には、OneTeamが適している
ただ、現在凄まじいスピードで医療は進化していることを今回肌身で感じることができました。ITがそこに寄与しているわけですが、医療が凄まじい勢いで進化することはいいことである一方で、それは名医一人ではカバーしきれない時代になってきているのはないでしょうか。
そう考えると当然のことながら、各分野に精通した方々と如何にOneTeamで病気を乗り越えるのかを考えるほうが合理的ではないかと考えています。
インターネットが普及し、あらゆる情報が手に入る今だからこそ、患者側もしっかりと知識をつけ、自分なりの考えや方針を打ち出すことが重要だと感じています。
お世話になった皆さんに敬意を示すのが恩返し
医療情報だし、個人的な意見も入っているため、マガジン化させていただきました。
少しでも入院される方の精神的な不安や心配事が解消できればと思っています。
100年も歴史と伝統、大変お世話になった担当医、看護師さんに恥じぬよう、自身も今後もこの病気と向き合い、知識をつけ、結果を出していきます。