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巨人入り報道マレク・フルプ選手について

始めまして。Xでチェコ野球について発信しているウリムー(@CzechBaseballJP)です。
9月25日、報知スポーツにて巨人軍がチェコ代表マレク・フルプ外野手(25)の獲得に向け最終段階に入っていることが報じられました。育成選手契約が予定されており、実現すればチェコ人として初めてのNPB入りとなります。🇨🇿

このnoteではフルプ選手のプロフィールや選手としての特徴について解説します。

【追記】正式に獲得が発表されました!

https://www.giants.jp/news/24559/

1.フルプ選手のプロフィール

マレク・フルプMarek Chlup
・1999年1月7日生まれの25歳
・チェコ共和国ツルノフ出身
・外野手(右投右打)
・193cm 100kg

チェコ・エクストラリーガ(EXL)でプレーし、現在は監督やコーチを務めるウラジミール・フルプ氏の息子として生まれ、野球を始めました。
15歳であった2014年にEXLのアローズ・オストラヴァArrows Ostravaでデビューしました。この年は1試合に出場し、4打数0安打でした。また、メキシコU15W杯に出場し、打率.435 ops1.018を記録しました。2015年には16歳にしてEXLで11試合44打席に立ち、打率.316 ops.790を記録しました。同年ヨーロッパ・ジュニア選手権に出場し、打率.435 ops1.258を記録しました。また、U18W杯にも出場し、元広島・森下投手(大分商)と対戦しました。
17歳となった2016年には父と共にイーグルス・プラハEagles Prahaに移籍しました。この年から2年間不調に陥りました。2016年は打率.248 ops710、2017年は打率.254 ops.657でした。一方、走塁面で大きく成長し、2016年の盗塁成功率は100%(12ー12)でした。
2018年はフルプ選手にとって飛躍の年となりました。EXLで打率.321 ops1.030と無双し、世界大学選手権で打率.280 ops.937と好成績を残し、U23W杯にも出場しました。
これらの好成績を受け、翌年2019年からアメリカの大学へ留学することになりました。2019年以降はアメリカでのシーズンオフにEXLで数試合プレーする他は、基本的にアメリカでプレーしています。
2019年はNC Stateでプレーし、17試合で打率.185ながらもops.768を記録しました。2020年は新型コロナウイルスの影響でアメリカ大学野球が中止されたため、EXLでプレーしました。この年は34試合で10本の本塁打を放ち、打率.344 ops1.127を記録しました。
2021年からはアメリカに戻り、ホリー・スプリングス大で打率.292 ops1.039を記録しました。同年出場したヨーロッパ選手権では絶好調で打率.524 ops1.583を記録しました。U23W杯にも出場しました。

2022年はノース・グリーンバレー大でプレーしました。同年は打撃好調で、45試合で12本塁打を放ち、打率.323 ops1.073を記録しました。同年ドイツで行われたWBC予選でも代表に選出され、チェコ初となるWBC本戦出場に大きく貢献しました。
2023年WBCでは主に3番打者として活躍し、日本戦では佐々木朗希選手の163km/hをレフト線へ弾き返し、二塁打にしました。

同年は米独立レイクカウンティ・ドッグハウンズでプレーし、34試合で打率.325 ops1.020を記録しました。一方、9月に母国チェコで行われたヨーロッパ選手権にも出場しましたが、大苦戦しました。

2024年は3月に欧州代表の一員として来日し、くふうハヤテ戦で特大の一発を放った他、山下舜平太投手からハードヒットしました。

同年もレイクカウンティ・ドッグハウンズでプレーし、打率は.252 ops.764と成績を落としたものの、IsoDは23年の.068から.099となるなど成績を向上させています。


2.選手としての特徴

フルプ選手はフィジカルエリートで走攻守三拍子揃った大型外野手です。NPBの選手に例えるならば、北海道日本ハム万波中正選手や横浜DeNA梶原昂希選手が近いです。
強肩強打の右投右打の選手で、広角に長打を打ち分けることができます。

守備も非常に上手です。主にセンターやライトを守ります。肩は非常に強く、23年ヨーロッパ選手権では以下のようなレーザービームを見せました。

また、守備範囲も非常に広く、2018年U23W杯では以下のような超スーパープレーを見せています。

課題としては、コンタクトが粗雑で好不調の波が非常に激しい点が挙げられます。
2023年のヨーロッパ選手権では絶不調に陥り、23打数で11三振を喫しました。2024年も米独立でK%は33%でした。

以上のように、コンタクトが懸念されて育成契約となったと考えられますが、非常に天井は高く、レギュラーとして3割30本ops1.000をクリアする可能性もあり、守備走塁での貢献も非常に高いため、WARを稼ぐことができる選手です。


3.最後に

9月にはアメリカでの1日が公開されました。朝早くからウエイトトレーニングに取り組むなど、意識の高い選手です。

人間性も優れています。今年の8月には交通事故の救助をチームメイトともに行いました。

巨人ファンの皆さん、ぜひ長い目でイケメンでモデルのようなルックスでフィジカルエリートのフルプ選手を愛してくれると嬉しいです。

https://fotobanka.baseball.cz/p69050080/h5bd9b3e4#h5bd9b3e4

最後にフルプ選手のXとインスタグラムを添付しておきます!

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