辛みがなくたっていいじゃない【イヌタデ+α】
こんにちは、うりぼうです。
1周年、みなさまにお祝いしてもらえてすごく嬉しかったです^^
ありがとうございました。
季節は巡って、秋の植物の紹介も二年目。
これから野草がガクンと減る時期に入り、今年はどうやって切り抜けようかしら、と今から不安でなりませんが、ぼちぼちペースで更新していきたいと思います。
改めて、よろしくお願いします^^
さて、今回は彼らのいる辺り一面をピンクに染める「イヌタデ」を紹介します^^
また最後にタデ科の植物備忘録がついています。私の備忘録ですので写真ばかりですが、興味がありましたらこちらもお楽しみください♪
では、さっそく「イヌタデ」を紹介しますね。
どんな野草?
「イヌタデ」はタデ科イヌタデ属の野草で、比較的どこにでも見られる身近な野草です。
花期6月から11月と長いので、お花がぎゅっと集まっていて小さなこん棒のようにも見えるこの姿を、きっとみなさん一度は目にしたことがあるのではないでしょうか^^
私は「イヌタデ」で遊んだことはないのですが、「こどもが赤飯に見立てて遊ぶ」ことから『アカマンマ』の別名もあるそうです。
この別名は有名みたいで、「赤まんま」という俳句の季語もあるそうですよ!もちろん秋の季語です。
「イヌタデ」の名前は、薬味として利用される「ヤナギタデ」の葉が辛いのに、「イヌタデ」の葉は辛みがなく使い道がないので「犬」とつけられたといわれています。
もうひとつの説では、否定の意味の「否(いな)」が訛ったというものもありますが、どちらにせよ、比較されて名前を付けられているパターンの野草であることがわかります。
その名前の由来を知ると、「イヌタデ」の花言葉は心に刺さります。
「あなたのお役に立ちたい」
切ない....😢ちょっと抱きしめてあげたくなります。
イヌタデの花
「イヌタデ」はこん棒のようなゴツゴツしたイメージですが、よく見るとタデ科の花らしい、とても可愛い花を咲かせます。
時期の早い伸びたてほやほやの時期に撮った個体ですので、まだギュッと詰まった感じではないですが、可愛いお花でしょう^^
花の大きさは2ミリ程度でしょうか。
外側より内側の方が淡いピンク色なのも可愛らしい、と感じさせるポイントかな?と思います。
白色のお花を咲かせる「イヌタデ」もあり、そちらは「シロバナイヌタデ」と呼ばれています。
「シロバナイヌタデ」を私はまだ見たことがないですが、上品な感じなのかしら?と勝手に想像しています。
ぎゅっとした花の感じはきっと「イヌタデ」と変わらないので、ブーケのような感じかもしれませんね^^
ここまでお花について話してきましたが、実はこのお花、花びらに見えるのは「がく」です。
普通の花に見られる「花びら」がない植物なのですね。
「イヌタデ」は花が終わったあと「がく」を閉じて果実を包み込みます。「がく」は茶色くなるわけでもなく、そのままピンク色を保ちながら果実の成熟を待ちます。
みなさんが見ている「イヌタデ」は蕾でしょうか、それとも花の終わった後なのでしょうか?うーん、見分けは難しそうです。
ところでこの特徴どこかで見た気がしませんか…⁉️
そうです「ミズヒキ」です。
そういえば、「ミズヒキ」も「タデ科イヌタデ属」でしたね^^
やっぱりタデ科同士似たような特徴があるのですね。
「イヌタデ」も花の時期を長く感じるはずです。
もしかしたらほとんどのタデ科そんな感じなのかしら?またタデ科の植物を紹介することがあれば注目したいポイントです。
せっかくなので「イヌタデ」の果実も見てみましょう。
果実がちょっぴり見えているものがありましたよ。(青丸の部分です)
ところどころ、黒っぽいものがすき間から顔を出しているのがわかりますか?
これが「イヌタデ」の果実です。
「え?実なの?種っぽいじゃん。」
と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
種のように見えますが、これは痩果(そうか)と呼ばれる果実の種類です。
簡単にいうと、くだものの果肉がないもの。つまり、皮と種だけみたいなイメージです。
苺のつぶつぶや、タンポポの綿毛の先の茶色い子も同じ形態の果実です。
やっぱり「ほぼ種」みたいですね^^;
さいごに
今回は「イヌタデ」を紹介しました。
「イヌタデ」は「ヤナギタデ」と同じく食べることもできるそうです。
ただ、味はないそう。お浸しにしたり、つぼみの時に天ぷらにしたりするようです。
身近に見られるタデ科のかわいいお花、まだ咲いていますので観察してみてくださいね^^
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。
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【おまけ】タデ科備忘録
最後に夏から秋に見かけたタデ科の植物まとめ。
詳細はまた来年以降のんびり紹介していきます。ほぼ、私のメモです^^;
みなさんのお役に立てば嬉しいです^^
■ ヤナギタデ
「ハナタデ(ヤブタデ)」や「ボントクタデ」と見分けがつきにくいらしい。
これは「ヤナギタデ」を見たくて植物園に行って撮ったものなので確実に「ヤナギタデ」。(終わりかけ...)
よし、これで今後見分けがつけられるぞ!多分...
「蓼食う虫も好きずき」の蓼はこの「ヤナギタデ」。
■ ボントクタデ
葉っぱの八の字状の黒い模様が特徴。花はまばらで小さい。弓なりに垂れ下がる。葉っぱかじってみたけど、辛くない。これが「ボントク」の由来
◼️ ハナタデ(ヤブタデ)?
ボントクタデのように垂れ下がらないらしいので、これはハナタデ?葉っぱは辛くなかった。この葉っぱも黒い斑紋がある。
◼️ サクラタデ
畦道に咲いていて、遠くから見ても花が咲いているとわかるくらいの大きな花。5ミリくらいかな?桜色でとても綺麗。
◼️ シロバナサクラタデ(かな?)
「サクラタデ」の白バージョン。
「サクラタデ」みたいに大きな花だが、「サクラタデ」に比べるとちょっと小さい。そして少しすぼんで咲いているイメージ。
◼️ オオイヌタデ
重そうな見た目。なかなかの迫力と存在感。最初見たとき虫かと思った。「イヌタデ」よりも背が高い。「イヌタデ」よりも少し白っぽい。
◼️ ミズヒキ
まともに写真が撮れない。(私の腕が悪いとも言う)
細い小さい。ベロが出てるのが果実。出ていないのが蕾。
◼️ ミゾソバ
グラデーションがかわいい。花束のよう。「アキノウナギツカミ」とは葉っぱの形が違うっぽい。
◼️ イタドリ
雄株と雌株がある。風で種が飛んでいく。これは雄株 ↑↑
雌株はこれ ↓↓
◼️ ギシギシ
そうか、君もタデ科だったのか。深いな、タデ科。なんとなくイタドリの果実に似てるような気がする。
以上、備忘録でした😊