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ただの冒険者、お城を建てる

フリーランスになって5年が過ぎ、ツキカゲドウ ワークショップ研究室として活動し始めて4年が経とうとしている…らしい。

記念日を覚えるのがどうにも苦手で、家族の誕生日を覚えるので精一杯。
そんなんなので、自分が会社をやめた年も、やりたいことを定めてやり始めた年も、いっつも忘れてしまう。
先ほど、「それなりに頑張ってきたけど、どれくらいやってきたんだろう…?」と思い過去の手帳を出して確認してみたのだけど、体感以上の年月が経っててびっくり。
会社を辞めたのが夏(7月)、ツキカゲドウを始めたのが翌年の秋ということだけは覚えていたのだけど。
節目をきちんと覚えていないと、気づかないうちに時間が経ってしまうのね。

そう、最近、「それなりに頑張ってきたなぁ」と思うのだ。
基本的に「私なんか…」と思いがちな人間なのだけど、今年の夏を終えて、ふと、「結構いい感じの現在なのでは?」と思ったのです。
もちろん、コロナ禍でイベントができず、ワークショップの売上は2019年に比べれば激減しています。
それでも、そんな中でも、自分でイベントを行い、それに賛同して協力してくれる方がいる。
北海道で一番大きな老舗文房具店さんでワークショップができて、それにしっかりお客様も来てくれて、しかもそのなかに常連さんが数組いてくれる。
これって、私にしてはなかなか上出来なのではないかしら。
もちろん、「ここまで来るのに4年もいらんだろう」っていう人も多いと思うのだけど。
だけど、特別頭が良いわけでも行動力がある訳でもない、人見知りで人との会話が苦手な私にとっては、上出来だと思う。

そんな夏を越えて、秋。
夏の終わり頃から、ぼんやりとした不安は感じていて、それは季節が変わる所為かとも思ってそっとしておいた。
だけど、同じ頃から「スタンプカードが溜まってきている感」も感じていた。

自分の成長を表す場合、「階段をのぼる」とか「ステージが上がる」とか「壁を突き抜ける」とか色々な言葉があると思うのだけど、私の場合は「スタンプカードがいっぱいになって、次のカードに入る」感じ。
「これができた」「こんな経験をした」「こんなことを知った」みたいな条件(これは無意識に作成されたり、目標として掲げたり)をクリアするとスタンプが溜まっていく。
全部溜まったらそのカードはクリアで、また新しいカードが配られる、みたいな。
そのカードが、今、満杯に近づいている気がする。
あとちょっと、何かを埋めるとそのカードがクリアになって、次のカードが支給される。
たぶん、クリア特典として、新カードにスタンプ1個おされた状態で。

夏の終わり頃、スタンプカードが溜まってきている感はあったのに、最後のスタンプをもらえる条件がわからなくて不安だった部分もあったのかもしれない。
どうしたら良いかわからなくて、「とりあえず勉強だ…!勉強すれば何がわからないのかがわかる…!」と思ってはいたけれど、気持ちが落ち着かなくてなかなかスイッチも入らなくて。
各種SNSをうだうだ見ている日が続いていたのだけれど、数日前にやっと本を読み始め、そうしたら割とすぐに最後のスタンプゲット条件が分かった気がしました。

たぶん、マインドセットなんじゃないかしら、と。
割と今まで、「なるようになる」と思って「とりあえず目の前にあることを頑張る」みたいなことをしてやってきました。
4年も。マジか。
いや、だって、その結果、なかなか良い感じに着地していたんだもの。
これは本当に、周りに良い人がたくさんいたからなのだけど。
周りの方がくれたコンパスや地図と、ブラック企業勤めで培った荒れ野を裸足で走れる根性で進んできたのがここまで。
だけど、ここからは流石にそれじゃ無理だなって。
ここからはもう一度覚悟をしなければいけない。
たぶん、私はこの荒れ野の果てにお城を建てなければいけない(いい感じの城ができたら、国も作りたい気がする)。
お城を建てるためには、土地を整備したり基礎を作ったりしなきゃいけない。
この後もこの場所で生活していくためのインフラなんかも整えなきゃならない。
「これから旅にでるぜ!」っていうマインドセットから「ここに城をたてて国をつくるぞ!」っていうマインドセットに変えなきゃいけないんだと思う。

そりゃぁ不安にもなるよね!
ただの冒険者から一国一城の主に変わろうとしてるんだから。
そう思うと、やることがたくさんあって、とっても忙しい。
たくさん知らなければいけないし、たくさん考えなくてはいけない。
たくさん経験もしなくてはいけない。
覚悟って、どうやって決めるのだろう。
これも「覚悟スタンプカード」みたいなのがあって、いろいろ知って考えて経験してスタンプが溜まったら覚悟が決まっているのかな。

久しぶりにnoteを書いたら考えもまとまったし、気分も明るくなった。
やっぱり「書く」ってすごいなぁ。
さぁ勉強しよう!と言いたいところだけど、まずは一番苦手なお片付けから。
夏の間に使った道具や材料が作業部屋を埋め尽くしているのです…。

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