首都ルアンダの実態
2024/11/23
アンゴラ入国から一夜明け。
今日は街を歩いてみようと中心部へ向かう。
なるほど、完全に観光客向けのリゾート地。
石油資源が柱となっている点も含めて、アラブ首長国連邦と同じ匂いがする。
もっとも、その中心となるドバイはオイルマネーではなく、投資で経済を回しているらしいが。
海もわりと綺麗でビールも安く、治安の良し悪しはまだ掴めないが、気をつけていれば問題無さそうな雰囲気。それでも飲む気になれないのは、このエリアに文化を感じられないからだろう。
ハッタリというか何というか、無理して作っている様な雰囲気だ。首都ルアンダの実態は此処ではないと、ローカルエリアから歩いてきた私にはわかる。
一通り中心部を歩いてみたが、まるで広告の様にアピールされている発展したエリアはルアンダ市内のほんの一部だけ。
内側の通りへ一歩足を踏み入れると、そこは大多数の現地庶民が暮らす、殺伐とした様子に変わる。
アンゴラ内戦が終結したのは2002年とされ、そこから石油を中心に経済を発展させてきたが、それでもまだ約20年だ。
更にいうと、そのオイルマネーの恩恵を受けているのは極一部の人達だけだと容易に想像がつく。
この街の”現実”は中心部じゃないと知り、私は宿へと戻り始めた。
泥濘んだ泥道を歩く人々と、そこに立ち並ぶバラック。
「…あまり写真は撮らないでね」
と注意されてしまった。
彼らも、近くて遠い高層ビルと自分達の境遇を比較せずにはいられないのだろう。
周りと比べるなんてナンセンス。そうはいっても、これだけ目の前に立ちはだかってしまっては嫌でも考えてしまう、それは無理もないように思う。
でも私はこのローカルエリアが好きだ。
皆、自身達の境遇の中で音楽を聴き、踊り、飲んで食べてコミュニケーションを取りながら明るく楽しんでいる。
私も宿前のこの小さな商店街で、ゆっくりビールを飲みながら、陽が沈むまでの緩やかな時間を楽しんだ。