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最南端の国境
2023/8/25
チェックアウト。
タイを出国し、タカさんと共にカンボジアへ向かう。
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60B(約250円)
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最後かと思うと少し感慨深い
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タイ側の国境に到着
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なんか…
思ってたより和やかだな…
しかし此処は
悪名高きタイ↔カンボジアの国境最南端
色々な情報を元に、しっかり準備してきた
いざ…!
まずはタイ側で出国手続き。
あっさりと通過。
なるほど、これも事前に聞いていた通りだ。
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まさに境目の場所だ
テンション上がる
そして問題は此処
カンボジア側の入国審査だ
先を行ったタカさんに付いて、イミグレーションに向かう。
受付け前のスペースに着くと早速、職員にパスポートを出せと言われ、渡すと同時に入国情報を聞かれる。
愛想も良く、フレンドリーだ。
ふと気付くと、その職員は本来自分で書くべき入国カードに、私が答えた情報を記入してくれている。
やたら親切だな…。
まさか…。
チップ!チップ!
ですよね
「金は有りません」
まーじかよ!嘘だろ!?全然無いの!?
笑いながら聞いてくる職員
はい、有るのはパスポートとVISAだけです
まーじかよ!?
ハハハわかった、そこの受付に行きな
えっ、良いの?
こんなあっさりで
まーじかよ
国境職員の行いとしては良くないかも知れないが、このくらいの手伝いをしてチップを要求するのは珍しくもない。
金を出さなきゃ通さない、とでも言われるのかと思ったが、本当にただの小遣い稼ぎなのだろう。
しかし問題はこの後だ。
この入国カードとVISA、パスポートを持って受付の前に立つ。
タカさんは先に通過し、休憩室の様な部屋に入っていった。
真っ黒い窓ガラスに、ギリギリ覗ける小さくて四角い穴。
そこからパスポートとVISAを渡し、職員の顔色を窺う。
しかし穴が小さ過ぎて、よく見えない。
その間、後ろに並んでいた現地の人達はすんなりと通過し、私を追い越して行く。
入念に審査しているのか、粗探しをしているのか…。
VISAのコピーをもう一枚出せと言われる。
入国で一枚、そして出国でもう一枚と聞いていたので事前に準備してはいたが、まさか此処でその両方を出すとは。
ともかく、もう一枚を出す。
そしてまた暫く待ち続ける。
体力を奪っていく熱い日差しにヤラれて、時間が尚更長く感じる。
あまりにも遅いので隣のドアを開け、直接職員にいる部屋に入った。
涼しい…エアコン効いてるな。
「待て待て!」
私を制止する職員。
『粗なんか無ぇよ…早くしてくれ…』
私の催促が効いたのか、それから程無くして審査は無事に通過。
イチャモンもつけられずに済んだ。
良かった…。
そしてすぐにタカさんの居る部屋に向かう。
随分待ってたはずだ、申し訳ない。
ドアノブに手を掛け、ふと見上げるとそこには【スタッフルーム】の文字。
え?
スタッフルーム?
一瞬嫌な予感がしたが、とりあえず中に入る。と同時にタカさんの声。
わかった!
じゃあ別の国境から入るからもういいよ!
は??
そう言って部屋を出ていくタカさん
追いかける私
ちょっ、えっ?
何があったんですか?
入国拒否だよ
金払って、新しくVISA取れってさ
どうやら年間VISAでは駄目だと言われた様だ
受付に戻り、別の職員に確認して再度スタッフルームに入るタカさん。
「ほら!彼らは良いって言ってるじゃん!」
問い詰めるが、OKは出ない。
次第に話は大きくなり、プノンペンの本部らしき所にまで電話する事態となったらしく、もうお手上げの様だ。
結局、シングルVISA(一回限りの入国VISA)を買って、決着はついた。
本部にまで話が渡ったからか、不当な請求は無かったという。
何はともあれ、2人揃って入国を果たせた事に私は安心した。
しかし面倒はまだ続く。
この国境から最寄りの街、ココンまではトゥクトゥクに乗って行かなければいけない。
私達を待ち構える様に、何人ものドライバーが並んでいるが、声を掛けられた人が厄介だった。
タカさん曰く、マフ○アだという。
見た目は普通のオジサンだが、その人に近付かれた途端、たしかに周りのドライバーは寄ってこなくなった。
そして、高いトゥクトゥク料金を提示される私達。
「いやいや、その値段じゃ乗らないよ」
タカさんが何度もそう言うが、そのオジサンは譲らない。
だが他のドライバーとの交渉が不可能になった今、ここで何とかするしかない。
そこでタカさんは彼にビールを一缶奢った。
それで上手く話をつける作戦らしい。
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カンボジア側の国境にて
タイビールしかなかった…
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「女を紹介するぞ」
とか
「コレもあるぞ」
と何か吸う素振りをされたが
それが煙草じゃない事くらいは私にもわかる
もちろん断ったが
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と、何度も日本語で言うオジサン
陽気で、脅す事もなく
ただ話す分には楽しい人だ
結局、街まで2人合計200バーツで交渉成立。
既にカンボジア国内だが、この辺りはまだタイ通貨が使える。
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タイで走っているものよりも綺麗
マフィ○のオジサンは斡旋だけで
ドライバーは別の人らしい
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私達の滞在先だ
どんな街なんだろうか
走る道中、私とタカさんの会話
なんだかんだで
そんなに悪い人じゃなかったんですかね?
あのオジサン
あのオッサンが悪い人に見えないなら
この先ボラれまくりやで…
……………。
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