SS Air TWの話

気づいたら新年を迎え、横浜ではフィッシングショーが開催される時期になっていた。今年もよろしくお願いします。

さて、今年のフィッシングショー。目玉になったのは、
シマノの23ヴァンキッシュとダイワの23エアリティの組み合わせと、
シマノの23アンタレスDC MDとダイワのIM Z LimitBreaker TW HD-Cの組み合わせだろう。
特にダイワのIM Zは同社初の電子制御ブレーキ、さらにスマートフォンとの連携でブレーキシステムを最適化できるらしい。
なんだかとんでもない時代になった気もしつつ、果たしてIMシリーズがどこまで普及するのだろうか。
あと10年後にはIMタトゥーラとか出てるんですかね、知らんけど。

で、僕個人としてはベイトフィネス方面に注目していた。
最近シマノのフィネスがやっぱり合わないとなって22アルデバランBFSを手放している。
もし今回の発表で気になるリールがあるなら、そっちに乗り換えようと思っていた。
しかし、シマノはカルコンのバージョンアップのみ。確かにボディはコンパクトですごい! となったけど、結局はFTBだ。
しかも僕のやるソルトベイトフィネスにあの剛性感はいらないだろう。
なので新しいフィネスリールは置いておいて、かねてから始めようと思ってたフライフィッシングのスタートセットをオーダーした。
その直後、何気なく開いたTwitterに驚く単語が上がっていた。

「SS Air TW」

僕は動揺した。ダイワのフィネスシリーズのAirの新型!? そんな話題なかったぞ!
いやでもあるんだよ、とTwitterのタイムラインにはリールの画像が上がっていた。

SS Air TW

ボディは恐らくスティーズCTと同じだろう。パーミングカップ側が新しいブレーキシステムに合わせたものが使われているらしい。
しかもこのリール、ドラグサウンドが付いてる。スティーズ Air TWにはないドラグサウンドが。

正直はところ、僕はシマノ派の人間だった。いや今でもシマノのリールのほうが好きではある。
しかし、ことベイトフィネスの話になると、明らかにダイワに理がある。というか、昨今のダイワからはベイトリールの革新に対して本気なんだな、というのが伝わってくる。TWSなんて最たるもので、シマノのメガホン型レベルワインドじゃ相手にならないだろう。
シマノの22アルデバランは29mm径のスプールを搭載しているけど、結局それはダイワのアルファスAir TWをはじめとしたベイトフィネスリール群の後追いに過ぎない。そしてお世辞にもユーザーフレンドリーとは言えないリールだった。ブレーキがとにかくピーキー。結局16アルデバランBFSに役割を戻す形で、僕は手放してしまった。

そんな中で、乗り換え先候補だったダイワが、145gの軽量で、スティーズベースで、新型のブレーキシステムを搭載し、ドラグサウンドまで付いた新型リールを出す!
これは買うしかない! とフライロッドをオーダーしていたお店にキャンセルと謝罪の連絡をし、ダイワのHPが見れるようになるのを待った。

で、どうなったか。
HPから消えました。厳密には「ダイワがHPからリムーブ(ディレクトリ移動もしくは削除)」しました。
公開されていた時のスクリーンショットでは2023/03débutとなっていたのにも関わらず。

実はSS Air TWの情報が出た直後、僕は馴染みの釣具屋さんに連絡を入れていた。
ダイワから出る新しいリールを予約したい、と伝えると快諾してくれたのだが、

「今メーカーカタログ見てるんですが、おかしいですね。SSのAir TWですよね? 見当たらないな…」

なんと、釣具屋に配布されている各メーカーの総合カタログにSS Air TWの記述がなかったのだ。僕も後から電子版を見て確認した。
では一体何が起きているんだ? 確かにダイワのHPのスクリーンショットも、URLも存在した。なのにカタログにも記載はなく、なんならフィッシングショーでも確認された気配はない。

つまりこれは、ダイワの担当者、あるいはダイワから業務委託を受けている会社の作業担当者のミスだった可能性がある。
実は今回みたいなケースは初ではなく、かつてアルファスAir TWの発表時にも正式公開の前に漏洩したことがあるみたいだ。
さらにいうと、アルファスAir TWが公開されたのは3月にあるキープキャスト。
つまり、

  • SS Air TWは本来2023年3月のキープキャストで公開される予定だった。

  • 作業担当がそれを2023年3月に発売すると勘違いして設定した

  • そして横浜フィッシングショーに合わせた新製品情報公開にうっかり混ざってしまった

こんな感じで表に出てしまったのではないだろうかを
1/19の23時あたりにはキャッシュが残っていて、今日の8時くらいまでは閲覧の報告があるので、少なくとも8〜9時間くらいは表に出ていたことになる。
とんでもない情報漏洩だ。毎年釣具屋が先出して怒られる、みたいなのは見てたけど、まさか本丸から漏洩してしまうとは……今日のグローブライト社内はどんな空気だったんだろうね。

というわけでSS Air TWは一度僕たちの前から消えてしまった。
しかし、リリース自体がなくなったわけではない。早くてキープキャストでのお披露目、遅くても年内には確実に手元に来るだろう。
それまではカリカリのフィネスはスピニングに任せて、ライトゲームを楽しむこととしよう。

楽しみだな〜。

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