道具のこと:FiLAMENT Triumphal75C
最初に見たのは、BlueBlueテスターの古賀さんのこのツイート。
釣り用の竿、という言葉がつけられたそれには、2本の竿の写真が添えられている。「そんなの当たり前じゃん」と思いつつも、その言葉が妙に頭に残っていた。
FiLAMENTは福井県若狭近辺を拠点に活動しているブランドで、現在は主にロッドとコーヒー豆の販売を行っている。
割と釣りとコーヒーって親和性が高く(特に渓流)、HuercoやINX.Labelでもオリジナルでコーヒーを出してたりするけど、大抵は外部の業者に依頼して作ってもらったブレンドを売っている。そこのところ、どうやらFiLAMENTは自社焙煎っぽいので、この時点で他とはちょっと違うなという気がしてくる。今豆はSoldOutしてるので、再入荷したら浅煎りを買ってみたい。
Triumphal75Cは、兄弟機のTriumphal76Sのブランクスをベイト用にチューニングしたモデルで、0.1ft短くしたことでハリ感が増え、ベイトならではの操作系の釣りを得意としているとのこと。
テーパーはファーストテーパー、扱えるウェイトはメーカー公表5〜20gのいわゆるミドゲースペック。ラインはPE0.8〜1.5号。公式サイトだと1号までになってたりと表記ブレがあるけど、ミドゲーやるならとりあえず1号使えれば安心。
本体重量は公式サイト表記だと263g(!?)になってるんだけど、これは表記ミスだろう。僕の手持ちのもので実測値は155g。THE 普通。
全体の話をしてみる。継ぎは並継2pc + グリップで、仕舞寸は86cm。近い形式の竿はツララのGroovyシリーズがある。この形式はなかなか良い。勿論MonsterKissみたいなパックロッドで仕舞寸50cm以下! は最高だけど、公共交通機関に乗る際もこれなら多少は気が楽。あとは値段と機能のバランス。
あと細かい話、グリップが分けられているの好きなんだよなー。一緒になってる一般的な2ピースはグリップの重さでブランクスに負荷が掛からないかヒヤヒヤするんだけど、それがなくて良い。
ルアーが5gから投げられるけど、そのわりにティップはそこまで繊細じゃない。少し力を入れて振るとベリーまでしっかりと曲がり、収束も早い。
あと気になった点として、#2のブランクスは空洞になっていて、バット側に蓋がされていなかった。モンキスのMV-65も並継だけど、こちらには蓋がされていた。これは感度と強度の問題で、蓋をなくしてグリップまでの感度伝達ロスを極力なくしているんだろう、多分、恐らく、きっと。
で、なんでTriumphal75Cを買ったかっていうと、前の記事でも触れたけどミドゲースペックのしっかりとしたベイトロッドが欲しかったから。
「あれかな、これかな」と悩んでるうちに、そういや古賀さんのツイートで変なロッドがあったなと思い出して調べてみたら、スペック的にドンピシャだったのだ。あと古賀さんのこのツイート。正確にはTriumphal76Sのなんだけど、これが一体どういうもんなのか滅茶苦茶気になってしまった。
というわけで妻のお許しをもらい、久しぶりに川崎新堤防でカサゴ相手に試してきた。
ティップは寧音ほど繊細じゃないからどうかな、と思ってたけど、足場の高い堤防でやや風が吹く中でなかなかの感度でアタリが取れる。ただ感度異次元ではないかな。スピニングモデルなら違うのかもしれない。
あと操作はめっちゃしやすかったな〜。寧音はアジングばりのソリッドティップでやや重ためのを投げると操作がちょっとモタつくんだけど、それがなかった。
この日は午前中がめちゃくちゃ調子良く、カサゴだけで20匹ほど相手してもらったけど、強すぎることもなく。
本命のキジハタも、小さいけれどなんとかキャッチ。しかしカサゴと大して変わらないサイズでも、やっぱハタは引くから面白い。30cmオーバーくらいのも相手してみたかったけど、それはまたボートハタで、かな。
というわけでFiLAMENTのTriumphal75Cが無事仲間入り。
近い立場の寧音との棲み分けはこんな感じで考えている。
寧音
どちらかといえば下限方面に振り切りたい時
大小問わず根魚全部しばき倒したい、ストイックな時
堤防とか小場所向け、ボートもやれないことはない
リールは小型がバランス良く使える
スティーズCTがもはや専用機か? ってレベル
Triumphal
どちらかといえば上限を増やしたい時
大きめのを相手にするつもりだけど、小物でも遊びたい時
堤防でもボートでもやれるぜ!極端に繊細なのは勘弁な
リールは普通サイズ(32〜34mm径)じゃないと竿に迫力で負ける
24スティーズ + ラージハンドルノブでいい感じの見た目
使い分けできてんだかできてないんだか。ただ言えるのはどっちもすげーいい竿だよってこと。
もっと細かい話をすると、寧音は極細PEでの釣りが非常に向いていて、スティーズCTには今リアルデシックス0.5号が巻いてある。これなら多少の深場でも14gくらいのジグを落として操作ができるし、カワハギ釣りにも対応ができるので、極細PEが活きてくるシーンでは寧音の出番だろう。
Triumphalは寧音よりもパワーを強めにして使いたいと思いつつ、かといってPEの号数を無闇に上げると風が強い時にラインが煽られてボトムが取りづらい。今回はシマノのハードブル8+でやっていて感度に不満はなかったけど、ラインメンディングが非常に面倒臭かった。だからやっぱり高比重PEとかで太さをカバーしてやることで、もっと使いやすく、感度高い釣りができるようになるだろう。
アーマードプロは劣化が早いし癖の付き方が気になってたので、さて何を巻こうかなと思ってて調べてたら悪名高いオードラゴンX4の新型が出ていた。
号数より若干弱くなるそうなので、まず1号を使ってみようかな。
次の釣行は、いよいよお食い初めの食材獲りだ。
今までにない緊張感がある釣りになるけど、頑張るぞ。