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なにかが変わる弟子屈暮らし vol.23

東京都出身神奈川育ち一度も地方に住んだことがないのに、好きなだけで阿寒摩周国立公園の町 弟子屈町(てしかがちょう)に住んでみた感想や実体験を綴ります。

宿泊業の仕事に就いてから初のトップシーズンを迎えた。連日満室である。みんな涼しさを求めて北海道へやってくるが、一年で一番暑い日が続く。

それでもやっぱり夜には20℃を下回り、霧に包まれる。
いま目の前で揺れている樹々がもう2ヶ月もすると橙色に紅葉して一気に葉を落とすこと。シベリアからオオハクチョウがやってくること。そして厳寒期。湖の凍っていく様がとても美しいこと。

今日はじめてこのまちへ来た方へ。
この先の物語をほんの少し、伝えてみる。

そばの花、じゃがいもの花
岸にいたカワアイサ。この前まであんなに小さかったのに自分たちで魚を探している。近くでウグイが跳ねていた。

玉入れ大会に呼ばれる

束の間の休日。
ちょうど時間のある時にお誘いを頂く。
「玉入れ大会に出てほしいんだ?名簿書いていいかい?」
とりあえず引き受けたものの、あまり意味は分からなかった。
どうやら摩周の里というお祭りでは、「玉入れ大会」が目玉のようで、地域の方がたまたま私に声をかけてくれた。(なんか玉だらけになった)

名簿を見て驚いた。
完全にベテラン勢チームに配置されている。
「えーっ、これ私いるの?笑」
てことで、投げました。笑

案の定ほとんど入らなかったが、かなり面白かった。
新参者にも優しくしてくれる地域に感謝。
久しぶりに運動会っぽいものをみて楽しかった。
入賞して、地域の商品券を頂く。

新しい友達たける(5歳)が撮ってくれた

30歳になりました

ようやっと、30歳になった。
とても気が楽だ。
構想10年な気がするが今年は企みがある。
楽しくなりそうな感じがする。

オホーツク海にて
職場の仲間からサプライズ。
ミーティング議事録に「浦山さんに重大な報告があります。」と書かれていて無駄に胃が縮み上がった。(何も悪いことしてない。)

ふらっと知床へ

短い夏休み。
知床に遊びに行った。
弟子屈からは2時間半で行くことができる。

知床自然センターのメガスクリーンシネマキネトコにて、熊と人間の共生の在り方を描いた作品「THE LIMIT」を観る。

メガスクリーンは最後列がオススメ

その後、知床五湖に行くため車を走らせる。
対向車線でキツネを見るために渋滞を起こしていた。前方の観光バスが停まったと思ったら、今度は路肩で熊が歩いていた。

野生動物を見つけては車で行列を作ってしまう観光客の姿と、完全に車や人に恐怖心を抱かなくなってしまった熊。(観光客も熊を恐れなくなっている。)
映画で描かれていたそれと全く同じだった。

地形が不思議だなぁって眺めてると
遠くに熊が見えた

よく晴れて、波が静かな日。
羅臼でクルーズ船に乗る。

羅臼と国後の中間!

こんなに陸地が近いが、最深部2000mを超える根室海峡。両側に羅臼岳(1,661m)、国後島爺爺岳(1,822 m)など火山が聳える。

根室海峡の海底地形(森 文洋ほか,2010)
羅臼周辺は谷のようになっており、知床岬沖で最も深くなる。標津の辺りから一気に浅くなる。

長時間海風に当たると疲れる。
揺れとエンジンの低音が心地よくて3時間中1時間も船内で寝てしまったが、デッキに戻るとほとんどの人がそのままの位置でじっと海を見つめていた。でも本当よく寝られたし、私が起きてる間でもクジラやシャチが見られたので大大満足だ。

鴨シー以外で初シャチ
羅臼の友人ひかりちゃんに羅臼案内してもらった

ガーデンウェディングパーティへ

ガーデンウェディングパーティーに呼ばれた。
ウェディングパーティーといっても新郎新婦の意向もあり、「ドレスアップした焼肉」みたいなものだと聞いていたが、あれは間違いなく結婚式だったと思う。

助け合って生きる、
この幸せな生活が続きますように_______
心からそう思えるような、なにか祈りに近いものがそこにあった気がする。

二人に初めて会ったのは、二年前。
入籍日前日だった。
なぜか母役。照れ笑い。

浦山 夏帆
1993年生まれ 
横浜市立東高校、日本宝飾クラフト学院卒。
宝飾業界8年目で、ずっと住んでみたかった北海道弟子屈町に住まいを移す。地域おこし協力隊として地域観光のプロモーションに携わった後、現在は宿泊施設のスタッフとして奔走中。夢は森の中にアトリエを持つこと。ときどき指輪を作ります。デザインとライティングは勉強中。鉄道とか山歩きも好き。

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