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視聴メモ-NHK高校講座日本史①

この前映画感想文を書いた、伊能忠敬が主題となっている『大河への道』を見て、日本史をもう一度学びなおしたいなと思ったところ、NHKさんが各種講義をオンデマンドで公開してくれていることを知り、活用させていただく次第です。
あと私は趣味で着物を着たりするので、世俗、文化といった事柄についても学べたらいいなと思います。
また、今スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ著、三浦みどり訳の『戦争は女の顔をしていない』を読んでいるのですが、「今まで語られなかった戦時の女たちの語る戦争」が描かれているため、まずは「今まで語られてきた歴史としての戦争(男たちの戦争)」の方をちゃんと知らないといけないなとい思い、各国視点での第二次世界大戦の知識を付けたいので、日本史が終わったら、または並行してか、世界史の方も受講しようかなと思っています。

歴カフェ 登場人物

歴史を語り合うカフェが舞台。
小日向えり 歴史好きの店員
平野詩乃 北条雅子が好き
市瀬悠也 幕末が好き
武藤正人 東京都立立川高等学校教諭

第1章古代国家の形成と貴族文化の誕生

1.原始社会の生活と文化

旧石器時代~縄文時代 およそ3万数千年前から2千数百年前

日本列島の旧石器時代といえば、打製石器。石器というのは環境や暮らしに合わせて作られていた。
握槌、ナイフ形石器、尖頭器、細石器
たとえば細石器は槍として用いたと考えられている。

旧石器時代は氷河期にあたり、およそ2万年前は最終氷期というもっとも気温の低い時代にあたる。平均気温は今より7度ほど低い。海面が今より100m以上下がっており、日本列島は大陸と陸続きだったと考えられている。
ナウマンゾウ、オオツノジカを狩猟、主食としていた。
たとえば長野県野尻湖はナウマンゾウが発掘されたことで有名。

旧石器時代の後期から急速に温暖化し、海面が上昇、日本海に暖流が入り込むことになった。温暖で湿潤な気候へ変化し、豊かな森林がはぐくまれた。同時にナウマンゾウなどの大型動物が絶滅していき、小さくて素早い動物を狙うようになった。こうした環境の変化が文化に影響を与えている。
磨製石器として石斧(せきふ)が使われたほか、弓矢が普及した。
もっとも温暖化が進んだ時期は埼玉県にも海が侵入しており、地層に貝層断面が見られる。

縄文の村 東京都多摩市で縄文時代の住居や土偶などの文化に触れることができる。


縄文土器 鍋として使われた。キノコ類、サトイモ、山菜類、イノシシの肉は縄文時代からあった、また塩が調味料として使われていたと考えられている。土器で煮ることによって、あく抜きができ、ドングリなども食べられるようになった。
食べられる種類が増えたことで、集落を作り竪穴住居で定住する暮らしが始まった。

土偶 女性や妊婦をかたどったものが多い、生殖、収穫を祈り、信仰に深くかかわっていたものと思われる。動植物にも霊魂が宿ると考えるアニミズム(精霊崇拝)を行っていたと考えられている。成人時の抜歯、亡くなった時の屈葬などの文化が見られる。

縄文時代はおよそ9600年間、旧石器時代は1万8000年以上続いたと考えられている。文字で記録が残され始めたのは弥生時代の中頃から。文字が残っていないのにどうして縄文時代のことが分かるのかというと、遺跡や石器などの埋蔵品を発見し、研究が進んだから。実は日本列島に旧石器時代があったと分かったのは昭和に入ってから。それまでは人の居住は否定されていた。

相沢忠洋(1926-1989)
1946年群馬県笠懸村(現在のみどり市)にて岩宿遺跡の関東ローム層から黒曜石で作られた打製石器を発見した。
納豆などを売る行商人のアマチュア考古学者だった。この発見がきっかけで現在では5,000か所以上で旧石器文化を確認できている。

感想

すごく長い時代なのに、わかっていることはこれだけなのか、私が高校で学んだ頃からあまり情報が増えていないな、というのが率直な感想。ただ、それは残念でもあり、ロマンでもあると思います。日本列島には旧石器時代はなかったと思われていて、アマチュア考古学者の発見から研究が進んだというのには驚きました。
旧石器時代から縄文時代への移り変わりを学び、改めて、環境の変化が文化にもたらす影響の大きさを感じます。また、逆を言えば人間の活動によって環境に変化を与えることも大いにある、相互に作用しあっているのだとも。

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