『あと10年は戦える』歌詞解説#3
オデッサ陥落後に宇宙へ脱出したマ・クベ大佐は、一年戦争のミリタリーバランスを一変させる敗北を喫しても自らの立場が変わることはないと信じていた。何故ならば、彼の忠誠心の対象は国家でも軍部でもなく、あくまでキシリア・ザビ少将個人であって、この面では彼はいささか過剰にロマンティストでもあった。センチメンタルとさえ言ってもいい。マ大佐は誰よりもキシリア少将に貢献してきたと自負しており、オデッサを失ってもなおその最側近が自分であることを疑わなかった。キシリア少将もある時期までは、それ