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うらっちナース物語  全200話

 看護師一年目でICUの全看護師から指導してもこれ以上はムリと言われて病棟をクビになった私が救急のSpcとなってYouTuberになった全て実話の物語。2021. 3/31完結  毎日配信 (日曜日は2話配信) 
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うらっちナース物語 【第1話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~

「これ以上、指導しても無理です」新人看護師1年目の6月末、私を辞めさせるか続けさせるかの地獄の会議が行われた。ICUの先輩看護師が全員集まり、使用期間3か月間で指導した感想を1人ずつ私に言っていった。全員が辞めて欲しいと私に言った。

うらっちナース物語 【第2話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~

 2007年3/25、看護師国家試験の発表をパソコンで確認した。合格!!29歳の私はやっと社会人として活躍できると人生の希望に満ち溢れ、4月2日の入職日に向けて学生時代の勉強の復習を始めた。あれっ、私は何科の勉強をすればいいの?希望はそう、ICU。

うらっちナース物語 【第3話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~

 看護師の現役合格者は20歳で9歳も年下。なので最短の時間で看護を極めるのに重症集中病棟であるICUで経験を積みたいと思ったのが地獄の日々の始まりだった。そんな事とは露知らず、入職までの1週間希望に満ち溢れ、そんな中での勉強漬けで人生最後の学生生活が終わった。

うらっちナース物語 【第4話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~

 2007年4/2の月曜日、入職初日。新入職者が講堂に集められ、病院の理念を聴かされた。私の興味はそこではなく自分の配属先である。希望はICU。1人ずつ部署が発表された。希望の部署ではない配属先が次々と発表され、あちこちから、ちょっとした悲鳴が上がった。

うらっちナース物語 【第5話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~

 私の番…ICU「よっしゃー!」心の中で叫ぶ。地獄の始まりだとも知らずに。恐らくこの時が一番、看護師人生でテンションがMAXだった時だった。座学と研修の数日が過ぎ、いよいよ初めてICUへ。「ICUに配属になりました。よろしくお願いいたします!」みんな…

うらっちナース物語 【第6話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~

 みんな笑顔で迎えてくれた。16才からピザーラのバイトをして3年程度で店長代行をした。仕事が終わると家に帰って地図とニラメッコ。裏道を探してもっと早いルートを探す。届けるのが一番早くなった。メイキングも家で練習し何十種類もすぐに覚えた。次はパセラ。

うらっちナース物語 【第7話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~

 パセラでカクテル何十種類をひたすら家で覚え、すぐに地下のパーティールームを任せてもらえるようになった。「努力」で他のスタッフより仕事が出来る、と思うようになっていた。学生時代は学級委員長、部活は全国大会に出るバスケチームのキャプテン。「努力」でなんでもできた。

うらっちナース物語 【第8話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 いつもの努力でICUの仕事を早く覚えて看護を極めよう。早く一人前になってスタッフの役に立ちたい、患者さんからありがとうって言われたい。人に感謝されてそれでお金が稼げて生活が安定して「こんないい仕事は他にはない!」って、看護師の仕事に期待していた。

うらっちナース物語 【第9話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 現役生より9年遠回りをして看護師になったので、人一倍努力をして、早く一人前になりたかった。遠回りをして世間を多少知った私は、この職業にかける意気込みと期待は現役生とはまるで違っていた。重症集中で高いスキルが学べる喜びと憧れのICUで働けることに高揚していた。

うらっちナース物語 【第10話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 1人暮らしで看護学校に通うよため、生活費と学費を奨学金でやりくりしていた。そのため26歳から風呂なし家賃3.5万のボロアパートに引っ越し、看護学校からの奨学金90万円と東京都看護師等修学資金貸与制度を利用し360万円の奨学金を借りて生活した。土日は看護助手の当直バイト。

うらっちナース物語 【第11話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 私のプリセプターはキャリア9年目の中堅ナースだった。看護業界では一番無双状態の時期だ。一般企業からすれば8年のキャリアはまだまだ半人前で後輩より先輩の方が多く20年30年戦士なんかはごろごろいる。しかし急性期病院、特にICUではそのキャリアはベテランの域だ。

うらっちナース物語 【第12話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 プリセプターより先輩なのは3人しかおらず、去年まで他部署で主任をしていた新人師長でICU経験はゼロ。主任はその道のプロといった、スペシャリスト感満載の人。No3は看護師11年目の臨床指導者で実質No4が私の指導者だった。しかも年下。

うらっちナース物語 【第13話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 無双状態期にNo4となってしまったら、どんな看護師でも手に負えなくなるのは看護業界では周知の事実だ。ところが私の指導者は違った。鋭い剣こそ背中にしょっているものの指導は丁寧で私を尊重しつつ、早く私を一人前に育てるんだというモチベーションを強く感じた。

うらっちナース物語 【第14話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 期待に応え、早く一人前になりたいし、過去のバイトや仕事での経験でその自信もあった。カルテの見方、情報の取り方、指示簿の見方、内服・注射箋の見方、声掛けの仕方など細かく丁寧に教えてくれた。必死でメモを取って家でメモをまとめた。次の日にはそれらを出来るように。

うらっちナース物語 【第15話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 今まではそれが出来た。家での復習は努力で。ポケットに入る大きさのノートにメモをひとつずつ清書して、さらにイメトレをくり返して覚えていく。これまでの方法だ。しかし今回は仕事が全くできるようにはならなかった…

看護師一年目の時使用していたメモ帳

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うらっちナース物語 【第16話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 今までならば出来ていた。自信もあった。成長するのに時間と努力は惜しまない。モチベーションもMAXだったし自分に期待をしていた。憧れのICUで早く一人前になる!しかしすぐに自信が崩れ自分への期待が無くなり、そして理不尽な指導へと展開していくようになった。

うらっちナース物語 【第17話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 今までの仕事のやり方ですぐに挫折を感じた。なぜなら覚えなくてはならない事が多すぎだった。カルテでの情報収集を一つとっても必要な情報を得るまでの操作が多くメモにまとめる事が多すぎだ。採血を前回のデータと比較するときの画面の出し方では8のステップを踏む

うらっちナース物語 【第18話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 それだけをメモして覚えることは今までならば可能だった。努力で出来た事だった。今回はそのやり方では無理だった。メモして家で清書してイメトレして実践で繰り返す。この方法は次から次へと学ばなければいけない事が多すぎる仕事ではとても不向きな方法だった。 

うらっちナース物語 【第19話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 仕事をする上でもう一つ決定的な致命傷が私にはあった。それがすぐに忘れるという欠点だ。せっかく覚えてもすぐに忘れてしまう、そのことを強烈に自覚していた。中学の時の吉田兼好の徒然草の暗唱「つれづれなるままに、ひぐらし、すずりにむかいて…」何度思えても

うらっちナース物語 【第20話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 徒然草、何度覚えても暗唱の発表の時間になると「すずりにむかいて」の先を忘れてしまう。計算は得意だった。その場で考えるから。何かを調べたり研究することも得意だった。その場で考えるから。なにより覚えていることが苦手だったので国語や英語が苦手だった。

うらっちナース物語 【第21話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 私の学習方法はメモをしてメモをまとめてイメトレして実践で繰り返す。この方法である。とにかく忘れるので業務を教えてくれている間ずーとメモを取らなくてはならない。一日中メモを取った。困った事にだんだん教えてくれる業務が増えてくるとメモが追い付かない。

看護師一年目の時使用していたメモ帳

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うらっちナース物語 【第22話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 入職して数日たったある日、酸素のコストをカルテでとる手順を教えてもらっている時だった。明らかに指導者の顔つきが変わっていた。「これじゃいつまでたっても仕事が進まない」今までは私がメモを取るペースを見ながら指導を進めてくれていた。

うらっちナース物語 【第23話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 しかし私が仕事を覚えるのが遅いせいで、指導者が業務が終わらない日が続いていた。指導者は教えたい意欲はある。私も早く業務を覚えたい意欲はある。しかし私の能力が圧倒的に不足していて指導プランよりもかなり遅れが生じていたし、何より指導者が疲弊していた。

うらっちナース物語 【第24話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 やり方を変えようと指導者が提案してきた。私がやりながら手とり足取り教えてくれるという方法だ。これなら実際に私がやっているし、やりながら教えてくれるので覚えやすいだろうという考えだった。教える方も流れで教えられて時間短縮になるので、やる事になった。

うらっちナース物語 【第25話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
 私の長所はすぐに出来ようになる事。なので教えてもらったことはすぐに覚えるし、サクサク業務が進んでいくのでやればできる子だと指導者は喜んだ。しかし私の欠点はすぐに忘れる事。家に帰って必死でやり方を思い出しノートにまとめるが所々思い出せない。

うらっちナース物語 【第26話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
ノートに思い出して書こうとするが記憶をだどれなくて手順の間がどうしても抜けてしまうのだ。たとえばCVの消毒とルート交換。一連の流れでやってみると消毒を開けるタイミングや清潔野の確保の方法、三活のアルコールの消毒のタイミングなど手技が多く複雑が過ぎた

 うらっちナース物語 【第27話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
手順の抜けが命取りになっていく。指導者が「CVのルート交換この間教えたから出来るよね。やってみて」試練は突然やってくる。家でノートを作ってイメトレをしてるので、何も見ないでサラっと出来るところを見せたい。しかしイメトレは数日前。さらに手順の抜けが…

うらっちナース物語 【第28話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
指導者に解説風に独り言をしゃべりながら、繋がっているルートのクレンメを閉じ、輸液からびん針を抜き、ビニール袋に先端を入れておく。ボトルの栓をアルコールで拭き10秒後、新しいCVルートをボトルに刺し点滴筒に液を満たしロックコネクターを交換し輸液を流す…

うらっちナース物語 【第29話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
「何やってんのー」間髪入れず、指導者がクレンメを閉じた。ルート内を輸液で満たしていなかったのだ。指導者が気づいていなければ空気塞栓で患者が急変したり、最悪死んでいたかもしれない。指導者がそばにいなかったらと思うとゾッとする。

うらっちナース物語 【第30話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
狭いユニットだったためスタッフ全員が私に注目した。当然、私がしたことは数日で全スタッフに共有された。そういう悪い報連相はあっという間に広がる。その時は患者が死んでしまう恐怖より、出来なかったことが広まる恐怖の方が勝っていた。

うらっちナース物語 【第31話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
指導者とノートを確認してみると、やはり点滴を満たす手順が抜けていた。一番大切なところかもしれない。メモを取る時、指導者の手技が早くてメモが追い付かなかった。指導者が手技をやっている最中に、勇気を出して手技を止めてもらう事は出来なかった。

うらっちナース物語 【第32話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
後で指導者に手順を確認する行為もしなかった。出来なかった。それまでにあまりに手を止めてもらっていたし、それで残業が増えていたことも分かっていた。何より、メモの空欄が多くなり過ぎて、忙しい指導者に聞くに聞けなくなっていたのが正直なところだ。

うらっちナース物語 【第33話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
その一件から、メモは取るけど出来ない人、メモは取るけど取ってるだけ、メモを取るだけムダな人。などこんなことを陰で言われているんじゃないかと自信暗鬼になっていった。スタッフの前でメモを取るのが怖くなっていった。

看護師一年目の時使用していたメモ帳

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うらっちナース物語 【第34話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
指導者とスタッフが遠くで話しているだけで、私の事を言っているんだろうなと感じた。狭いユニットだったので、どうしても目に入ってしまう。せめて見えないところで話してくれよって思った。私の成長はこれまでの一年生と比べて明らかに遅かった。

うらっちナース物語 【第35話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
指導プランを早く進めていきたい指導者。しかし圧倒的に仕事覚えが悪く、ミスもするし仕事も遅い。指導者も一緒に業務を見てくれているので、毎日21時はザラだった。働き方改革もあって、1年目は17時には振り返りまで終わらせて帰す今では考えられない。

うらっちナース物語 【第36話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
我慢強く指導者が付き合ってくれた。重大なミスをしないようにノートの穴埋めまで手伝ってくれた。何とかこの指導者に恩返しがしたいと休日も病院へ行きカルテの使い方や患者の情報収集,技術マニュアルなどを調べに行った。みんなの為にも早く自立したいと必死だった

うらっちナース物語 【第37話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
指導者が夜勤だったのでNo3の臨床指導者が指導に付いた日に「アル綿事件」が起こった。簡単な業務は行わせてもらえるようになっていた。抗生剤の点滴を側管から投与する際に「ねぇ、何やってるの?ちょっと止めて」とNo3が声を荒げた。再び全スタッフが注目した。

うらっちナース物語 【第38話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
メイン点滴の三方活栓の蓋を取って抗生剤を接続するときに三方活栓の接続部をアルコール消毒しないで接続しようとした事を注意したのだ。私は何に怒られたのか全く分からず、キョトンとしていると「どういう風に教わったの?」この流れで教わりました「ありえない」

うらっちナース物語 【第39話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
「三方活栓の接続部分は蓋を取ったら不潔になるからアルコール綿で消毒してから抗生剤を接続するの」とNo3から説明を受けた。アルコール綿で三方活栓の蓋を消毒する意味が全く分からなかったが、とっさに言った言葉が原因で「厳しい指導」へ発展していった。

うらっちナース物語 【第40話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
指導者にはアルコールで消毒するとは教わっていないのに、「アルコール消毒をするのを教えてもらっていたのに忘れてしまいました」と、今まで散々お世話になり我慢強く教えてくれていた指導者に迷惑をかけたくないとの思いからとっさに、かばってしまった。

うらっちナース物語 【第41話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
No3が私の指導者に三方活栓の栓を消毒するのを忘れていたと報告した。指導者は「消毒すること自体教えていない」と言っのだ。「新人は教えてもらっていないのに、教えてもらったと嘘を言う奴」今度は私は嘘を付く奴だという報連相が回った。悪い噂はあっという間。

うらっちナース物語 【第42話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
「嘘をつく奴」だから指導する時は気を付けろ。教えても出来ないし教えていないことも教わったというし要注意という報連相が回った。このころから他のスタッフのあたりが冷たくなったのを覚えている。関わりたくないと思うのも当然だ。指導にも22時位までかかるし。

うらっちナース物語 【第43話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
教えても出来るようにならない。指導が下手くそなんではないかと指導する立場の評価が下がる。私を指導してもいい事が一つもないのだ。そんな事とも露知れず、私は別の問題点を熟考していたのだ。「なんで三方活栓の蓋を取ったら不潔扱いになるのに・・・

うらっちナース物語 【第44話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
なんで抗生剤のルートのキャップを取った方は消毒しなかったんだろう」と疑問に思ってしまったのだ。三方活栓の蓋を取ったら不潔扱いなのに抗生剤のキャップは取っても不潔扱いにならないのだろうと。その根拠を調べたがネットにも資料にもどこにも書いていなかった

うらっちナース物語 【第45話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
こを調べても答えが見つからなかった。知らないままにはしておけないのでNo3に聞いてしまったのが失敗だった。No3の理屈がめちゃくちゃだったことが明らかになってしまった。私の質問でNo3のメンツが丸つぶれになってしまった。No3の理屈は・・・

うらっちナース物語 【第46話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
No3の理屈は接続部のキャップを取って一旦空気に触れたら不潔扱いになるというものだった。しかし、No3が私にやって見せたのは、三方活栓は消毒をしたのに、抗生剤の点滴のルートのキャップは外したのに消毒をしていなかった。片方は消毒して、片方は消毒しなかった。

うらっちナース物語 【第47話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
片方は消毒が必要で片方は消毒は必要ない理由を院内資料やネットなどで調べても分からなかったので教えてください」そこで初めてNo3は自分の矛盾に気付いてしまった。訂正したり謝ったりするどころか、有ろうことか指導としてあり得ない事を言ってきた。

うらっちナース物語 【第48話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
No3は私に「私の前では必ず蓋を取ったら消毒して」と言い出したからパニックになった。私の前では?って事は他のスタッフの前では消毒しなくていいって事?そこはエビデンスで説明してくれる所じゃないの?指導者が変わるたびにやり方、変えなければならないの?

看護師一年目の時使用していたメモ帳

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うらっちナース物語 【第49話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
「アル綿事件」から私に対するスタッフの対応が少しずつ悪くなっていった。一番辛かったのが指導者からの目が変わったことだった。指導者をかばおうとした私の意図は伝わらず、ただ私が嘘をついたという風に指導者には見えたのかもしれない。

うらっちナース物語 【第50話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
ウソを言う人には、どんな指導をしても、他のスタッフにウソを言われると思うと信頼して指導が出来なくなる。私が同じ立場でも同じように感じるだろう。指導の熱は少しずつ下がり、私をかばうような発言や行動は取ってくれなくなっていった。そこに追い打ちを・・・

うらっちナース物語 【第51話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
追い打ちをかけたのがNo2の主任だった。それまでは集団での「理不尽なご指導」はなかった。むしろかばってくれる人も中にはいた。キャリアが浅いスタッフは挨拶もしてくれていた。所属のICUは1年目は3年目までの看護師とは仕事中に会話を…

うらっちナース物語 【第52話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
会話をしてはいけないという謎のルールがあった。物品の場所だったり仕事上必要な簡単な質問でも4年目以上の看護師に聞かなくてはならかったので、分からない事を解決するのにとても時間がかかったし、何より呼吸がしずらくて苦しかった。

うらっちナース物語 【第53話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
そんな中、主任の患者で剃毛があったので見学をさせて頂きたいと声を掛けた。入職時に少し話した程度で他はほとんど会話をしたことが無く遠目で見ていてスペシャリストだなぁと少し憧れの眼差しで見ていた。下っ端の私が勇気を振り絞って…

うらっちナース物語 【第54】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
初めて業務中に話かけた。「剃毛の手技を見学させてください」すると主任は「見学の目標は?注意事項は?」え?剃毛の見学に目標なんかある?まだ目的なら分かるけど。初めて手技を見るので今後の実技の参考にしたい、とか。注意事項?

うらっちナース物語 【第55話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
注意事項?えっ?陰毛が飛ぶから不潔にならないように離れる?とか?意味不明で固まってると「答えられる様になったらまた来な」これは適切な指導でしょうか?数後日、指導者から呼び出しがあって「剃毛の見学を申し出たのにその後、シカトしたってホント?」えっ?

うらっちナース物語 【第56話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
シカトしたのではなくて意味不明で固まってしまった。というのが正解で。だけど「すいません」としか指導者に言えずに終わった。それから始まった。主任からの「理不尽な指導」が。

うらっちナース物語 【第57話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
体当たり。人生初めての体当たりを経験。明らかに意図的にぶつかってきたのだ。目も合わさずに。ぶつかった後も何も言わず。初めは意味が分からなかった。変なスキンシップの仕方だな~くらいにしか思っていなかった。次第に辺りが強くなってきた。

うらっちナース物語 【第58話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
すいません。と言ってもシカトされ、他のスタッフが見てるところでもやり始めた。みんな見て見ぬフリ。それどころか、あろうことか別のスタッフもぶつかってくるようになってきた。入職から2か月位経過していた。

うらっちナース物語 【第59話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
その時期は常に指導者が指導をするのではなくて、他のスタッフがローテーションで私の指導を担当していた。看護技術のテストをうけたいと申し出ると、明らかに本来勉強する範囲以外の質問をしてきて答えられないと、今日は出来ないねと言われた。

うらっちナース物語 【第60話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
私の看護手技の問題かもしれないが、やっと受けさせてもらえても、なかなか合格を頂けなかった。結果、ほとんど看護技術が合格出来ないまま2か月が過ぎた。5月の末に指導者と面談があり、看護技術すら受けさせてもらえない事を伝えると…

うらっちナース物語 【第61話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
指導者はやっぱりと言うような顔をした。どうやらプリセプター会議で私の評価を話し合い評価は最悪で,ICUでの継続はこのままでは無理だという話をしていたという。指導者が正直に話してくれた。一番初めに思ったことが指導者に申し訳ないという気持ちだった。

うらっちナース物語 【第62話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
指導者はこれまで自己犠牲で指導してくださった。私が正規雇用になれずに辞める事になれば、それまでの時間や苦労などすべて無駄にしてしまう。それどころか、一年目を育てられなかったレッテルを貼られてしまう。申し訳なさすぎる。いろんな感情が出てきた。

うらっちナース物語 【第63話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
指導者はこれまで自己犠牲で指導してくださった。私が正規雇用になれずに辞める事になれば、それまでの時間や苦労などすべて無駄にしてしまう。それどころか、一年目を育てられなかったレッテルを貼られてしまう。申し訳なさすぎる。いろんな感情が出てきた。

看護師一年目の時使用していたメモ帳

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うらっちナース物語 【第64話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
私を指導するのに時間がかかる。指導する方も毎日22時。だからローテーションを組んで指導したそうだ。私の知らないところで、私のためにいろんな人が時間と頭を使って関わってくれていた。

うらっちナース物語 【第65話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
体当たりをしてきた強烈なご指導をしてくれた主任も毎回休日でも会議に参加していたそうだ。私には気づかれない様に配慮をしてくれて、集まって会議をしてくれていた。主任、臨床指導者2名、プリセプター、リーダーの5名。私一人のために。全く知らなかった。

うらっちナース物語 【第66話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
結果を出さないといけない時がある。頑張ればそれでいい時とそれではダメな時がある。むしろ頑張らなくても出来る人材の方がいい。教えなくても出来る人材の方がいい。「私を指導する無駄な時間を増やさないで欲しい」、そう思うのが自然な気持ちだ。

うらっちナース物語 【第67話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
スタッフの気持ちとは裏腹に、残り1か月の使用期間で起死回生、何とか看護師を続けられるように、みんなの役に立てるように、恩返しができるように、何とか頑張ろう。そう誓った2人の会議だった。その後、救急のスペシャリストになるなんて知る由もなく。

うらっちナース物語 【第68話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
会議の帰り道・・・解決策がない雫そう熱意はあるが策がない。どうやったらICUに残れるか。さらなる試行錯誤が始まった。これまでの指導者の名簿を作り、それぞれが指導してくれたことを書き出した。No3が指導してくれる日はアル綿でしっかり拭こう。

うらっちナース物語 【第69話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
主任が担当の日は目的だけだはなく目標も答えられる様に前の日に考えておこう。体当たりする方もきっと後味が悪いはずだ。体当たりをされない距離を保とう。他は…嘘は言わない。スタッフを守るようなウソは言わない。じゃどうする。エビデンスを答えられる様にする

うらっちナース物語 【第70話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
誰から教わったらかやりました。ではなく、院内のルールがこうでした。エビデンスがこうでした。しっかりとした根拠をもって看護をしよう。指導者に絶対恩返しをする・・・結果、この考えで自分の首を絞めた。いや、本当にクビになった。

うらっちナース物語 【第71話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
入職から2か月経ち、使用期間残り1か月となった。看護技術が殆ど自立していないので、手技は必ずその日の指導者に見てもらわなけらばならず、一つ一つの事にとても時間がかかった。挿管している人の吸引をするときは鎮静の程度のアセスメントを伝えて…

うらっちナース物語 【第72話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
100%酸素を2分投与。自立していればその間に他の作業をするが、そうもいかず2分間指導者と謎の沈黙状態。閉塞式の吸引も慣れないと手順がおぼつかず、たかが吸引でも時間がかかる。業務内で技術のテストを受けたいが10時にはインアウトバランスをリーダーに報告

看護師一年目の時使用していたメモ帳

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うらっちナース物語 【第73話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
報告するため、テストをしている暇がないのだ。なのでテストは業務が終わってから、となっていたが残業をしてもらって、さらにテストをさせてもらうのがとても言いづらかった。そうとも言っていられないので何とか声を出してお願いするが

うらっちナース物語 【第74話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
看護技術のテストのやり方が私にとって問題だった。技術用紙があって事前に目標、目的、必要物品、観察項目、手順を調べてきて、それを指導者に渡して、暗記していることを言っていく。その日にやった技術をテストするのが慣例だったため調べたのが大分前ってことが

うらっちナース物語 【第75話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
ということがよくあった。指導者を待たせているから紙を再確認する暇はない。すぐに忘れてしまう私には口頭のテストに合格する事自体がハードルが高かった。努力ではどうにもならない自分の性質に毎回嫌気がさしていたが、私より相手の方が嫌気をさしていた。

うらっちナース物語 【第76話】  地獄の看護師一年目 ~ICU編~
何で覚えてないの?いろんな人によく言われた言葉だ。入れ替わりで指導者が変わって評価をされてメンタルがきつかった。22時過ぎに仕事が終わって家に帰ってからご飯と家事を済ませ、振り返り用紙を書き上げ、大量のメモをノートにまとめて覚えて、


      続きはホームページで(^^)/
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看護師さんに身近なモニター心電図に焦点を当てて 波形を読んでいます。youtubeチャンネル  ↓↓↓

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