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副作用弱めの勉強法
みなさま、ごきげんよう。浦島でございます。
今回は(珍しく)真面目な記事。そう、勉強について書きます。
2025年もまだまだ始まったばかり。
今年こそは〇〇を勉強するぞ!と意気込んでらっしゃる方も多いのでは?
浦島としても、4月からの法科大学院入学に備えて、一度自分の「勉強」の概念と方法を整理しておきたいのです。
(それと、初投稿の際に「受験勉強・勉強方法についても書きます」と書いていたことを、ふと思い出しまして……)
というわけで、前置きもこのくらいにして、早速本題に入りましょう。
はじめに
浦島は旧帝大の法学部生です。現役で合格しています。
(「旧帝大」と言っている時点で東大・京大ではないことがわかりますね)
現在は学部4年生、来年度からは法科大学院に進学予定です。つまり司法試験受験生の卵というわけです。
だが、躁うつ病である。
これがネックなんです。お医者さんに過度な勉強は止められている身なのです。
院試受験生時代、ただでさえ少ない法科大学院受験情報の中で、「躁うつ病でも院試に受かる」なんて情報は1つも得られませんでした。
(ちなみに法科大学院入試の倍率は約2~5倍です)
でもやるしかなかったので、躁うつ病でもできる勉強法を模索しました。
ゆえに本記事の勉強法は、全て心身の安定>>>>学力・スキルの向上となっております。
血反吐を吐いて勉強したい方には向いておりません、ご容赦くださいませ。
知る
勉強する前に、まずは以下のことを知ってください。
🐢計画・作戦の重要性
🐢可処分時間
🐢自分のキャパシティ
🐢朝型・夜型
🐢特性
計画・作戦の重要性を知る
何事も計画が大事です。見切り発車で手当たり次第に手をつけていると、終盤になって「やっぱり無理そう」あるいは「なんか、やりすぎたかも」となりやすいです。
(後者が意外と心にくるんですよね)
効率良く物事をすすめるには、計画ないし作戦を練ることが大事。
面倒ですが、大雑把でもいいので計画を立てましょう。
その試験の合格最低点あるいは目標点
教科書・演習書をどれくらいの日数で終わらせるべきか
くらいは把握しておいてください。
可処分時間を知る
手始めに、1日にどのくらいの時間を勉強に割けるか、理論値を知ります。
24時間から、睡眠時間・家事・食事・風呂・歯磨きなど1日生活するにあたって欠かせない時間+1時間を引いて、平日・休日に分けて可処分時間を計算します。
ここで重要なのは、それら生活するにあたって欠かせない時間を短くしようとしないことです。勉強時間を増やしたいからと言って、この時間、とくに睡眠時間を減らすと、後々何か(生活リズム、体、精神など)が破綻するからです。
8時間睡眠で調子が良いのなら8時間睡眠のままで構いません。
自分のキャパシティを知る
理論値を弾き出すと「そうや! この時間を全部勉強に突っ込めばいいんや!」となる人が現れますが、落ち着いてください。
note等を読んでいると平気で「休日は1日12時間勉強しています!」なんて人が現れますが、落ち着いてください。
ここで、私の話を少しだけ聞いて下さい。
浦島、大学2年生の春休みに、1日10時間勉強していました。
その結果どうなったかというと、躁うつ病になりました。
お医者さんに「1日10時間の勉強はキャパオーバーです」と言われました。
おわり。
つまり、キャパシティには大きな個人差がある、ということです。
1日12時間の勉強耐えうる人もいれば、浦島のように耐えられなくて精神疾患にかかる人もいます。
(躁うつ病にかかっても合格するならそれで良いなんて考えはNGです。精神疾患は本当に地獄、一度かかったら根治はほぼ不可能ですので)
心身に異常をきたさないよう、本格的な勉強に取り掛かる前に自分のキャパシティを知ってください。
勉強の習慣が無い方は、休日でも1日2時間程度の勉強から始めてみることをおすすめします。
(ここで言う「勉強」は国家試験や大学受験を想定しているので、もっと身近な試験を受ける際は1日30分でも十分だと思います)
そこから少しずつ負荷を増やしていき、「これ以上はどれだけやっても身にならない、続かない」と感じた地点があなたの限界です。
現時点の浦島の場合、合計6時間が限度でした。
ただ、その分かなり集中して勉強しているつもりです。
ダラダラ勉強するより、スパッと集中・スパッと休憩のほうが私に合っている……と、思います。まあこの点も個人差があるかと。
とにかく、勉強は気力・体力がものを言います。
自分の身を守るために、最初の1~2週間はこのキャパシティを測る期間にしてください。
朝型・夜型を知る
大抵のビジネス本や自己啓発本には「朝活しろ!」と書かれていますが、国立精神・神経医療研究センターの調査では、一定数夜型の人が存在することがわかっています。
(分布図:ナショナル・ジオグラフィックのサイトに飛びます)
上記サイトでは、「夜型生活をしていると夜型になるのではなく、夜型になりやすい体質がある。」と書かれていますね。
そんな夜型の人に「朝5時に起きて勉強しろ!」と言っても、「ええ……」としかなりません。続かないです。
反対に、朝型の人に「夜2時まで起きて勉強しろ!」と言っても困った顔をされるだけです。
ですので、まずは自分がどの時間帯に活動しやすいかを知りましょう。
クロノタイプ診断はこちら↓
私は強い朝型かつロングスリーパーで、以前の記事にも書きましたが、平日も休日も5時起床・21時就寝です。
午前中が一番調子が良いので、昼食前に合計4時間程度勉強しています。
午後はできる限り勉強しますが、午前ほど調子が良くありません。
夕方以降は疲れてしまって勉強できず……といった感じ。
夜型の人は私と気力・体力が反比例するかと思いますので、午前中はゆっくりして、午後に勉強の時間を設けると良いでしょう。
特性を知る
最後に、自分の勉強に対する特性を知りましょう。
これは量(時間・日数)をこなせば自然とわかってくるはずです。先のキャパシティを測る1~2週間に、「自分はどういった勉強が得意なのか」を意識してみましょう。
例えば、認知特性。
視覚優位の人はできるだけ図解が多い教科書を選ぶとか、言語優位の人は自分の言葉で内容を説明してみるとか、聴覚優位の人はスキマ時間に講義の音声を聴いてみるとか。
私の場合、思考や理解は言語で、記憶は写真で、という言語+視覚の複合型(だと思っています)。
基本的には教科書に書かれていることを自分の中でよくよく噛み砕いてインプットをし、英単語や判例の言い回しなど暗記しなければどうにもならないものは、とにかく眺めて覚えています。
それから、集中の仕方。
どうやって集中するか、どれくらい集中できるか。どんなタイミングで休憩を取るのかにも繋がりますね。
ちなみに、浦島は休憩推奨派の人間です。
競技かるたをしていたときに、先輩から「人間が集中できるのは90分まで」と教えられたのを特に根拠なく信じている(この手の研究は結論に差があるし)ため、最長でも90分勉強したあとには休憩をとりましょう……と、みなさまにはお伝えしておきます。
では、何分勉強したあとに何分休憩をとるか?
これも個人差が大きいと思います。
有名なのはポモドーロ・テクニックですね。25分集中、5分休憩というサイクルを繰り返すアレです。
が、浦島にとっては25分の集中も5分の休憩も短すぎました。なんだか急がされている気分になってしまって。
それと、後々わかったのですが、私は軌道に乗るのに30分かかるので、25分ではそもそも集中したとは言えないのですね。
そんなことがあり、30-5、45-5、60-10、90-10など色々と試してみた結果、50分集中・10分休憩のサイクルが一番適していました。
初めは25-5のスタンダードなサイクルを試してみてください。
実践
ここからは、私が今現在行っている勉強法をできるだけ詳細に紹介……したいところなのですが。
多分、私のやっている「勉強法」自体は他のnoterさんたちが口酸っぱく言っているものです。
🐢完璧主義を捨てる
🐢スモールステップで始める
🐢インプット:アウトプット=3:7
🐢反復学習
🐢暗記ではなく理解に努める
以上です。
と、ここで終了するわけにはいきませんので、主に勉強周法周辺の紹介をします。
勉強するまでの行動を完全に固定する
朝起きてから勉強に取り掛かるまでの行動と時間を完全に固定しています。
使用アプリはこれ↓
起床→洗顔・歯磨き→コーヒー→ストレッチ→スキンケア→ジャーナリング→勉強→朝食→歯磨き をルーティン化。このあとは30分程度の散歩に行きますが、天候に左右されるため、ひとまずルーティンは終了です。
このアプリは朝や帰宅後のToDoが多い人にもおすすめ。
私はこれで薬の飲み忘れを回避しています。
机の上は片付ける
これもよく言われることですが……
私は視覚がごちゃつくと気が散るので、机の上に関係のないものは置いていません。
パソコン、教科書・演習書(1教科分のみ)、ポケット六法、筆記用具、ブッククリップ、メモ帳、飲み物。と、ぬいぐるみ(後述)。これだけです。
欲望メモをつける
勉強中ってどうしてあんなに「アレしたい、コレしたい」が湧いて出てくるのでしょうね。
例えば、急にスタバに行きたくなる。クローゼットを整理したくなる。
しかも、一度湧いてくるとそれに頭が支配されてしまいます。
ので、一旦取り出す必要があります。
そこでメモ帳の出番です。これに降って湧いてきた欲望をメモするのです。
そうすると体感8割の欲は収まります。きっと「メモしたから忘れない、勉強が終わったあとにすれば良い」と脳みそが勝手に解釈するのでしょうね。
残りの2割は……気合でどうにかします。
監視してもらう
監視してもらえば否が応でも勉強せざるを得ません。
が、他人はそんなに暇ではないようなので、私は小さなぬいぐるみに監視してもらっています。
ちなみに、家族がいないときは、このぬいぐるみに勉強したことを教えています。アクティブラーニングというやつです。
きっとこのぬいぐるみも頭が良くなっているに違いないです。
素直になる
司法試験の勉強を始めてから、精神疾患を発症するなど紆余曲折あり、たどり着いた境地がこれ。
素直であること。
勉強においても大事だと思います。
斜に構えて教科書を読んだり、変に近道をしようとしたり、自分のやり方を過信するあまり合格者のアドバイスをきかなかったり。
私もこの道を通ってきました。
が、一周回って「やっぱり教科書や人の言う事を素直にきいておけばよかった」となっています。
教科書の内容にいちいちイラッとせず、とりあえず受け止めてさっさと1周読んでしまう。
ラクをしようとして、参考書コレクターならぬ勉強法コレクター(勉強法にだけやたらと詳しい人)にならない。
早めに過去問に手を付けろと言われたら、綺麗なまとめノートを作る前に、滅多打ち覚悟で過去問に手を付ける。
そういうことです。
とりあえず、最初の一歩として、素直に「素直になる」ことをしてみてください。
さいごに
まず、万人に効く、万能薬のような勉強法は存在しません。
(反復学習とか、「やる気」はやり始めてから出るとか、科学的に有意であるとされている勉強法はたくさんありますが)
この記事も数ある「薬」の一つでしかないのです。
なるべく副作用は少ないようにと思って書いていますが、その反動で効き目が強いものとは言えないと思います。お薬と一緒です。
効き目の強い勉強法は、とにかく勉強すること。予備校が謳うような、食事や風呂の時間ですら勉強しろ、というものです。
それに耐えうる精神と肉体をお持ちであれば、どうぞこの記事のことは忘れて、勉強に励んでください。
本記事は、効き目の強い「薬」を飲めない(身体・精神)疾患を患っている or その疑いのある方、耐性が低い方(=継続的な勉強の経験が少ない方)に向けて書いたものでした。
みなさま、どうかご自分の心身を大事に、勉強に励んでくださいませ。
それでは、また次の記事で。ごきげんよう。