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茶道教授の独り言
2021年3月14日 12:28
「春を恨み 別れを嘆く 学校に秘めたる恋の いくつかは消え」この日が来るのが怖かったのです。もしかして、もう二度とあの人に会えないかも知れません。それでも告げる勇気が無く、胸に育てた小さな思いは消えて行きます。うれしくない春が有るのを、知りました。人との別れが、こんなにもつらいと理解しました。
2021年3月15日 06:03
「いくつもの 別れ重ねて ようやくに大人となるか 春の学び舎」小・中・高・と何度もいくつも別れを重ねて来ました。友人と仲間と、先生と恩師と、別れる度に心も体も大人に近づいて行くのですね。「卒業の 乾杯は未だ ジュースのみ若人達には明るき別れ」まだ酒類を飲めない若者達。でもまるでアルコールが入った様に、全員が陽気な謝恩会。別れの感傷に浸っているのは、教
2021年3月15日 12:32
「憧れは ただ憧れに 過ぎしまま心に重く印{シルシ}を残す」憧れを胸に秘めたまま、結して口にしませんでした。たとえ親友にさえ、打ち明けないで来ました。それ故、大きく・重く・心に残ります。何時になったら憧れは、消えて行くのでしょうか?「進学先 決まらぬ友を 思いつつ卒業式の 練習をする」親友が大学受験に失敗しました。予備校に行くか、家業に従事するか、迷って
2021年3月18日 06:52
「献体の 父の遺骨の 帰る日にようやく辛夷 一つ開きぬ」私の父母は共に献体しました。母の時は、比較的早く帰って来ました。父の場合は約二年、時間を要しました。やっと連絡が有ったのは、風の強い早春の日でした。遺骨引き取りの朝、庭の辛夷が一つだけ咲いていました。毎年この花が、私に春の到着を知らせてくれました。「ようやく」との重い一言は、花よりも父への思いに他な