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それぞれの終焉

癖がある。
ビルとビル、建物と建物の隙間を覗いてしまうこと。
これといって意味はない。だから、癖。

人が入るには狭いその独特の空間に
どこまで行けるのだろうか
と、想いを馳せることもある。

日が差し込むビルの隙間
誰にも目を向けられない、時が止まったかのような静寂の間
そんなところで終わりを迎えたい。

僕らは必ず訪れるその時を待っているだけなのだろう。数々の掟、しきたり、義務から解放され、自由を手にした。
その先には、終わりが見えるだけ。
前向きな種の継続を謳うものもあれば、これといって何も考えないものもあれば。目を背けるということもまた自由だ。
ただし、その先には必ず終わりが来ることを、その終わり方を、考えてみよう。

可能なら、そっと動かなくなるように。ゼンマイ仕掛けの人形が止まるかのように、幕引きをしたいものだ。
堅苦しい儀式などせず、当人がいた痕跡など遺さず、一本の蝋燭の火が消えるように。終着駅に着くかのように。
ここに終わると書いて終焉。
それを体現しながら迎える場所は、どこだろうか。

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urara
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