跳べ!ヤマビル
日本にいるヤマビルもジャンプすると言われているが、誰か証拠の動画を撮ってくれないかな?
丹沢に登った人が、ジャンプして靴にくっつくのを見たとか、見なかったとか。
Newsweek の記事
吸血ヒルはジャンプできる
ジャンプする動画あり
DeepL翻訳の力を借りて読んだが、ところどころ何を言いたいのかわからなかった。
科学者たちが、2017年と2023年にマダガスカルに行って証拠動画を撮ったとのことだ。
何もマダガスカルまで行かなくても、蛭ヶ岳でよかったんじゃない?丹沢には、ワオキツネザルもベローシファカもいないけどね。
それに、蛭ヶ岳の場合は、登山する必要があるけど、山登りはきついかも。
今回、ニュースになったのは、論文?が発表されたからだろうか。
こいつらは、いや口が悪いな、この方達はボルネオのタイガーリーチのことを知らないのだろうか。
記事の一部を和訳すると「体を伸ばしたままジャンプする」となるが、今一つピンと来ない。
動画を見る限りでは、体を縮めたあと素早く伸ばすことで空中に飛び出している。
このような動作はジャンプするのであれば当然の動作であり、全く疑問に思わない。コブラやバネに例えているが、どうかな。陸上競技でいえば「クラウチングスタート」であり、空中に飛び出すという動作に合わせるならば、水泳のスタートに例えたら良いのではないかと思う。
「inchworm-like movements(尺取り虫のような動き)」という表現が出てくるが、陸上のヒルは歩くときに、尺取り虫のように体を縮めたり伸ばしたりして進むので、そのことを言っているのだろう。ジャンプは、そのような動きとは違うと言いたいのだろうが、当たり前すぎる。言いたいところがどこなのか、わからない。
ちなみに、尺取り虫の動きを見ていると、ヤマビルを思い出してしまう。
ちらっと見て、ヤマビルか!?って思って、ビクッとしてしまうが、尺取り虫なんてことが。
動きが、すごく似ていると思う。
歩いている尺取り虫は、ときどき行き先を確かめるのだろうか、頭を持ち上げて左右を見るような仕草をする。その動きが、ヤマビルがターゲットを探す時の動きにそっくりなのだ。
Newsweek の記事で、ジャンプ後は「ハードランディング」だとコメントした人がいるが、余計なことだと思う。ジャンプした後ハードランディングする生き物なんて、たくさんいるだろう。笑いを取ろうとしたのだろうか。しかし、全然笑えない。
ジャンプした後は、ペトッとくっ付いたらいいのだ。
映像に捉えられたヒルは、Chtonobdella fallax だそうだ。
日本のヤマビルの学名は、Haemadipsa zeylanica japonica。
ヒル網顎蛭目ヤマビル科
Haemadipsidae(ヤマビル科)
・Chtonobdella fallax(Newsweek の記事の蛭)
・Haemadipsa zeylanica japonica(ニホンヤマビル)
和名は、ニホンヤマビル?
平成20年8月発行(2008年)
Newsweek の記事には、「ジャンプするヒルの discovery」 と言った記述もあるが、証拠動画が撮れたのであって、ジャンプするというのは前から多くの人が証言していることだ。この科学者たちにとっての discocery という意味なのか。先住民がいるところを見つけて discovery というのだから、既知であるかどうかは関係ないのだろう。
丹沢のヤマビル
さて、丹沢のヤマビルである。
ジャンプするという証言はこちら
場所は、仏果山。
続きがあった。
泉鏡花の「高野聖」の蛭のシーンを思い出した。
高野聖は青空文庫で読める。
自分は、Kindle版を¥0で読んだような気がする。熱中症への警戒が叫ばれる暑い夏の昼下がりだった。
仏果山でヤマビルがジャンプするのを見た人、動画は撮っていないのだろうな?
動画があったら論文を書いて学会で発表してもらいたい。
ということは、ヤマビルを見てあわてて退治するからいけないのであって、ジャンプするまで待てば見られるのかもしれない。
少し観察したくらいでジャンプしないとは言えないと思うのだが、ジャンプしないと言う人もいる。この子の親の見解か?
ジャンプは錯覚だ、と言う。
今年は「ジャンプを動画に撮ること」を目標にしてもらいたい。
科学者でさえマダガスカルまで行ってたった2回ジャンプしたのを見ただけ。そんなんで偉そうに論文?を発表し、それがニュースになるくらいの大事件だ。
我々は、もっと時間をかけて調査する必要があるのだろう。
ボルネオのタイガーリーチ
ジャンプする動画
葉っぱの上の蛭が手に飛び付くところ、ボルネオのジャングルにて
ヤマビル豆知識
神奈川県衛生研究所が発行した「衛研ニュース No.127」にあるように、ヤマビルが呼気や体温を検知できる距離は、1〜2メートル程度である。
つまり、自分の周囲1〜2メートルにいるヤマビルしか寄ってこないのである。
野鳥撮影のためにヤマビル多発地帯にとどまらざるを得ない場合、最初は、ヤマビルがどんどん寄ってくるのでそれらを退治する。時間と共にヤマビルの数は減り、数分(確かなデータはないが)もすればほとんど寄ってこなくなる。忘れた頃に現れるのがいるので注意は必要だが、ヤマビルの襲来が気になって全然撮影に集中できないと言った状況からは抜け出せるのである。
と言っても、ヤマビルがやって来なくなった立ち位置から移動したら再びヤマビルが襲ってくるから、気をつけたい。
50センチ移動したら、移動した先の50センチの範囲にいたヤマビルを新たに呼び寄せることになるわけだ。
同じ場所にとどまらなければならないときは、1〜2メートル程度歩き回って、来るか来ないかのぎりぎりのところにいるかもしれないヤマビルを全ておびき寄せて退治しておくと安心だ。
ヤマビルは、普段、何も感知しないときは、じっとして動かないと思われる。自ら獲物を探して歩き回るようなことはしない。厚木の低山のヤマビルはそんな感じだ。丹沢の山深いところにいるやつは知らない。ハイテンションで獲物を探し回ったり、飛びついたりするかもしれない。その可能性を否定する材料は、自分は持っていない。今のところその可能性はあると思っている。
近年、ヤマビルに吸血されると傷口を中心に腫れるなどのなんらかの症状が出るようになった。ヤマビルが変化しているのかなと思っていたが、変わったのは自分の方かもしれない。歳を取ったとか、免疫力が低下したとか、そのような理由によるのだろう。まさか、ヒルジンアレルギーとか、ないだろうな。
t.koba