キープレフトの件、まだ引きずっているが、これで終わりにしたいと思う
キープレフトにもう一つ意味があるそうだ。
くるまのニュース 2024.07.27
by TSUMUJI Writing Studio
NEXCO中日本が、高速道路でのキープレフトについて述べている。
上の記事がいうSNSと違うかもしれないが、NEXCO中日本 東京支社のSNS"X"に次のような投稿をみつけた。
それ、キープレフトって言うんですか?って思う。
くるまのニュースの記事では、NEXCO中日本の公式SNSへのコメントとして、
などの声が上がっていると言う。
一般に認知されていない、ローカルな用語の使い方と考えて良いだろうか。
だとすると、一般道における「左寄りを走行する」とか「左に寄って走行する」とかいう意味の「キープレフト」に対して、拡大解釈、あるいは都合の良い用語の転用になるのではないだろうか。
これが「キープレフト」に対して、新しい意味を追加する行為であるならば、許し難い。
意味を一つ覚えるだけがやっとなのに、もう一つ覚えなければならないとなると、負担を感じる。
話は飛躍するが、安全な交通の妨げになるのではないか。
なお、キープレフトは他のNEXCOでも言っている。
NEXCO東日本
NEXCO西日本もキープレフトと言っている。
くるまのニュースは、キープレフトには煽られにくくなるというメリットがあると言う。
しかし、NEXCO各社は、キープレフトを渋滞緩和の目的としていて、煽り運転の話はしていない。どこかでしているのかもしれないが、渋滞緩和が目的であろう。煽り運転については、記事を書いた人が付け足したものだろうか。
どれだけ、煽り煽られの中で車を運転してるんだ、この人は?って思ったぞ。
記事を書いた人は煽り運転なんかしないだろうが、度々、追越車線に居座る車にイラっとしているような雰囲気を感じる。
さて一体誰がキープレフトと言う用語を言い始めたのだろうか。
Gemini に聞いたが、答えは返ってこなかった。
代わりに、イギリスやオーストラリアで Keep left が使われているとのことだったので、とりあえずイギリスの keep left を調べてみる。
Keep to the left
イギリスのハイウェイにおけるキープレフト。
これは、日本の高速道路各社が言っているのと同じ。
標識としては、こんなのがあるようだ。
なお、見ての通り、左の車線を走行する場合、keep to left lane と言っている。lane まで含んでいるのが日本と違うところだ。
これなら、キープレフトが2つの意味を持つ、などという馬鹿げたことにはならない。
一方で、左下向き矢印のroad sign がある。
keep left sign
オーストラリアに行ってみよう。
KEEP LEFT UNLESS OVERTAKING
追い越し以外は左車線を走れ、ということ。そして、この標識があってもなくても規則として決まっているとのこと。ただし、州によってちょっとずつ違いがあるようだ。
オーストラリアの場合は、keep left だった。
左側を走れ、の keep left 標識もある。
kEEP LEFT の標識があったら、その左側を走らなければならない。
こうして見てくると、イギリスもオーストラリアも、キープレフトには2つの意味を持たせているといって良さそうだ。
英語を話す国の人がそう言っているなら、日本でも同様にするのは仕方がない。
逆に、日本における「左寄りを走る」の方が、イギリスやオーストラリアにおけるキープレフトとは違う使い方をしているのではないかと思う。
How to Make Right Turns at Intersections
右側通行の右折の場合、
まず道路の端に寄せると述べている。
Keep right と言う語は使っていなかった。
結論
Keep left には2つの意味があった。
前方の何かを避けるために左側を通れ
二車線以上ある道路では、追い越し以外は左を走れ
キープレフトには次の2つの意味がある。
左寄りを走れ
二車線以上ある道路では、追い越し以外は左を走れ
日本でもキープレフトと、英語を使っているくせに、その意味には違いがあった。
主に高速道路で使われるキープレフトは、海外でも同じなので、今後も使われていくだろう。
一方、左寄りを走れというキープレフトは、その度合いが曖昧で解釈にばらつきがあるために、消えていく運命にあるような気がする。というか、消えて良いと思う。理由はやはり意味が曖昧だから。
t.koba