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浦野ウラ話「冥土ビル」

え〜、このnoteには2022年10月10日ジャンププラス掲載の読切漫画「冥土ビル」のネタバレが含まれているので…というかそっちを読まずにコレを読んでもチンプンカンプンだと思うので、まだの人は読んできてね!
「冥土ビル」浦野ウララ

もう読んだ人は心底thank you…!下へどうぞ!

はじめに💢

このnoteでは大きく分けて
・インスピレーションを受けた作品
・「冥土ビル」が出来るまで
・テーマとか小難しい話

の3つについてお話ししていきます。

あんまり自分の作品についてペラペラ喋るのもカッコ悪いかもしれないですが、自分が好きなアーティストが前にアメブロでアルバムの解説やってて嬉しかったので真似します。

インスピレーションを受けた作品

浦野は基本音楽から作品を作っていきます。それはキャラクターのテーマソングとして据えたり、作品をアニメにしたときのOPやEDとして妄想してみたり。その曲選びが一番楽しい時間と言っても過言ではありません。

今回よく聞いたのは、
・ハッピーバースデー/挫・人間
・ムラサキグルマ/ここなつ
・かざぐるま/パスピエ
・不老不死/Losstime life
(これはYoutubeにリリックビデオあった)

などなど、気が向いたらサブスクとかで聞いてみてね…。
なんで本編でほぼ出てこない「かざぐるま」がカラー絵に頻出するのかというと、選曲に深く関わっていたからだったのですね…。うーんこれは納得()
サブカル系に固まってるのはマイブームもあり、割とテーマに深く関わってきたり…。

「冥土ビル」が出来るまで

この子は本当に手がかかる子でした…。
ネームが産まれるときはスルッと形になってくれて、ちょこちょこっと手直しをして掲載会議に回して貰ったんですが、そこから先が本当に大変で…。
掲載会議の結果としては「手直しして再審査」というものでした。
その後、
・主人公の性格を何度もいじったり
・キャラクターを増やしたり減らしたり
・最後の展開で担当さんと小モメしたり
実に1ヶ月くらい格闘して、担当さん共々ヘトヘトになりながら掲載時の形になりました。
今となってはここまで付き合ってくれて感謝しかありません…反抗期ムーブしてごめんね…。

という感じで何度もボツの危機に曝されたんですが、どうしてかナツミとフユミが誰にも知られず消えていってしまうのが耐え難くて、ここまで辛抱強くやってきました。
皆さんにお目見えできて本当に良かったです。

テーマとか小難しい話

小難しいっていうよりはオタクがボソボソ喋ってる内省的な独り言と言い換えた方がいいかもしれません。
※別に面白くないので流し読みでOK!

この作品のテーマは「旧オタク文化への追悼」です。
近年はオタク文化も変容を遂げて、文字通り「リアルと二次元の境目が消えつつある」と感じます。それによって現実の文化や産業と距離を縮めて生活に馴染んできているという感覚があります。
これは、二次元のコンテンツがもはや「現実に馴染めない人が逃げ込む場所」ではなく「社会の皆の共有財産であり大衆的なモノ」に変化したと言い換えられると思うのです。
これが「旧オタク文化の死」であり、新しい「身体性を伴ったオタク文化の隆盛」と私は考えています。
え〜長々と駄文を連ねましたが、要はこの作品において「メイド喫茶」は滅びゆく「従来のオタクコンテンツ」のメタファーであり、「廃墟神」は「原理主義的なマニア文化の肯定者」として描いています。

ここで色々はしょりますが、この作品の持つ意味性は、オタクコンテンツとは本来「社会」のためではなく「弱者」のためにあるべきものではないかという懐古主義的な提起であり、同時に「まあ令和ってそういう時代じゃないよね〜」という諦めでもあります。

意味が分からないと思います。私もです。
というか本来読者様の素直な感想が一番尊いのであって、作者がその解釈を狭めるとかマジあり得ないのでこの章は忘れていいです。
皆が感じた気持ちが正解です。PEACE。

おわりに💢

本来壁に向かって喋るべき内容を発信し、あまつさえここまで読ませてしまってすみませんでした。私は楽しかったです。
要望があって、かつ時間があれば別の作品のウラ話もしたいな〜…とか思ってます。

とにかく「冥土ビル」共々お読みいただき本当にありがとうございました!
これからも皆様がワクワクするような作品を作れるよう精進して参りますので、今後ともよろしくお願いします!浦野でした!またね!

PS.殺人犯の正体はマスターでした!気付いた人すごい!

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