【🔮🐾】タロットは、なぜ当たる？

突然ですが。
【タロット占い】という文字列を見た、言葉を聞いた時に

「うわ、胡散臭いな！」
「本当にあたるの？」
「カードにメッセージなんかあるわけない」

こんなことを思ったり、しませんでしょうか。

すでにタロットを好いている人には関係のない話ですが…
いまから触れてみよう…という方や、
占いを受けてもどこかモヤモヤが残る方にとっては
信じたくても、興味があっても
どうしても気になってしまう部分だと思います。

身近なおみくじと、タロット。
この二つの関係性から、今回は疑問を晴らしていきましょう。

占いは大きく
三種類に分けられる

ご存知の通り、占いには【命術】【相術】【卜術】の三種類が存在します。

命術　→　四柱推命・西洋占星術等
性質や才能、運命、宿命などを占うのに適する

相術　→　風水・姓名判断・人相学・手相学等
開運につながるアドバイスを行うのに適する

卜術　→　タロット・おみくじ等
人の気持ち、直近の運勢、変化する状況を占うのに適する

タロットとおみくじは、上記のように占いの中でも卜術（ぼくじゅつ）に該当するものです。（これ、全然知らないうちは読み方分からずに「とじゅつ」と読んでしまいますよね）そんな卜術の仲間として他に挙げられるのは、卑弥呼が行なっていたとされる【鹿の骨のひび占い】だったり、ハリーポッター等にも登場する【紅茶占い】などです。

卜術は、完全ランダムなものです。その時たまたま入った骨のヒビの入り方から吉凶を占ったり、その時たまたま残った茶葉の模様で状況を占ったり、その時たまたま引いたカードの出方で今を占ったりします。

サイコロや鉛筆と、おみくじ

もっと広義な見方をすれば…

サイコロの出目を「1.大吉」「2.吉」「3.中吉」「4.小吉」「5.末吉」「6.凶」というように対応させ、振った結果で占う

六角鉛筆に同様の形で吉凶を記し、振った結果で占う

といったものも、卜術の一種と言えるでしょう。鉛筆やサイコロで未来の吉凶が決まるわけがないのですが…

私たちが日頃から楽しみに引いているおみくじも、卜術の一種。言って仕舞えばサイコロ占いや鉛筆占いと変わりがありません。

一番〜九十九番に、それぞれ対応した吉凶と、ありがたい言葉、解釈が書いてあり、引いた結果で占う

という意味では一緒なのです。

ですが…おみくじは、サイコロやえんぴつより、なぜか信じられてしまう。当てはまる気がしたり、参考にしよう、気をつけよう、はたまた、こんな一年にならないようにしよう、といったことを、結果からさまざま考えてしまうわけです。同じ卜術なのに。

本来サイコロや鉛筆と同様の存在であるおみくじですが…なぜかおみくじは当たる気がしたり、その時の参考にしたくなったりするんです。

なぜでしょうか？
実はこのおみくじがあたる理由、タロットが当たる理由と一緒なんです。

おみくじやタロットが当たるわけ

おみくじやタロットが当たるわけ。それは、

引いた人や、読んだ人の解釈が存在するから

です。

ひとにはだれしも、「こういう時、自分だったらどうするだろう」「これは自分には当てはまるかな」と、色々なことを自分ごととして捉えてしまう気持ちが存在します。これとおみくじ、タロットの結果が合わさることで、「当たる」になるのです。

具体的に考えてみましょう。

1.
あなたは、去年はどうだっただろう…ということで、これまでの運勢を占うために、神社でおみくじを引きました。

すると、末吉でした。大枠の運勢の他には、「引っ越しは控えたほうがいい」とか、「無くしものがどここにありそう」とか、「恋愛や結婚はどうだ」とか、「参考にしたほうがいいありがたい言葉」とか、そういったものが記されています。

2.
あなたはおみくじを見て、自分の状況を考えたり、過去のことを思い出したりします。そう言えば、あんなことがあったなあ、こんなことがあったなあ。そんな思い出や考えから、おみくじに書いてあることを、自分ごととして捉えはじめます。

3.
ひとつ自分ごととして捉えて考え、それに「あってるな」「そんなことがあったな」と感じると、他にかかれていることも連鎖的に自分ごととして考えるようになります。

4.
おみくじを読み終わる頃には、あなたが引いた【ランダムなおみくじ】が【あたったおみくじ】に変わっています。

こんなかんじで、おみくじやタロット、卜術は当たります。よく「素直な方はタロットからメッセージを受け取りやすい」なんて言葉がありますが、それは、自分ごとに当てはめて考えているからこそ、タロットに意味を見出しやすい、ということだったんですね。

胡散臭さの原因や、カードが持つメッセージの正体はここにありました。言葉次第、当てはめ方次第でいくらでも当たるものに変えられるから、なんですね。

タロットを疑わしい、と感じる人は、このあたりの卜術が持つ性質を見抜いていた聡い方だったということです。

タロットの実際は…

ここまで記述したのは、タロットがなぜあたるかを考えた時、ひとの心がどういうふうに作用するのかという側面からの考え方です。

しかし、理論と実際は異なるもので…
困ったことに、実際に私がタロット占いをしていると、こういうメカニズムがあるよ、とはわかっていても、それだけとは思えない何かが働く瞬間が明らかに存在します。

あれは、いったいなんなのでしょうね。
なので、【説明できないのに、当たる】という、不思議な部分も強く存在すると思っています。

世界など、自分では分からないことの方が多いものです。
色々なことをわかって、証明することも、とても大事ですが
わからないけど、そうなることもあるなにかを認めることもまた重要。

「見えるもの」「見えないもの」「説明できるもの」「説明できないもの」その両輪をとっていく。"節制"のカードがそうあるように、どちらも否定せず、良い部分を調和させるように扱っていけると、"どちらか一方"よりも大きなものが得られるかもしれません。

タロット占いを受ける時は、
ぜひ、「自分に当てはめる気持ち」で触れてみてくださいね。

占卜・バーナード　より、あなたへ。