星と環境 (主に主星でみる)
貫索星の陽転
貫索星は玉堂星との関係が大切になる。貫索星をもつ者の母親が子離れしていると必然的に自我心というものが自立心となり現実的に単独で人生を切り開いていこうとする。もちろん守りの星なので何事にも時間がかかり晩年に近づいてから運命の花が開く。貫索星はかわいがられてしまうとどうしてもわがままになってしまう。この星は幼少期に自分のわがままが通りにくい程、貫索星が陽転する。
石門星
石門星は和合性・社交性が特徴だがポイントは人付き合いが遊びで終わるのか現実の生活に活かすことができるのかということ、庶民的な環境で育つと向こう三軒両隣的助け合いの精神となる。そこから商売になったりするわけではなく単なる助け合いになる。しかし経済的にも精神的にも恵まれた家庭環境で育つと人間関係のバランスをとりながらお互いに仕事で活かし合うようになる。経済レベルがカギ。
鳳閣星
この星はバランスの星。本来は自然に逆らわずに環境に則して精神的な豊かさを得る星。ところが人生を短絡的に考えて一獲千金を求めたり現実から逃避したりしようとする傾向が見られることがある。これはその人の親が目先の利益のみを追い求めている場合そのような親に育てられた鳳閣星は粘りのないそれでいて欲張りな性格になる。親が精神的に豊かで人生に対する解釈が柔軟であれば自然に風流心が出て自分らしく生きていける。見ためのおおらかさではなく本当に人生がおおらかなになっていくのかは育てる親の精神的な豊かさに大きく関わりがある。人生には近道も遠回りもなく自然の知恵であるがままに生きていけるのが本来の鳳閣星である。
調舒星
エネルギーが内向しやすい。怒りのパワーが強くその怒りを何にぶつけていくかが問題になる。ケンカ相手がいると伸びる星。不条理なことが多いほど反発力が養われる。圧力をかけられればかけられるほど反発力が強くなり強烈な目的意識ができあがる。闘い争いの時期があってこそ怒りのエネルギーを外側に出して自己表現ができる。親からの圧力、世の中からの圧力、何でも良いので真剣に反発していく。そしてそれを無視せずに議論してくれる人物が必要となる。この星は無視されると自分の怒りをどこにもっていっていいのかわからなくなる。あまりに無視されることが多いと犯罪に走ったりすることが多いのもこの星。それは孤独が原因となる。この星が外側に向かって表現されるときは豊かな才能がわき出てくる。才能が出るかどうかは怒りの環境を通過できるかどうか、もし怒りが中途半端な場合は単にデリケートで変り者の評価で終わってしまう。
禄存星
この星は財力と愛情奉仕に分かれるが経済的に平均以上の中で育てば財力を得る。そして大きな仕事をしていく能力が出てくる。平均以下の環境で育てばお金をもうけようとするより奉仕の方へ行くことになる。禄存星で精神的になっている人は生育環境が豊かでないことが多い。豊かな家庭の中で育つと一見、善人のようでいても実はかなり現実的なことが多く、人間関係や流行に敏感になる。気か利いていて人を喜ばせる仕事で成功する人は豊かな家で育った人が多い。
司禄星
この星は地味で堅実倹約の人生となる。平凡に運が推移した場合には普通に家庭をもって面白みに欠けても破乱の少ない安定した人生になる。これは育った家庭環境が健全で地味である家族で酒もたばこも博打もせず無遅刻無欠勤、家の電気が朝までついていることのない規則正しい生活をし、占いにも縁遠い人たちのような地味な家庭であった人は不安になるような人生を歩まない。ガードが固い。これが司禄星の自然な姿。しかしこの星が大胆に生きていることがある。この場合は育った家庭が波乱であり家族が野心家であったとみる。司禄星は積み重ねの人生なので自分が置かれた環境に染まっていく、そのため波乱の環境で育つとお金もうけに走ったり、女性の場合はキャリアウーマンとして生きていくこともある。司禄星は「お嫁さんの星」と言われこの星の女性は将来の夢が“お嫁さん”という人が確かに多く見られる。しかし一生家庭をもたずに終わる人もいる。そのような人は生育環境が波乱に富んでいることが多い。
車騎星
これは闘争心が表で自尊心が裏にある。環境が知的ではなく厳しいスパルタ的な家で育つと自然に闘争本能が強くなる。目的意識がしっかりしていて経験主義になり早くから自分で考え自分で行動する。とにかく厳しい親の元で育つことが良い。これが過保護というか厳しさの足りない家で育つとどうしても言い訳が多い人生になる。車騎星は覚悟することが大切な星。自分の弱いところは潔く認め、自己をどんどん鍛えていくと良い。一度覚悟してしまうと大変強い運気をもつことになる。
牽牛星
この星は自信があるかないかで大きく分かれる。本来は冷静で地味な行動をする。一歩一歩周りに気を配りながら運をつかんでいく。どれだけ嫌なことがあってもじっと我慢する忍耐が才能となる。この忍従している裏側に自分を絶対に見失わない強烈な目的意識が隠れている。このような人間になるためには若いときに相当な恥をかく必要がある。すると大義のために人から悪口を言われるのは全く平気になっていく。この星は公僕とも言われるが世間の役に立ちながらも手柄をひけらかさないことが本当の尊敬や名誉を得ることになる。しかし恥をあまり気にせず庶民的で言いたいことを言う中で育つと自己主張がとても強くなり人を攻撃していくようになる。人より前に出ようとする行為が多く、このような人は要注意人物だが実は大変な臆病者。それ故、少々の批判や攻撃にもろい。牽牛星は自分が出るほど自分が心細くなる。いつも周りの評価を気にしてしまう。そして甘言だけを好み人望がなくなってしまう。世の中で肩書きはすばらしいが心の中はびくびくしている人が大変多い。この星は礼儀礼節に厳しい中でぜひ育ってほしい。もしそういう家庭で育つことができなかった場合は世の中に出てから一流の人物に付き添うことで良い人生を過ごしやすくなる。
龍高星
この星が輝くと教養豊かな人生になる。そのためには両親の心が豊かであることがポイントになる。龍高星が意味するところの創造性というのは両親が小心翼々でないユニークな人生であることが土台となる。親が目の前のことで精一杯で余裕がないと龍高星のある子は大抵冷たい扱いを受ける。すると龍高星の頭脳にはマイナスになる。龍高星が目的のない放浪人生に入っていく。この星は親の心の豊かさが大変なポイントになる。芸術家、技術者、職人など創造力を発揮して活躍している人達は皆ユニークな親の元に育っている。頭脳の優秀さは親の心の豊かさにあると言っても良い。
玉堂星
この星は母親との関係が重要になる。この星の陽転燃焼は学問芸術の世界に行くこと。その鍵は母親が握っている。母親ができる限り早く子離れすることが重要。子に対して心配性の母親は子どもの知性を後退させてしまう。高校生までは良いとしてもそれ以上は子どもの自立心を強くさせるべきだが子ども自身に学問的に優秀な質が備わっていると子どもの方から親離れしていくこともある。龍高星は両親のユーモア、玉堂星は母親の子離れがポイント。北方の十大主星は親が人生に大きく関わりをもつ。