シンプル美容?いいえ、ただの不精です(前編)
生まれてこの方三十余年。
一応これでも美には気を遣い、キラキラ女子と同じように新しいコスメや美容法などを貪欲に取り入れ、おしゃんてぃな女子を気取っていた生きてきたアテクシ。
おしゃんてぃ女子もどきが、お肌の曲がり角をとっくに曲がり切ったにも関わらず、スッピンで大都会・東京を練り歩くに至った経緯のお話。
シンプル美容と言えば響きはいいが、ふたを開ければ何とやら。
きっかけは大人ニキビ地獄
地元沖縄に住んでいた24〜25歳のころ。
思い立ったが吉日状態で転職をし、接客業から事務職に転向し数ヵ月が経った頃にヤツは突然現れた。
顔の頬、鼻の頭、アゴ、額、もう顔面ならどこでもイイ!レベルの勢いで、大人ニキビがポツポツと現れては治り、現れては治り、治る前にまた現れるというニキビともぐら叩きの如く戯れる日々が始まった。
朝メイクをして、夜クレンジングすると朝には無かったニキビがヤッホーしている。
私はその歳になるまで、いわゆる思春期ニキビや月経前ニキビとは無縁な人生だったので中学のころから「メイク万歳!ニキビなんて無縁だわw」とクソガキ時代を送っていたので、この大人ニキビが始まっても
「まぁホルモンバランスかな。一応産後だし。」
「職場、ちょっとホコリっぽいしねー」
「環境の変化でしょ」
と、一時的なものだと高を括っていた。
思い付くニキビケアと職場のお姉さまからオロナイン軟膏をプレゼントされながら「ニキビと言えば美顔水よ」と美魔女にアドバイスを受け、ケツの青い私は美魔女を崇め讃えドラッグストアに走った。
が。
1年経っても落ち着かない。
さらに2年経っても落ち着かない。
「お、今日は膿んでない」
もはやニキビありきの顔が定着済みとなる日常になっていた。
そんなある日、肌の再生力を高めるという通販のスキンケアを見つけた。お米由来の美肌成分をなんちゃらかんちゃらと書いていたので、なんだか良さそうだとまだケツの青い私は藁にも縋る思いで注文した。
トライアルから始めて定期購入で2回目の商品が届いたころ、特にニキビが改善されないので、金額的にもお高いので返品しようか迷っていた時、突如お肌に異変が現れてしまった。
ぬるま湯がめっちゃ沁みる!!(泣)
洗顔しようとぬるま湯で顔をさらった瞬間、頬と鼻にピリ!と、ヒリヒリ!と何とも言えない刺激が走った。
ニキビが潰れたのかと思い鏡を覗くと、ヒリヒリと痛む所にニキビは無く、肌が赤いだけ。
ぬるま湯で痛いんだから、洗顔フォームもスキンケアも使えるわけないじゃん!メイクなんてマジで無理!!と鏡の中の私になぜかブチギレた。
このまま仕事休んで皮膚科に行こうか本気で悩むも、一応大人な自覚は持ち合わせているため、アイメイクのみ施しマスクでカバーして、皮膚科に行ける週末まで乗り切った。
皮膚科の先生が「とりあえず」診断
やっと皮膚科に受診できる日が訪れ、朝イチで行っても並ぶのよと評判の病院へ私も朝イチから並ばせていただいた。
個人院なのに評判が過ぎるせいか先生が3人も居り、この日初めて来た新米患者の私は有名な院長先生には診てもらえず、どこぞの病院の通いの先生に診てもらうことになった。
先生「んー。肌荒れだね」
私「はぁ。(それで来てんだよ)」
先生「とりあえず、メイクだめね。以上」
私「え。」
ヤブ医者か。ぬしはヤブなのか。そんなん私でも言えるわ!1時間待ってそれかよ!時間と診察代返せ!
あまりの診察にげんなりしながら、処方された薬を貰いに薬局へ行くと薬剤師さんが使い方とこれからのスキンケアを教えてくれるという『あれ?私、病院と薬局を間違えたかしら?』と薬剤師さんに診察代を払いたくなった。
まぁスキンケアも薬品だから、薬剤師さんのほうが詳しいのかな。分かんないけど。
おそらく化学薬品のアレルギー反応を起こした超敏感肌になったから、病院処方のローションとニキビの薬のみで、無くなったら低刺激性のものを選ぶようにとのこと。
病院からのローションはネットで有名な美肌になれるピンクのキャップに白いボディのヒルロイドさん。
その効果は美容マニアが雄叫びをあげるのも無理もないほどの本気の本気で絶大。マジ神だった。
処方から1週間経つかどうかで肌の刺激や赤みが引いていき、その後もニキビの治りが鬼のように早く、心の底からヒルロイドを崇めた。
有名なニキビケアブランドや、通販で買ったあの有名ブランドのスキンケアなど、美肌を謳う山ほどあるスキンケアを嘲り笑うかのように、ピンク頭の小さいボトルのローションがぶっちぎりで頂点に仁王立ち。
医薬品に勝てるわけなかろーが、雑魚め!!
とでも言わんばかりの迫力である。
地味可愛い見た目でスペック高いけど、医薬部外品と類似品は笑顔で蹴落とすくらいの腹黒さを持つピンク頭のぶりっ子ローションが末恐ろしくも頼もしい。
ニキビの為が肌荒れの原因に
薬剤師さんの話にあった通り、私の肌はニキビを治そうと色々使いすぎたために化学薬品に対するアレルギー反応を起こす敏感肌に成り果てていた。
それからはもう低刺激性かつニキビになり難いテクスチャーのアイテムを選び、その中でもピリ!と刺激があれば思い当たる薬品が入っていない物を選び直すという、時間が掛かることを地道に繰り返し、結果的には使えるコスメやスキンケアの幅が狭くなってしまった。
大好きなブランドコスメやスキンケアに入ってる成分はことごとくアレルギー反応を起こすため、憧れても気になったとしてももう使えなくなってしまったのだ。
ここからまた私のスキンケアとメイクはさらにシンプルになっていく。
が、2000文字を超えたので無駄に後編として続く・・・。