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ガンダムオタクが米津の「Plazma」を聴いて、ぶっ飛んだ。

Plazma

タイトルがもうヤバい!!
プラズマ!?!?
考えてみると、プラズマってめっちゃガンダムな単語だなぁ。プラズマって具体的には炎とか、雷とかああいうすごく大きいエネルギーと光を発しているものだけど、ガンダムってめっちゃプラズマが存在感ある作品だよなぁ。
太陽とか星の光もプラズマだし、ビーム攻撃とかもプラズマだもんなぁ。いやぁ、ファーストガンダムでジオン兵が初めて地球に降りた時に、自然の雷を初めて見て「なんだあれは!? 連邦の新兵器か!?」ってビビってたのを思い出すなぁ。いやぁ、すごいタイトルだ。これだけで、「今から宇宙を舞台にしたSF作品のことを語ります」と宣言されているような気さえする。

追記:
プラズマの英語の綴りは
Plasma
だが、
Plazma
になってて、sがzに変わってる・・・!?
こ、これは、そういうことか。
そういうこと?????
つまり、それはゼットではなくゼータと読め的な・・・
何なんだ!分からん!でも単なる綴りの間違いなはずはなくて、それがまたかっこいい・・・!!!

もしもあの改札の前で

ジェリドのこと?ジェリドのこと言ってる?

立ち止まらず歩いていれば

ジェリドのこと言いそうだな。

君の顔も知らずのまま、幸せに生きていただろうか。

うぁ!!!!!ジェリド……。
よねず。 お前、ジェリドか?? ジェリドやん。
(注、ジェリドは連邦軍のエリート兵だったが、ある日改札で立ち止まって話してたらカミーユというZガンダムの主人公の名前を「女の名前」とバカにしたことが遠因で人生をめっっちゃくちゃにされて、最終的に死んだ人)
いや、改札という言葉に引っ張られたけど、別にジェリドだけではない。物語とは往々にして「出会い」を描いたものだ。シェイクスピアの時代から変わらない。「出会い」の強烈さ、凶悪さ、人生への計り知れない影響力、それを書き記したものが物語だ。
それにしても、ガンダムほど「出会いの悲惨さ」を描いた作品はないなぁ。ジェリドに限らず、あいつもあいつもあいつも、あいつと出会わなければ多分悲惨な死に方はしなかっただろうに。
ララァも、クェスも、シャクティも…
冒頭にガンダムのコアテーマをこんなに端的なフレーズで。米津、怖い才能だ。

もしもあの裏門を越えて 外へ抜け出していなければ

くぅ、同じフレーズの構造を使って出会いに限らず「選択」そのものにまで…!しかも、「裏門を越えて」っていうちょっと学校ぽいフレーズがいいな。ガンダムが少年少女たちの物語であることを感じさせるなぁ。しかも、裏門を使うあたりが「社会に馴染めていない僕たち」って感じがするよなぁ。学校の教室の片隅を窮屈に感じて、プツッと糸が切れて抜け出したアイツらの選択の招いた巨大な物語を感じさせるぜ…

仰ぎ見た星の輝きも 靴の汚れに変わっていた

星と靴の対比!!!
巨大な空と、小さい足元。この1フレーズだけで、カメラが激しく動いてピントが移り変わっていくのが目に浮かぶ…!強烈!しかも、星の輝きに目を奪われているのがわかるなぁ。単なる光じゃなくて、教室を抜けたからこそ出会えた鮮烈な光。しかも、星の輝きこそ、タイトルのプラズマなんだもんなぁ。イカしてる。イカしてるぜ!

寝転んだリノリウムの上 
逆立ちして擦りむいた両手

おわぁぁぁああああ!!
なんてオシャレな語感踏み!!!
ヤバいって!!なんて静かでオシャレな韻。
これにはR-指定もニッコリ。
具体的には

寝転んだリノ 「リウムの上」
逆立ちして擦 「りむいた両手」 
の部分。ただ母音を抜き出すと踏んでいるようには思えないけど、発音が強い部分だけを取り出して語感を捉えると

「リウムの上」は「いーう おーえ」
「りむいた両手」は「いういあ おーえ」
になっていて、しっかり踏めている。
しかもオシャレすぎるのがどっちも単語の途中なんだよなぁ。

「リノリウム」の「リウム」から始まる韻。
「擦りむいた」の「りむいた」から始まる韻。
これにはZornもニッコリ。
hiphopへの造形も深いんだろうなぁ。半端じゃないライミングスキルだ。

ていうか、韻が凄すぎて見逃してたけど、
退屈な現状を変えるためした行動が招いた、悲惨な結果をすごく小さい単位で予感させる。この単なる韻じゃない、ストーリーも通った韻にはForkも「これはライムだ」と満面の笑み!!!

ここも銀河の果てだと知って
眩暈がした 夜明け前

ぎゃーーー!
ここにきてダイレクトな宇宙への表現!!
少年が世界の広さを知った瞬間の鮮やかな驚きがめっちゃ伝わる!!!夜明け前ってことは寝れなくなるほどの衝撃を宇宙から感じってことじゃん!!!
くぅ……
ここにきてSFの素晴らしさまでこんな端的なフレーズ一発で…!!!

聞こえて 答えて 届いて欲しくて 光って 光って 光って叫んだ

畳み掛ける・・・
ただ、「光って叫んだ」って何だ?
光るのと叫ぶのは同時? どゆこと?
石破ラブラブ天驚拳的なこと?
まあでも、そういうこともあるか。
米津に「これって石破ラブラブ天驚拳ですか?」って聞いたら
「よく分かりましたね。石破ラブラブ天驚拳なんです」って返されたら笑うな。
は???

金網を越えて転がり落ちた 刹那 世界が色づいていく

が!!!! (吐血)
安全圏を抜け出した瞬間に今までは何も見えてなかったことに気が付く、まさにガンダムって感じのフレーズ。その色が、鮮血の赤だとしてもな!!! ・・・くぅ。痺れる。
え、まだサビ前??? ここからサビ行くの??? 体力持たないよ。

飛び出していけ宇宙の彼方 目の前をぶち抜くプラズマ

ここでタイトル!!
ていうか、なんだよ目の前をぶち抜くプラズマって!!!
そんなものビームライフルしかないだろ!!
メガ粒子砲? ビームマグナム?
何でもいいけど、普通はプラズマは目の前をぶち抜かないのよ。
あぶないだろ!!!
そのプラズマ、触ったら消えてなくなるんだぞ!!!
よかったな避けられて。

ただひたすら見蕩れてた 痣も傷も知らずに

ノーダメ???
しかも見蕩れてた???
なにその余裕。ニュータイプやん。

何光年と離れていても 踏み出した体が止まらない

光年の使い方が、どっかのバンドと違って距離を表していて偉い。
そうだ。光年は距離の単位で、時間の単位ではないぞ。

今君の声が遠く聞こえている 光っていく

なんで、たまに光るん??
光るってなに??
サイコフレーム的なこと?
にしても、ガンダムの世界の「君」って大抵遠くにいるよな。
拉致られたり、死んだり。
光年単位で離れてても声が聞こえるあたりもすごくいいな。
ガンダム的というか、ニュータイプ的なものを感じさせる歌詞。
(つかれた)

感想

ここまで約2500文字。
この情報量をわずか80秒でくらって、感動で泣いた。


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