パワポでラインスタンプを創る!
ラインスタンプを創るって言ったら、タブレットとペンとグラフィックソフトを思い浮かべませんか?!そんなことないですよ、マウスとパワポでも作れちゃいます。
何はともあれ作品をご覧あれ!
どうですか、これ、全部、マウスとパワポ(※MicrosoftのPowerPointのことです)で作りました!!ほかにもたくさんありますよ。ぜひ、ラインスタンプのサイトで観てみてくださいね。
これまでの環境の変遷
2015年頃にラインスタンプの創作活動を始めました。初期からの環境の変遷を振り返ってみましょう!
(1)初期:Windows/PowerPoint & マウス
そもそも絵を書く趣味もなく、何も環境は整っていない。あるのは仕事やネット検索で使っているノートパソコンのみ。作ったスタンプが売れる可能性もわからないし、新たな投資はしたくないので、手元にあるもので何とかしよう、という初期段階です。
ノートパソコンと無線マウス、そしてパソコンの中にはPowerPointがインストールされていました。PowerPointは仕事で資料作成にも使っているし、絵を描くならこれかな。ということでこの環境から始まりました。ベンチャー企業が倉庫から始まるのと同じですね!笑(ちょっと違うか)
当時「スタンプをPowerPointで作ってます」と言うと、かなり驚かれたのですが、自分では、意外と使いやすいと思っていました(今になって考えると、これは勘違いでした。もう元には戻れません)。でも、当時はこの環境になれてしまったこともあり、随分たくさんの作品を作り上げました。
今数えてみると、その数、113個!(※海外版も含む)。
大半がこの環境で作られたものです。びっくりです。
もう少し詳しく書いておきますと、ほかにも必要な環境がありました。PowerPointだけでは、規定サイズに整えた「透過型PNGファイル」を作るのが難しかったため、絵を描いた後、サイズ調整と「透過型PNGファイル」形式に変換するためだけに、FireAlpacaというソフトを使っていました。このソフト、無料で使えて、かつ多機能な優れものらしいのですが、使った機能はごく一部です。電子レンジのプリセットメニューを使わずに「あたため」ボタンしか使わないのと同じですね!笑(ちょっと違うか)
さらにこの環境の良い点は、Windowsを使えること。ファイルのコピーやバックアップなどは自由度高く、かつ慣れているので何の障壁もなくできました。最後のスタンプ登録のところもブラウザ経由で実施するのですが、ここも何の障壁もなくスムーズに実施できます。
いまでもこの組み合わせで作ろうと思えば(思わないけど)作れます!ちょっと試しにスタンプを作ってみようかと思った方、ぜひ、チャレンジしてみてください。投資0円で始められます。笑
(2)第2期:iPad/Graphics & 指
スタンプの利益でiPadを買いました。しばらくはニュースを読んだり、電子書籍を読んだりといった使い方をしていたのですが、ふと「これでお絵描きすればいいやん」と思い立ち、やってみることにしました。
環境の乗り換えになかなか乗り出せなかったのは、これまでに書いた資産(PowerPoint形式の絵)がたくさんあったからです。
「環境を乗り換える」=「新しく書き直さなければならない」ってことですからね。でも、iPadの魅力にひかれて乗り換えることにしました。
最初の難関は、お絵描きソフト。何を使えばよいか全くわかりません。さらにちゃんとした絵描き人ではないので、いわゆるペイント系のソフトは使いこなす自身は全くない。やはりPowerPointのUIに似たドロー系のソフトでないと無理そう。ということでネット検索し、Graphic for iPadというソフトを発見。約1000円の有料アプリなのですが、ぱっと見、使えそう(使いやすそう)だったので、これを買うことにしました(もちろんスタンプの利益から支出)。そしてこれが1年後の後悔を招くのですが、それは後ほど。
早速、スタンプのPNGファイルをインポートして、トレースしてみました。なるほど便利ですね。指でトレースしてみたのですが、かなり思い通りの線が引けます。乗り換えてよかった~。
と思ったのも束の間。細かな曲線の調整をし始めると、指でピンポイントでマーク(アンカー?)を掴むのが難しいです。隣のマークを掴んだりしてしまう。結構無理がありますね。やっぱり指じゃダメです。
新作のスタンプをだすこともなく、第2期はあっとゆう間に過ぎ去りました。
(3)第3期:iPad/Graphics & 普通のタブレット用ペン
お店に行くとタブレット用のペンがたくさん売っています。やはり「指で書いたらいいやん」って満足する人はいないみたい。笑
どれが良いのかわかりませんが、価格が中くらいのやつを買いました。ここは人間の心理ですね。一番高いのと安いのは選択しない。
これでかなり書きやすくなりました。特に小さな点(アンカー?)を掴むことに関しては大幅に改善されました。
これでやる気がでてきました。Graphic for iPadのUIは比較的想像通りの作りだったので、基本的な機能は違和感なく使いこなせるようになりました。一部の機能は使いこなすのが難しく(それ以前に、そんな機能があることを知ること自体が難しく)、英語のチュートリアル動画などを見つつ学習(機能を発見)しました。開発元が日本でないと、こういう点で不利ですね。
ひと通りの操作を覚え、試行錯誤しながらも、あっとゆう間にスタンプ1セットを描き上げました。
さて、ここから先が未知の領域です。透過型PNGにして、ファイルをLINEのクリエイターズスタンプのサイトにアップしないといけません。何度か失敗してやり直しました。わかってしまえば簡単で、
ファイル選択→share→Send to App→[PNG]を選択→send→フォルダ選択
という流れでPNG形式で保存できました。
ポイントは、初期設定で選択されているinclude Backgroundというチェックを外すこと。これを付けたまま保存すると、バックグラウンドが透過されません。注意してくださいね!って使う人いないか。。。
さらにもう一つ困ったことがありました。スタンプ画像は複数あるので、まとめて複数のファイルを変換したいのですが、なぜか1つのファイルしか変換(保存)されないのです。
対象となるファイルを全部選択してやってみると、なぜか1つ目のファイルだけが生成されます。これは未だに謎のまま。そういう仕様で作られているのかもしれませんが、かなり不便です。40個のスタンプセットだと同じことを40回もしやきゃいけない。。機能改善してほしいです。
あとは出来上がったファイルをiCloud経由でWindowsパソコンに転送して、Windowsにバトンタッチ。
ここから先はこれまでと同じやり方です。Windowsなら任せて!!笑
かなり使いやすい環境になり、いくつかスタンプリリースすることができました。この時の様子は以下のブログに詳しく書いてます。
でも使い込んでいくと、なんかフィーリングがあわないところが出てきました。時々思わぬ動作になります。さらに手をついて描こうとするとペン以外の部分が反応してしまいます。やっぱり一番高いペンを買えばよかったのかな~。笑
「ApplePencilだと手をついて描いても反応しない」らしいです。Bluetoothでペアリングして使うみたいですが、それによってペン先以外は反応しないようになっているみたいです。さらに筆圧まで再現されるとか。夢のようなペンですね。さらに価格はびっくりする価格ですね。夢が消えてしまいそう。。。
(4)第4期:iPad/Graphics & ApplePencil
結局ApplePencil買いました(もちろんスタンプの利益で)。Appleの戦略にどっぷりはまってますね。でもこれはすごいです。普通のタブレット用のペンとはぜんぜん違いますね。ほぼイメージ通りに動きます。細かな点も簡単に扱えます。
バンバン描いてたくさんリリースするぞ~
ということで、この環境でもたくさん描きあげました。つい先日リリースした絵文字もこの環境で作ったものです。
(5)第5期:iPad/Vectornator & ApplePencil
これからの話です。
先日、iOSが14になり、フォントの管理機能が変更になったみたいです。そのためか、独自追加したフォントがGraphic for iPadで使えなくなりました。これは困りました。
文字入りのスタンプを作ることが多いので、これは致命的です。デフォルトのフォントは、スタンプっぽくないから使いたくないし、全部手書きするのも嫌です。
アプリのアップデートを期待したのですが、このアプリ、もう2年間くらいアップデートされていません。おそらく既にメンテナンスされていないのでしょう。1000円ほど払ったのに。。。
最初の選択で失敗しました。有料で買ったのでメンテが続いていると勝手に思い込んだのがミスでした。
すっかり使い方にも慣れたし、再度アプリを乗り換えるのは気が重いですが、フォント問題はどうにもならない。
そういうわけで、再度、乗り換えることにしました。
今度は、ちゃんとメンテされてそうなアプリを選ばなきゃ。いろいろネット検索で調べて選択しました。Vectornatorです。まだ本格的には使い込んでいないですが、落書きしてみたら、かなり使いやすそうです。さらに無料です。フォントも使えました。メンテもされているみたいです。
しばらくは、このアプリと頑張ることにします。
描き貯めた資産(Graphicsで描いた絵)が再び使えなくなりました。がっくりです。SVG形式にしたらある程度取り込めることが確認できましたが、細かな点で、元のままには戻りません。気持ち新たに、新しい環境で描き貯めることにします。
比較:PowerPoint vs Graphic for iPad
PowerPointからGraphicsに乗り換えて最も便利になったのは、複数レイヤ使えるという点でしょうか。
PowerPointで複雑な絵を書くときは、パーツの上下関係の調整にかなり苦労しましたし、1つのレイヤ内の順序関係だけだとうまく解決できない(期待したい表現にならない)こともありました。複数レイヤ使えると、かなり簡単に複雑な絵を作ることができるようになりました。
さらに、複雑な形の自由線を拡大縮小する際の精度が全く違います。ドロー系のお絵かきソフトだと、できて当たり前の機能なのかもしれませんが、PowerPointだと拡大縮小すると、いびつな形に変形してしまうことが何度もありました。
やはりPowerPointの限界ですね。まあ、もともとの用途が違いますもんね。仕事で何年も使ってますが、プレゼン資料を作ったりプレゼン時のアニメーション動作などは圧倒的で他を寄せ付けません。
「PowerPointでスタンプを作る」=「プロ野球選手に裁縫させる」みたいなもんですね(なんだその例え?!)
比較:マウス vs タブレット用ペン vs ApplePencil
これまでの環境の変遷として書いた通りです。それぞれの間に圧倒的な差があります。マウスで「ちょっとだけ動かす」ことがどれほど大変だったことか。ペンに乗り換えたらもう戻れませんね。
そして、ApplePencil。買ったのはiPadの世代の都合上、第1世代のApplePencilですが、それでも十分な使用感です。すでに第2世代がでていますし、今後も第3世代へとアップグレードしていくのでしょうが、どこまで紙と鉛筆に近づけるのか、楽しみです(当分、買い替える予定はないですけど)。
比較:Graphic for iPad vs Vectornator
まだ未知数です。これから使い込んでから報告したいと思います。
比較:パソコン vs タブレット(iPad)
書くのを忘れていましたが、第1期はノートパソコン&Windowsでした。
パソコンと違い、直接画面上に描画できるタブレット。この差異も圧倒的ですね。
「離れた場所にある画面のポインタを見ながらマウスを操作して絵を描く」
「画面上に直接ペンで書く」
この差はいまさら言うまでもありません。
ただ、出来上がったPNGファイルを操作するときは、圧倒的にパソコンですね。いまでもパソコンにファイルを転送して審査依頼してます。適材適所ということでしょう。
おわりに
どうでしたか?!パワポとマウスでラインスタンプを創ってみよう!っていう気になりましたでしょうか?
ぜひ、チャレンジしてみてください。そして利益が出たら、どんどん素晴らしい環境にアップグレードしてください。楽しいお絵描きライフとちょっとしたお小遣いがあなたを待っています。
urajoのクリエイター活動を気に入っていただければサポートいただけると嬉しいです。スタンプを購入いただけると、とっても嬉しいです。