干されたラインスタンプ〜売れないのには理由がある
ラインスタンプを作り続けて約10年。
いまだにラインスタンプリリース直後の売り上げは気になります。
予想以上に売れたスタンプも、想定外に売れなかったスタンプも、
そこには必ず理由があります。
干されたラインスタンプ
約10日前、ハチワレ猫の新スタンプをリリースしました。
現在の売り上げは、42円。たった一つの売り上げです。
みなさん、ご存知のように、
です。
従って、このスタンプは、すでに市場から干されてしまいました。泣
それは、スタンプのキャラクタが要因ではないのか?!
いえいえ、そんなことはありません。
ハチワレ猫のスタンプは、比較的よく売れています。
urajoスタンプの稼ぎ頭とはいいませんが、たくさんの売り上げがあります。
じゃあ、スタンプの構成が原因ではないのか?!
もちろんそんなこともありません。
うさぎのキャラクタで作った「待ち合わせ」スタンプ(スタンプの構成はほぼ同じ)は、たくさん売れています。
だったら、なぜ?!
想定される原因があります。
このスタンプですが、LINEさんから火曜日に通知される「新作が出たよ!」で紹介してもらう予定だったのですが、販売開始が、とある理由により、月曜日の夜に遅れました。
月曜日の夜のリリースだったので、「間に合わなかなぁ~」と思っていたのですが、案の定、間に合いませんでした。
そして、代わりに通知されたのが、「ブタさん★年末年始(再販)」というスタンプです。タイトルの通り、昨年度の年末年始キャンペーンで販売したスタンプの「再販」です。
スタンプを再販した理由は、「再販には手間がかからないので、ちょっとでも売れたらうれしい」という軽い気持ちからです。
ハチワレ猫の新作のリリースの2日前、土曜日に販売開始しました。
もともと「新作が出たよ!」の通知を期待してのリリースではなかったのです。
なのに、「新作が出たよ!」が出てしまった。
それも、「ハチワレ猫の代わりに」出てしまった。
結果、どうなったかというと、
ちなみに、2024年の年末年始キャンペーンでどれくらい売れたか見てみると、1,153円でしたので、すでにその売り上げを超えてきました。
話をハチワレ猫に戻しましょう
さらに待つこと1週間。次の火曜日。
今度こそは、ハチワレ猫のスタンプが「新作が出たよ!」で通知されると期待していたのですが、でませんでした。
そして、完全に「干されてしまったスタンプ」となりました。
これを見てどう思いましたか?!
「売れないスタンプ」には、必ず原因があるのです!
ここから先では、スタンプが売れない要因の考察と、どうすれば売れる確率が上がるのか、ヒントをお届けします。
スタンプが売れない理由
初めてスタンプを創作してリリースした後は、「たくさん売れちゃったらどうしよう」とか、「トップクリエイターほどは売れないにしても、こんなに頑張って作ったのだから、少しは売れるだろう」とか、内心売れないかもしれないと思いつつも、ちょっとは売れることを期待してしまうものです。
でも、
「たくさん売れちゃったら」を心配する必要はありません。
「頑張って作った」かどうかは、売上と何ら関係ありません。
現実はそんなに甘くないです。
「売上個数がゼロ」ということも珍しくないのです。
見つからないスタンプ
スタンプが売れない原因の一つ、おそらく最も大きな原因の一つが「見つからない」「見つけてもらえない」ことなのです。
「絵が下手だから売れない」のが原因ではないのか?
と思うかもしれません。
おそらく売れない原因の一つではあるのですが、売れているスタンプ(LINEスタンプストアで人気順で並べた上位のスタンプ)を見てわかる通り、一定レベル以上の質があれば売れるのです。
「絵が下手だから」以前に、
絵を見てもらうところまでたどり着いていないことが原因です。
路上ライブから有名になった人たち
話は変わりますが、路上ライブ出身の有名人がいます。
「実は「路上ライブ出身」と聞いて驚くアーティストランキング」の記載によると、
といったアーティストが、路上ライブ出身だそうです。
ビックリですね。
それぞれで苦労の度合いは違うと思いますが、おそらくどのアーティストも、何度も路上ライブを繰り返し、地道にファンを増やしていって、結果、いまのポジションを得たのだと思います。
ラインスタンプを1つ出して、「売れない」と言っているのは、路上ライブを1回だけやって、「売れない」と言っているアーティストと同じなのです。
もし身近な人にアーティストを目指す人がいて、そんなことを言っていたら、「あま~い」って言いますよね。それと同じです。
渾身の楽曲を作って一生懸命歌ったら、1回の路上ライブからスターになれると思いますか?!
そういうことなのです。
どれほど頑張って渾身の作品(ラインスタンプ)を作ったとしても、1回限りのチャレンジで売れるなんてことはないのです。
スタンプをたくさん売るためのヒント
では、どうやったらいいのか?!
路上ライブにヒントがあります。
とにかく、作品を出し続けるのです。
作品を出し続けると、自らのスキルアップによって、作品の質が高まります。作品の数も増えます。露出も増えます。
地道な活動にはなりますが、いずれ結果に結びつくと思います。
「絵が上手になったらスタンプを販売したい」と思って、絵の練習をしている時間があれば、さっさと販売にチャレンジしてみることをお勧めします。
さらに続け方にもヒントがあります。
一晩の路上ライブで100曲歌うより、10曲ずつ10日間歌った方が、出会いの機会が増え、結果としてファンの獲得につながるでしょう。
ラインスタンプも同じです。まとめてたくさんのスタンプをリリースするのではなく、少しずつ、継続的にスタンプをリリースする方が効果的です。
路上を歩く人たち=LINEスタンプストアに来る人達
ライブの告知のチラシ=あなたのSNSでのラインスタンプリリースの告知
と考えるとわかりやすいと思います。
「路上を歩く人たち」はコントロールできませんが、街角に立つ機会を増やすことはできます。告知の仕方は、自らいろいろな工夫ができます。
路上ライブを続けるアーティストになったつもりで、ラインスタンプを創作・営業してみてはいかがでしょうか。
告知の力:ピコ太郎さんの例に見る
告知の力に関しては、少し前に大ブレイクした「ピコ太郎」さんの例を思い出します。
楽曲自体も素晴らしかったと思いますが、それ以上に、超有名人によるSNSでの拡散が大ブレイクを引き起こしたと言えるでしょう。さらに、それをTVをはじめとするメディアが後押ししました。
彼は一般人ではなく、もともと芸能人である、という点は無視できない条件ではありますが、その点を差し引いたとしても、想定外の大ブレイクだったのではないでしょうか。
あの動画「アイ ハブ ア ペン~♪」が超有名人の目に留まっていなかったら?!SNSでつぶやかなかったら?!
おそらく、あのような大ブレイクは生じなかったのではないでしょうか。
ここにもヒントがあります。
ある日、あなたのスタンプが、超有名人の目に留まって、「このスタンプいいね!」とつぶやくだけで、大ブレイクするかもしれないのです。
そして、そのチャンスの女神に出会うには、とにかく出会いの機会を増やすこと、つまりスタンプを作り続けること、なのです。
告知の方法
すでにファンがたくさんいる有名人の方、フォロワーがたくさんいるインフルエンサーの方は別として、一般人にとっては、作品を告知する手段がない点が最大の弱点となります。
有名人やインフルエンサーであれば、SNSで告知することで、あっとゆう間に、たくさんの販売実績につなげられることでしょう。
ところが一般人には、そのような人的ネットワークはありません。
そこで活用すべきは、LINEさんが実施してくれる「新作が出たよ!」通知です。おそらく一般人が使える、唯一の、かつ効果的な告知の手段となります。
LINEさんがスタンプの購買履歴などに基づき、スタンプを買ってくれそうな人にお勧めしてくれるわけですから、とても大きな効果が期待できます。
その実力は、本記事の最初の事例「干されたラインスタンプ」で書いた通りです。
ちなみに、「SNSでたくさんのフォロワーを集めて新作スタンプの告知をする」という方法を使う場合は、「集めるフォロワー」の質に注意が必要です。
urajoのX(twitter)がわかりやすいのですが、フォロワー(約1,300人)のほとんどが、おそらくクリエイターの方、あるいはフォロワー数を増やすための相互フォローです。
https://twitter.com/urajo_stamp
urajoのラインスタンプを買いたい人がフォローしているわけではないので、その告知力はほぼゼロです!笑
ここ1年くらい、新作スタンプの告知を止めていますが、売上に対する影響は、ほぼありませんでした。
フォロワーを集めるなら、あなたのラインスタンプを気に入っている方、ファンを集める必要があります。
どうすればよいのかは、わかりません。
おそらく、どこかで専門家の方が解説しているのではないかと思いますので、ネットで記事を探してください。
「新作が出たよ!」通知の使い方
LINEさんが「新作が出たよ!」通知をどのような基準で実施しているのかは、非公開なので確実なことは言えませんが、これまで約10年にわたりラインスタンプを創り続けてきた結果、いくつかのタイミングが存在していることに気が付きました。
重要なのは、火曜日の「新作が出たよ!」の通知です。
これまでの経験上、火曜日には「新作が出たよ!」通知が出ます。
そして、この効果が最も大きいです。
次に重要なのは、金曜日の「新作が出たよ!」の通知です。
火曜日に出なくても、金曜日に「新作が出たよ!」が出ることがあります。
明確なデータは示すことができませんが、感覚的に、
火曜日の効果 > 金曜日の効果
です。
そして、この「新作が出たよ!」の通知に間に合わせるには、1日前(月曜日)にはスタンプをリリースしておくのがよいようです。
最初の「干されたスタンプ」で書いた通り、前日の遅い時間にリリースした場合、「新作が出たよ!」が通知されない、ということもあります。
できるだけ余裕をもってリリースしておくのがよいと思います。
もう一つの注意は、「新作が出たよ!」で通知されるスタンプは、リリースしたスタンプのうち、最も新しいもの、のようです。
まとめて複数のスタンプをリリースした場合、想定外のスタンプが「新作が出たよ!」で通知されてしまうことがあります。
(※「干されたスタンプ」で書いた通り)
以上のことから、「新作が出たよ!」で通知してほしいスタンプは、月曜日の早いうちにリリースすること、その前後で、別のスタンプをリリースしないこと、がお勧めです。
この「新作が出たよ!」の効果については、別の記事でも書いていますので、ご興味がありましたら、あわせてお読みください。
おわりに
ラインスタンプが売れない理由を、「干されてしまったスタンプ」を事例に考察してみました。
結局のところ、これまで書いてきている通り「作り続けること」に尽きます。
クリエイターの皆様に、チャンスの女神が訪れますように!
(おまけ)アナログ派のクリエイターさんにお勧め!
※Amazonのアソシエイトとして、urajoは適格販売により収入を得ています。。
たくさん色を集めるとやる気がアップします!!