ネコのあくび 祖母の家
祖母の家
祖母の家を閉める事になって、寂しくなりました。
母方の祖母の家は、鳥取県の山間部の街道沿いの町屋で、JRの「汽車」に乗って、夏休みやお正月を過ごした場所です。
祖母は家付き娘だったので、母の実家は祖母の家という印象があります。
祖母が亡くなる数年前から祖母と同居して、亡くなった後もその家で過ごしていた母の兄、おじも80代後半。いよいよ奥様のいる本宅へ戻ることに。
祖母の家自体は、従姉妹が相続していて、すぐに家がなくなる訳ではないけれど、従姉妹もその家に住む訳でなく、空き家になります。
子供の頃の帰省以外に、大きくなってからも私の姉妹はお盆の頃やお正月前に祖母宅に「お手伝い」に行っていました。
心の中の祖母の家にもう行けなくなったのは仕方ない事ですが、寂しいです。
この年になって思うのは、祖母が元気な頃に、あの家のご先祖様の事を聞いておけばよかったなということです。
祖父の事も。
私が子供の頃に見た祖父は、すでにおじいさんで家の裏の畑で野菜を作っている姿しかなく、若い頃、どういう仕事をしていたのかほとんど知りません。
祖父は、大地主の息子だったのが、家が急激に没落して奉公に出て、多分祖母と結婚してからも何かと波乱万丈の人生だったようです。
何が原因で没落したのか、明治大正時代の話なので、事情はわかりません。
大地主って、どんなだったんだろう。
ちなみに祖母の家は、祖母の親の代に親戚がお金を使い込んで、家や畑はあってもお金には苦労したようです。
自分の身近なご先祖様の事も、ちょっと時間が経つと全くわからなくなってしまう。
もったいないし、残念。
母も80代。今まだ元気なうちに話を聞いておこうと思います。