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【学科】ユーコート(用途/集合住宅)
前回からの続き【建築作品を学ぼう♪】シリーズ
今回は,京都府京都市にありますユーコート.
Google Earthはコチラ.
■解説
~↓↓↓1分で解説!YouTubeショート動画↓↓↓~
京都市西京区の洛西ニュータウンに1985年に竣工した48世帯による〝コーポラティブ住宅〟.京都の洛西ニュータウンに住む事を希望したグループが,3年6カ月の月日をかけて話し合いを重ね,建築設計者らとコーディネーターを交えて,我が家らしさを感じる住まいづくりを目指した.
※コーポラティブ住宅(ハウス)とは
入居希望者が集まり組合を結成し,その組合が事業主となって,土地取得から設計者や建設業者の手配まで,建設行為の全てを行って建設された集合住宅のこと.
A,B,Cの3棟が広場を囲むように配置され,その広場は近隣の公園に向かって開かれている.(↓図).
![](https://assets.st-note.com/img/1684136384499-2QJVeusJUE.jpg?width=1200)
この共用の広場には,緑地や池があり,子ども達の遊び場や住民どうしの交流の場,イベントスペースとして,住民が協力しあって手入れを行ってきた.この中庭のような広場(コモン スペース)から各住戸へとアプローチするコモンアクセス型でもある.また,リビングやダイニング,キッチンが中庭は向いており,中庭からそれぞれの住戸の様子や気配がわかる.
各住戸は,住人のライフスタイルに合わせたフリープランとなっており,間取りが異なる.また,バルコニーは,隣との境がない「つづきバルコニー」になっており,バルコニーに設けた庭(垣根)ごしに声を掛け合ったり,垣根を超えて,出入り可能なため,雨の日に洗濯物を取り込んであげたり,江戸時代の長屋のような支え合う関係が形成されていった.
ここでは,大人にとっても,子どもにとっても良好な住民コミュニティが形成された.ユーコート内で売却を希望する住戸があれば,ここで成長した住人が優先的に購入できるルールもある.築30年を経て,今もなお良好なコミュニティが育まれている成功モデルの一つである.
■学科試験ではどう問われる?
平成13年(2001年)の一級建築士「学科」試験で問われた知識です↓
【計画問題コードh13093】正しい記述かどうか?
ユーコート(京都市)は,住棟に囲まれた敷地中央のまとまった共用緑地や広場からアクセスする多様な住戸を,コーポラティブ方式により建設した集合住宅である.
【解答】〇
平成6年(1994年)にはこのように問われました↓
【計画問題】正しい記述かどうか?
京都府にある集合住宅のユーコートは,住戸と住戸とのコミュニケーションを考慮した「つづきバルコニー」を設けている.
【解答】〇
平成5年(1993年)にはこのように問われました↓
【計画問題】正しい記述かどうか?
ユーコート(京都府)は,居住者が設計に参加するコーポラティブ方式で建設された.
【解答】〇
■まとめ【サマリーキーワード】
✅コーポラディブ方式
✅住棟は広場を囲んだU字型の配置
✅近隣交流を考慮した「つづきバルコニー」
■建物概要(製図試験対策用)
【建 物 名】ユーコート
【竣 工】1985年
【階 数】A棟:地上4階建地下付 B棟:地上5階建 C棟:地上3階建
【構 造】鉄筋コンクリート造
今回は以上です♪
次の建築作品へ続く.