【製図】一発合格者ナベさんの学習記録
令和6年度 一級建築士『製図』試験に初受験ながら一発合格されたナベさん.大阪で開催した合格者発表会では,受験生の皆さんへ合格までの勉強法を発表してくれました↓
そんなナベさんが,発表会終了後,本試験日までの学習記録を提供してくれました.
下記内容について,質問などがあれば,ナベさんに確認しますので,↓のウラ指導の公式LINEアカウントへ登録し,質問内容をメッセージしてください.ちなみに,ナベさんは,学科試験も一発で合格されてます.その勉強法はコチラ.
↑のLINEカウントにご登録頂ければ,私(荘司/ウラ指導代表)とLINEでやりとりできますので,ウ気軽にメッセージしてください.基本,平日,休日に限らず,朝,昼,晩,毎日,メッセージをチェックしております.
○学習目標
①時間内に答案を完成させる。(目標設定)
エスキス2時間30分 記述45分 作図3時間 チェック15分
②作図30枚(過去の合格者のブログ等から最低限必要と判断した)
○学習の習慣化
・21:00~24:00(計3時間)
上記に加え、朝なるべく早く起きて勉強時間を念出。
さらに、仕事の昼休憩も勉強時間に充てています。
ただし、学習効率が悪いと感じたら割り切って休んでいます。
◆ウラ指導での具体的にな勉強内容
●過去問研究
・課題文の読み取り
課題文を読み、エスキスができそうか確認。難しそうな部分は、標準回答例や模範解答を参照して理解を深める。
・作図パーツ練習
・後半戦序盤: 大学の複合機能を部分的に作図練習。
・後半戦終盤: 過去問の課題文を読んで、作図ができない部分は
作図できるように練習。
・逆エスキスの実践 【コチラ】
令和3年合格者あんじぇらさんのレポートで逆エスキスを推奨していたため試してみた。
・自分の手順: 標準回答例 → 倍コマ → コマプラン → AP/Z
逆エスキスで理解を深め、エスキスを自分で実践
●エスキス
・エスキス手順のトレース
ウラ指導の本(製図試験のウラ指導)を用いて、エスキス手順が本を見なくてもできるようになるまで練習。
・国語力開発講座
作図練習も兼ねて3案ほど提出。
・プランのやり直し
1課題に対して複数パターンを試し、プランニングしやすい形をなんとなく把握
●要点記述
・暗記
過去問やウラ指導の参考回答を暗記。時間をかけず効率的に記憶。
・手書きの練習
白紙の解答用紙で手書き練習を行い、最初は時間がかかったが、慣れればスムーズに。
●作図練習
・トレース(過去問・課題文)
初めは理解が不十分で、過去問をトレーシングペーパーでなぞり、大学の解答例もトレース。
・手順を決める
作図の手順をネットの作図動画を参考にして実践。
自分の手順:(柱→寸法線→延焼ライン→階段→壁→断面→外構→文字→什器)
・時間分析
作図に時間がかかっている部分を分析。例として自分は、「階段」の作図に比較的時間がかかっていたため、対策(早く書けるように練習)を実施。
・時間計測(全体)
作図全体にかかる時間を計測し、作図時間が早くなっていることを確認。
遅くなっていれば原因分析
・同じ課題の解き直し
作図練習のため、同じ課題を繰り返し解く(目標累計枚数:30枚)。
●チェック力強化
・練習課題での取り組み
ミスした部分を箇条書きでリスト化し、反省。【コチラ】
・後半戦模試以降の取り組み
・チェックリストの構築
課題心得の内容と自分がよくするミスを整理して自分なりにアレンジ。
【コチラ】←オリジナル チェックリスト
・チェックの精度と速度
15分以内に精度高くチェックできるよう、他の受講者の回答を添削しチェックリストを使った練習を行う。
●タイムマネジメント
・各工程のリミットを決める
チェック15分を確保するため、各工程におけるリミットを設定。
・エスキス:2時間30分
・要点記述:45分
・作図:3時間
・チェック;15分
・遅れの判断
図面完成が最優先。遅れた場合は、検討を省略し次の工程に移る判断を行う。自分の基準となるペースを把握し、時間のかかっている部分を分析。
<第1週> 7/29~8/4
7/29
・他社課題よりエスキス実施
・他社課題概要YouTube視聴
7/30
・大学を構成する要素(室、機能)について実例の情報収集
・過去の合格者答案の分析
(感じたこと)
エスキスは結構省いている(自分なりにアレンジしているのか)
作図でだいぶ修正している感じがある。(エスキスはあくまでエスキス)
正直階の振り分け方は適当でも、合格している。
重要なのは要求室、法規に不整合が内容に作ること(理想形を作ることではない)
・他社課題エスキスやり直し
階振りにこだわりすぎなければ逆にきれいに納めることができそう。
要求されていない部門の切り分けはやってもいい。
・エスキスからの作図 【累計6枚】
7/31
・大学を構成する要素(室、機能)について実例の情報収集
「防災拠点としての大学」について必要な機能を実例から学ぶ
(耐震性、避難所としての機能、設備の維持機能、備蓄倉庫)
・課題回答例 解説などより反省点をまとめる
・他社課題の再度エスキスから単線プランの作図
8/1
・さすがに疲れたので勉強は1日おやすみ
8/2
・他社課題回答例トレース 【累計7枚】
・免震基礎のトレース(過去問より)
8/3
・ウラ指導準備講座の動画視聴(エスキス、法規)
8/4
・一週間の復習(詰め込んだものを整理)
<第2週> 8/5~8/11
8/5
・ウラ指導準備講座のエスキス(低層型)(基準階型)の練習
8/6
基本的な情報整理
・高さ制限の作図(道路斜線)
・面積表の計算
・採光補正係数の考え方
採光補正係数が1以上になるように検討する方法
・2方向避難の書き方について
・階段の書き方(4m 4.5m)移動円滑化経路仕様
・法規ミスしそうなことまとめる。(高さ制限、○防抜け等)
8/7
・【作図練習】(図書館、体育館、プール、ホール)
・【要点記述】過去問の確認
8/8
・第1課題AエスキスTA 2時間30分
8/9
・解説資料読込
・わからないところ整理(ウラ指導で質問する)
8/10
・作図(第1課題A)3時間目標 2時間45分 【累計8枚】
8/11
・第1課題Aの復習 作図2時間45分目標 2時間30分 【累計9枚】
<第3週> 8/12~8/18
8/12
・第1課題A 作図2時間20分 【累計10枚】
8/13
・第1課題A 作図 途中まで
・他社課題 エスキス2時間 うまく計画できず挫折
8/14
・他社課題 エスキスやり直し →作図 うまくいかないので途中でやめる
・記述書き写し ウラ指導過去問解答例より(令和3~5年)
8/15
・第1課題B
(エスキス3時間 記述1.5時間 作図3.5時間 計8時間)【累計11枚】
8/16
・第1課題B 再作図 2時間45 【累計12枚】
8/17
・第1課題B 再作図 2時間20 【累計13枚】
8/18
・第3週の復習
・作図練習(階段、什器)
<第4週> 8/19~8/25
8/19
・作図練習(ホール、体育館、WC、高さ6m階段、幅6m階段、什器)
・第1課題B 模範解答例確認 作図 2時間50分 【累計14枚】
8/20
・ホールについて情報収集
・研究機関のとしての大学機能の整理
(実験室、サーバールーム、データセンター等)
8/21
・過去問エスキス(平成24年「小ホールのある図書館」)
・作図練習(免震基礎断面図、階段、什器)
・ウツワの計画における制約事項を整理
(道路斜線、北側斜線、移動円滑化経路、採光)
8/22
・第2課題A エスキス 3時間 室数が多く苦戦
8/23
・第2課題A 作図 2時間40分【累計15枚】
8/24
・第2課題A模範解答確認 → 反省点整理
・第2課題Aエスキス解き直し
8/25
・第2課題Aエスキストレース → 作図 2時間30分【累計16枚】
<第5週> 8/26~9/1
8/26
・第2課題A エスキス 解き直し
・他社課題エスキス
8/27
・第2課題A 作図 2時間45分 【累計17枚】
8/28
・他社課題再エスキス
8/29
・国語力開発講座(1) 作図 【累計18枚】
8/30
・第1課題A、B再エスキス
・第2課題B
(エスキス 2時間10分 記述 45分 作図 3時間10分 計6時間05分)
【累計19枚】
8/31
・国語力開発講座(2) 作図 【累計20枚】
9/1
・第2課題B 作図 2時間05分 【累計21枚】
<第6週> 9/2~9/8
9/2
・お休み
9/3
・国語力開発講座(3)【累計22枚】
9/4
★学科合格発表
・第2課題の復習(オンライン動画視聴)
・エスキス手順の復習
・ランク4となった事項の抽出
9/5
・オンライン講習会の視聴
9/6
・第3課題A エスキス 作図 【累計23枚】
9/7
・第3課題B エスキス 記述 作図 【累計24枚】
9/8
・ウラ指導 他受講者の答案を自己添削する
<第7週> 9/9~9/15
9/9
・お休み
9/10
・会社での製図試験対策 研修
9/11
・仕事で時間確保できず。
9/12
・仕事で勉強時間を確保できず。
9/13
・第4題A エスキス 作図 【累計25枚】
9/14
・第4題B エスキス 記述 作図 【累計26枚】
9/15
・復習
<第8週> 9/16~9/22
9/16
・第4課題B 見直し
9/17
・おやすみ
9/18
・第4課題A 解き直し
9/19
・第1課題B 復習 (エスキス+作図) 【累計27枚】
9/20
・オンライン講習会視聴
・第2課題A 復習エスキス
9/21
・第2課題B 復習エスキス+作図 【累計28枚】
9/22
・第3課題A 復習エスキス
<第9週> 9/23~9/29
9/23
・おやすみ
9/24
・第3課題B 復習エスキス+作図 【累計29枚】
9/25
・記述練習
9/26
・第4課題A,B 復習
9/27
・ウラ指導模試 エスキス 記述 作図【累計30枚】
9/28
・お休み
9/29
・お休み
<第10週> 9/3~10/6
9/30
・ウラ指導模試 復習
10/1
・ウラ指導過去問研究講座
課題文を読んでどう処理していいかわからない部分を模範解答例から学ぶ
10/2
・オンライン講習会視聴
・記述練習(第1課Aからウラ指導模試まですべて)
10/3
・オンライン講習会視聴
・過去問(R1~R5)の敷地の読み取り→ウツワの計画
・第4課題A エスキス
10/4
・第4課題B 復習 エスキス 作図 【累計31枚】
・作図チェックリスト作成(自作)
10/5
・過去問模範解答例インプット
・記述練習
10/6
・記述練習
・第2課題B 第3課題B 他受講者の作品チェック練習
作図チェックリスト(自作)を使って図面をチェックする練習
<第11週> 10/7~10/13 いよいよ本試験日
10/7
・第1課題B 他受講者の作品チェック練習
10/8
・第4課題B 他受講者の作品チェック練習
10/9
・過去問+記述練習
・作図練習 (階段、地盤改良、杭基礎、免震基礎)
10/10
・ウラ指導模試 再TA 【累計32枚】
10/11
・ウラ指導過去問研究講座
合格者ユープラ図面から受験者はどのような作図表現をしているか確認
10/12
・記述とチェックリストの復習
・今までの課題文(第1課題Aからウラ指導模試)の見直し
10/13
★本試験
・再現図の作成
◆本番での解き方
【エスキス】
⓪チェックリストをエスキス用紙に記載
心を落ち着かせるために課題文に最初にやることにしています。
受験番号、氏名も併せて忘れないように記載しました。
①課題文読
(手順)
1回全体流し読み
2回目読み込み
3回目マーキング
●色のルール(マイルール)
エスキス関係する部分:オレンジ
設備:青
外構:ピンク
グループピング:緑と紫と黄色でグループ分け
作図に関係する部分:ピンク
(エスキスと作図で分けている理由)
課題文を使ってチェックするため
・エスキスの工程ごと漏れがないかオレンジをチェック
・作図の後に漏れがないかオレンジと赤下線をチェック
②プログラム図
課題文から書き写し
要求室とマーキングした内容を書き加える
(いつもは要求室ごとに色分けしますが、分けるほどではないと思ったので付けてません。)
頭を整理するために書きだしています。
(基準階はその室が必要・・・、○○室と□□室との関係はこれ・・・)
③落としどころ
・共用系(カフェ、図書室、講堂)をどう分けるか
・研究室と製図室の分け方(位置関係・動線)
・講堂を2層とするか1層とするか
決め手に欠けるところを書きだしました。
これも頭を整理するために書きだしています。
④KY(要点記述)
KYで書けそうな要素(手段、建築計画)を書きだしています。
(○○とするため、■■とした。)の■■を書いておく
全体として書けそうな内容だったのであんまり細かく書いていません。
免震基礎の計画もここでしています。(ざっくりですが)
要点記述は暗記しています。(過去問とウラ指導の課題の要点記述)
一言一句丸暗記ではなく、自分なりの回答を頭の中でイメージできるまで反復練習する。
頭の中でイメージできれば、KYにキーワードだけ書いておけば記述できるように練習
⑤ウツワの計画
●基準階階数の検討
課題条件からはきまらないので、低層階からしらみつぶしに検討してダメなら階数を増やすということで検討を進めています。
3層から検討を進めた理由としては、学年分けと研究室18室が3で割り切れるので、3層が計画しやすいと考えたためです。また、1層は問題にならない、2層は要求面積で検討外としました。
最大のウツワで検討を進める(へりあきの検討3mと6m)
→3929で基準階(3層の場合)収まるか検討→スパン割を考慮して3928で再検討→OK
スパン割を再検討しているのはどちらかを均等スパンにして計算ミスを起こりにくくしたかったからです。(自分はよく見間違いや思い込みで計算ミスをしているので)
⑥ボリュームチェック
⑤から引き続き、
【階振りの優先順位】
・教室はKYより2Fでまとめて計画したい(1Fだけでは収まらない)
・講堂は1Fに(教室をいれると2Fには収まらない)
・共用系と設備系の室は1Fに→入らないものは2Fに
→おさまったので次の検討へ
⑦AP/Z
駅とKPからアプローチは東西に決まっているので、
東西に大きな動線(廊下が走る計画)、南北にボリュームが
分かれるイメージを付ける
「講堂の位置」と「研究室と製図室の配置」をざっくり決めています
⑧コマプラン
【基準階の配置】
研究室は採光検討を省略するために東西に寄せて、
中央に製図室を配置しています。
コアの位置は
・下階との兼ね合い(大ボリュームを南北どちらかに寄せる)と
・動線(動線に沿うようにコアの位置を置く)から
南側に仮決めします。
【1階の配置】
基準階のコア位置と大ボリュームが決まっているので
管理系は西側にまとめて、その他を埋める。
(埋めれるようにコア位置をずらす)
【2階の配置】
教室を採光が取れるように道路側に向けて配置(埋めれるようにコア位置をずらす)
(一部間違っていますが・・・)
自分はコマプランでは細かく検討するのが苦手なので、倍コマの下書きくらいに考えています。(本来ここではチェックリストでチェックする手順ですが忘れています。)
⑨倍コマ
大ボリュームを決めて、優先順位の低い部屋(適宜、設備系)は割り切って入れます。
作図に必要な情報を入れていきます。(開口の位置、PCの位置、PSEPS等)
終わった段階でチェックリストを使ってチェックしています。
2F教室の採光確保のために、コア位置と教室の位置(南側の配置)を修正しています。
(あとで落ち着いて考えたら採光は適合しており、配置の再検討は不要でした。)
⑩外構
KP(車椅子使用者用駐車場)の位置をなんとなく決めています。最終的には作図で決めるのでざっくりと位置を決めています。
⑪面積関係
倍コマをもとに面積計算しています。
⑫講堂
講堂の段数などを検討しています。最終的には作図で決めるのでざっくりと位置を決めています。
⑬エスキスチェック
エスキスが終わった段階で⓪のチェックリストでエスキスの最終チェックをします。
問題なければ 要点記述へ移ります。
【要点記述】
エスキス用紙に書いたキーワードを拾い出して要点記述を進めました。
過去問が多いのであまり手を止めずに記述を進め、考える内容は後回しして時間を確保。
余白的には考えればもう少し文章を書けたかもしれませんが、ある程度は記載できているので45分で切り上げて作図へ進めました。
【作図】
柱→寸法線→延焼ラインまで書いてから気持ちを切り替えるためにトイレ休憩
以後もいつもより少し丁寧に、エスキスや課題文と不整合がないか確認しながら作図を進めました。
【チェック】
このままチェックの作業をするより、集中してチェックをした方が良いと判断して、一度5分ほど休憩しました。
最初に自分のチェックリストでチェックした後、時間が許す限り課題文を使って再度チェックを進めました。
●おおよその時間配分
【エスキス】1時間45分(チェック15分)
【要点記述】45分
【作図】3時間15分
【チェック】45分
以上