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【学科】聖路加国際病院(用途/病院)

 前回からの続き【建築作品を学ぼう♪】シリーズ

今回は,東京都中央区にある聖路加(せいるか)国際病院.
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■解説

~↓↓↓1分で解説!YouTubeショート動画↓↓↓~

病院の敷地は3つの街区で構成され,その3つの街区を一体とした特定街区制度で開発されている.第1街区と第2街区の余った容積を第3街区の高層棟へ上積みしたすることで400%の容積率を590%に緩和している.それによって高層の建築物を実現した計画である.

特定街区制度とは
良好な環境と健全な形態を有する建築物の建築と併せて,有効な空地を確保するものについて,容積率等の緩和を行ない市街地の整備改善を図る制度.

第1街区:ネオゴシック調の礼拝堂もある旧聖路加病棟
第2街区:旧病院跡地に建築された聖路加国際病院
第3街区:超高層建築のオフィス棟とレジデンス棟

聖路加国際病院は第2街区に建つ
第2街区聖路加国際病院4階平面

第2街区にある聖路加国際病院の病棟は,三角形の平面形状であり,すべてての病室が患者のプライバシーを重視した「シングル ケアユニット」という個室になっており,トイレ・シャワーも完備されている.したがって,感染リスクも低い.また,個室内のベッドは廊下に対して斜めに置かれ,医療側,患者側双方の視線を考慮している(下図参照).

病室アップ図

■学科試験ではどう問われる?

平成21年(2009年)の一級建築士「学科」試験で問われた知識です↓

【計画問題コード21174】正しい記述かどうか?
聖路加国際病院(東京都中央区)
520床のほぼ全病室が,シングルケアユニットと呼ばれるトイレ,シャワー付きの個室で構成されている.

【解答】〇

平成7年(1995年)にはこのような問われ方をしました↓

【計画問題コードh07135】正しい記述かどうか?
聖路加国際病院(東京都)は,特定街区制度を採用し,老朽化した病院を建て替えて新たな都市環境の形成を図ったもので、病室はすべて個室とした計画である.

【解答】〇

■まとめ【サマリーキーワード】

 ✅特定街区制度採用
 ✅病室はほぼ全て個室
 ✅シングルケアユニット
 ✅プライバシーを重視した病室設計

■建物概要(製図試験対策用)

 【建  物  名】聖路加国際病院
 【設  計  者】メディカル・プランニング・アソシエイツ(アメリカのホス    
       ピタル  コンサルタント),株式会社日建設計
 【施     工】清水建設株式会社
 【所  在  地】東京都中央区明石町9-1
 【竣  工】1992年
 【階  数】 地下2階 地上11階 塔屋1階
 【構  造】鉄骨鉄筋コンクリート造
 【敷地面積】13,314.08m2
 【建築面積】  7,576.64m2
 【延床面積】60,729.79m2
 【道路幅員】東40m 西17m 南17m 北13m
 【駐車台数】125台
 【基  礎】場所打鉄筋コンクリート杭

今回は以上です♪
次の建築作品へ続く.


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