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元新曲「Nihil Pip Viper」

早いもので、配信シングル「Nihil Pip Viper」リリースからもう1ヶ月が経過しているらしい。時の流れとは残酷なものだ。
思い返してみれば、Patrick Vegeeの発売から1年を経てリリースされる新曲には大いなる期待を寄せていた。
そしてユニゾンはそれに応えてくれた。こんなにかっこいい曲をリリースしてくれたのだ。
さすがUNISON SQUARE GARDENだ。

ところでリリースから1ヶ月経った曲は新曲と呼べるのだろうか。僕の意見では呼べない。
シャッフル再生していても「自分、前からいたっすよ?」みたいな顔をして流れてくるし、そもそもそのシャッフル再生の最初に流れてきた時には「馴染んでるなぁ」と感じてしまうほど聴き馴染みのある曲になってしまったのだ。
もはや新曲の顔はしていない。

とはいえ前回投稿した空想セットリスト完成の時点では僕の中に影も形もなかったことを考えると、どうもNihil Pip Viperは新曲らしい。

こんな話はさておき、今回はそんな元新曲について語ろうかな。

Nihil Pip Viper。Patrick Vegeeから1年経ち、ようやくアルバムツアーが決まった頃に発表された新曲だったと記憶している。
これはPatrick Vegee自体の新曲感が薄れてしまったことが原因でリリースされたんじゃなかったかな。
2020年の大晦日、LIVE(in the)HOUSE -Count Down Style-にてPatrick Vegeeの全曲が演奏されたことを除いても、その他のライブで先に演奏された曲は少なくない。
だからアルバムツアーでは違う「面白いこと」を用意しておくために、ツアーで演奏する新曲としてリリースしたとどこかで話していた気がする。

タイアップ用みたいな目標が無いままいたずらに断片を作ってるだけなので、どれも無責任な乱暴さがある。楽しい。
良いね。そのまま出しちまおう。

(USG公式サイト ブログ「小生田淵がよく喋る2021年8月」より)

田淵はNihil Pip Viperについてこう語る。
「無責任な乱暴さ」と言うには現在の状況を映した丁寧さを含んでいるように聴こえるのは気のせいか。

特にここ。

ドクターストップだろうが構えは崩さず
今日もしゃにむに fake show
蓋然性合理主義なんてガキの遊びだわ
さっさとお家へ帰れ!

ライブが忌避されていた状況でアルバムツアーはできなかった。文字通りドクターストップがかけられていたわけだ。
それでもユニゾンは常に代わりを模索し続けた。その構えを崩すことなく、いつでも対面ライブを再会できるように遮二無二準備してきた。

やがて対面ライブが徐々に復活するようになっても、相変わらずライブが忌避される雰囲気は変わらない。
蓋然性合理主義(関係ないけど蓋然性合理主義ってシュガーソングとビターステップにも出てたよね。過去曲要素万歳)というやつだろう。

蓋然性合理主義は「確率が高いか低いかだけをみて、合理的なことをしよう」という主義だと解釈していれば問題ない(と思われる)。
つまりここで言うなら「ライブに行くと感染する確率が高くなる。だからライブには行かない。」といったところか。確かに合理的だ。

だから彼らは「ライブに来ない選択をした人」を否定していない。
ライブがなくても人は生きられる。それは当然のことだ。特にこのご時世でその事実は浮き彫りになったと言えるだろう。
ユニゾンはライブをしたい。物好きはそれを観たい。だが誰も感染したくはない。その流れで大勢が集まるライブはできなくなってしまった。

だがUNISON SQUARE GARDENはロックバンドだ。可能な限りライブをし続ける生き物なのだ。きちんと対策をすれば確率は抑えられる。
そう考えて、ライブのために動き続ける。
蓋然性合理主義と所詮そんなもの、だから「ガキの遊び」なんだ。
もちろん100%じゃないよ。
なら終わり次第「さっさとお家へ帰れ!」

ライブに来ることができなかった人も新曲は楽しめる。状況が落ち着いて「ライブに行きたい」と思えるまでは大音量で好きな曲を聴いていればいいのだ。それが自分たちの曲なら、これでも聴いてせいぜい生きろよ。
そんなメッセージだと考えるのは深読みしすぎたかな。笑

他の過去曲要素もいくつかあったのでピックアップしてみた。

(make me hazy この際)
 ⇒スロウカーヴは打てない(that made me crazy)

これはタイトル繋がりかな。
Patrick Vegeeの曲と繋がりがあるのはツアー前提だからか。

Oh エマージェンシー
 ⇒Catch up, latency
  「もろすぎて エマージェンシーが鳴ってる」

これはシュガーと一緒。同じ単語つながり。
まあこれもツアー前提だもんね。

あいさつ代わりにワンツーアッパー 放って
 ⇒オトノバ中間試験
 「Hello, what's up? 代わりに
  クロスカウンターがhit! hit!」

これは個人的に超好き。
挨拶代わりに攻撃って仲良すぎないか、君たち。

ちょっとオシャレして
無尽蔵な街へと踏み出せ
 ⇒10% roll, 10% romance
  「さあ純情コーディネート
   ちょっと着替えたら どこへでも行けるさ
   ドアは開けておいたんだよ」

これも超好き。笑
スロウカーヴと言い、ツアーの伏線になってたりしないかな()

他にもこじつけ的なものはいくつかあるけど割愛。やっぱり歌詞を読むのも楽しいな。
ツアーはまだまだ続く。Patrick Vegeeが終わってもまた次の回を用意してくれていることだろう。
大音量でユニゾンを流して、その時を待つとしようか。

ではまた。

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