
親の持家をどうするか②
こんにちは。大家兼不動産屋の廣田です。
今回の記事は、前回に引き続き、親の持家をどうしたら良いのかについて書きます。
持家を保有するのか、手放すか判断する
誰が、親の持家を引き継ぐかが決まったら、今後も保有していくのか、手放すのかを判断することになります。
心情的問題
「親の持家=自分の育った家」
「先祖伝来の土地だから、自分の代で手放す分けにはいかない」
「育った家で、最期は迎えたい」など、いろいろな理由で、親の持家を手放すことに、抵抗を感じてるという話を聞きます。このような理由で、手放さないと気決めるのであれば、それなりの覚悟が必要です。
立地はどうか
親の持家の立地がどうかが判断基準の一つになります。
今後持っていても、地価が値上がりしないまでも、下がらないような、立地にあれば、今後も保有して様々の活用ができます。タイミングによっては売却を検討することもできます。
逆に地価の下落が予想される立地であれば、早めに手放したほうが良いと思います。
立地を判断する上で、物件所在地の市区町村の都市計画やハザードマップなどが参考になります。立直適正化計画が立案された地区で居住誘導区域に外になっていると今後地価の下落が予想されます。また、災害の発生する確率の高い地区も要チェックです。
建物のコンディション
立地の次に検討すのが建物コンディションです。木造住宅であれば、築30年以上経過している場合は、建物の解体の検討をする時期になると思います。もちろん、実際の建物のコンディションは、築年数だけでなく、それまでのメンテナンスによっても差が出ますので、現地を確認して判断しましょう。
新耐震基準の建物であるかどうかも判断基準を一つです。新耐震基準ではない建物は、ローンや税制面でフリになるため、売却時の価格がやすくなります。
新耐震基準
昭和56年6月1日以降に、確認申請を行った建物は、新耐震基準の適合した建物です。それ以前に申請された建物は、旧耐震基準の建物です。旧耐震建物でも、耐震診断の上、適切な耐震工事を実施すれば、新耐震基準に適合した建物なります。
場合によっては、専門家に建物状況調査をいらしして、客観的な評価してもらうのも良いと思います。
「先祖伝来の土地を守りなさい」
地主さんの家系では、「先祖伝来の土地を守りなさい」という言葉を、代々言い伝えられていると思います。そのためか、盲目的に土地は守るものと考えている人が多いようです。
ここからは、あくまでも個人的な考えですが、この「先祖伝来の土地を守りなさい」という言葉の前には、「子孫の幸福のために」という言葉が入っていたと思います。つまり、子孫が不幸になるのであれば、手放してもよいと思います。
立地は、時代ともに変化します。何でも手放して良いといっている訳ではありませんが、保有することにこだわるあまり、無理な土地活用によって次世代で問題が発生することもあります。ときには、土地を手放すことも検討のひとつに入れても良いのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日はこの辺で、続きは次回また。