物件の売却⓷
こんにちは。大家兼不動産屋の廣田です。
今回は、前回の記事に続き、物件の売却について書いて行きます。引渡しまでやること
売買契約の内容にもよりますが、敷地の境界確定を条件になっている場合もあります。
測量図、筆界確定書があり、現地が杭など確認できれば問題ないです。問題があり場合は、土地家屋調査士に相談して必要な作業をしてもらいます。
残代金の精算
物件の引き渡し時(所有権の移転時)までに、売買代金の精算を行います。
固定資産税等、敷金、賃料、水道光熱費、管理費、修繕積立金などの売買代金以外の、金額も契約の内容に合わせて清算します。
売買代金以外の精算金は、引渡し日の前日までは、売主の負担、それ以降は買主の負担とするのが一般的です。
固定資産税、都市計画税は、その年の1月1日の所有者が1年分の税金を支払うことになっています。そこで、1年分を引渡し日を基準に日割りで計算します。1年便の基準日を1月1日とする場合と4月1日とする場合があります。どちらかは、売主、買主の合意で決まます。
所有権の移転
残代金、精算金の入金の確認ができた時点で、物件の引き渡しということになります。鍵を引き渡すと同時に登記上の所有権の移転の手続きを行います。
登記上の所有権移転の手続きは、司法書士に依頼するのが一般的です。引渡しの席に、司法書士さんが同席し、移転手続きの必要な書類を確認してもらいます。
司法書士は、買主側が指定するの一般的です。引渡し日以前に、売主が決めた司法書士と連絡をとり、所有権移転に必要な書類を、確認しておきましょう。
物件が区分所有建物である場合、管理組合に対して、所有者の変更届が必要になります。事前に届出書を入手し、旧所有者の必要事項を記入捺印して売主に渡します。同時に、管理費、修繕積立金の支払い方法も変更できるように準備しておきます。
ローン残債の精算
売却時点で、ローンの残債がある場合、金融機関に対してローンの残債を精算し、抵当権の抹消手続きも同時に行います。事前に、金融機関との打合せが必要です。抵当権抹消の手続きは、司法書士に依頼します。
抵当権の残っている状態では、基本的には売れないので、抵当権抹消の手続きは必須となります。
物件の売却にかかる費用
不動産業者に支払う仲介手数料のほかに、印紙代、抵当権抹消費用、境界確定の為の費用などが発生します。これらの費用の領収書は、売却後の確定振興で必要になります。大切に保管しておてください。
所得税の申告
不動産を売却した翌年に2/16~3/15の間に不動産譲渡所得税の確定申告し納税が必要です。
不動産譲渡所得税の税率などは、以前の記事を見てください。
精算金の内、固定資産税等の精算金は、譲渡所得に加算します。
参考:国税庁のHP
譲渡所得がマイナス、つまり赤字になった場合ば、税額は0となります。しかし、この赤字額を、給与所得や不動産所得などと他の所得と損益通算ができません。(例外もあります。不動産譲渡所得同士は損益通算可能です)
まとめ
物件の売却にてついて書いてきました。
不動産の売却は、現金が入ってくるまで時間がかかります。これは、不動産の特徴として、流動性が悪いと言われたりします。
また、売却し譲渡所得が発生すると、所得税が発生するため、売却額が全額使える現金にはなりません。売却の判断は、仲介手数料などの譲渡費用、譲渡所得税をシミュレーションして、手元に残る現金を試算しておくことが重要です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日はこの辺で、次回また。