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シンガポールを視察Vo.3 山がない、だから「水」も「土」も少ない。
2024年1月、3泊5日でシンガポール・マレーシアの視察に行ってきました。近未来型の巨大植物園があり「クリーン&グリーンシティ」と呼ばれるシンガポールは、土の循環を目指すupsoilの参考に訪れたい国の一つでした。
国を挙げて緑化政策に取り組むシンガポール視察の感想を3回に分けて書いています。Vol.1は緑化政策について、Vol.2でサスティナブル・シティについて。今回のVo.3 山がない、だから「水」も「土」も少ない。が、最後の記事です。
山がない、だから「水」が少ない
東京23区ほどの狭い国土のシンガポールには、山が有ません。山がなければ水を蓄える事ができず、自国では水が賄いきれません。
マレーシアとシンガポールの間にあるジョホール海峡、そこにかかる橋の脇に直径1.5メートルのパイプが走っています。 マレーシアから水を送る為のパイプです。シンガポールは約半数の水をこの輸入に頼っています。
コンビニのペットボトルの水や、レストランで注文する水も高いなぁーと感じました。(物価やサービス料も関係しますが)
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そして、水資源が少ない故か豊さの象徴として、大型の滝のある施設が沢山あります。
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山がないから、「土」も少ない。
水を蓄える山がないから、水資源が不足することは発想しやすいと思いますが。山がなければ「土」も無いのです。
シンガポール市民には植物を育てる文化が根ざしています。高層マンションを下から見上げると、綺麗な緑が各それぞれのベランダから顔をのぞかせています。ですが、園芸で使われる培養土は、山の黒土や赤土を掘削して作られています。したがって、山のないシンガポールには土や植物を売っているお店は少なく、国境を越えマレーシアに植物や土を買い出掛けるそうです。
余談ですが、1シンガポールドルは110円ですが、1 リンギット(マレーシアの通過)は30円程度とマレーシアは物価が安い。だから、植物や培養土だけでなく、日用食料品、ガソリン、洗車、エステやマッサージなどのサービスを求めて、週末には物価の安いマレーシアに行くのが一般的だそうです。
また、物価の安いマレーシア人は物価の高いシンガポールで平日は働き、週末にはマレーシアに帰る。という方が多いそうです。私がマレーシアへのイミグレを通過した土曜日は、シンガポールからマレーシアに大移動する人の群れで大混雑、40分以上通過にかかりました。(車での出入国はドライブスールのように簡単だそうです)
森林資源が豊富な日本では、山が無いなんて想像もできませんが、山がある事はありだがい事で、大切に引き継いでいかなければならない資源なのだとシンガポールを見て改めて感じました。
最後になりますが
upsoilは、土の未来に目を向けて、土を大切にする新しい文化づくりを目指しています。
山があるからと言って無暗に土を掘削して培養土を作り続けるという商業スタイルに疑問を持ち、商品開発をしているのが「循環培養土 別府温泉の土(サーキュラーソイル)」です。現在販売に向けての準備を進めています。
大量生産大量消費の高度経済成長期の名残で、倫理的におかしいよね、それ。という商品やサービスが日本には多いです。自然(植物)を愛でるガーデニング・園芸こそ、エシカルに商品の選択ができる必要があると考えています。
今回の視察によって、土のお国事情を知ることができました。今後も世界の土のお国事象を知りに、色々な国を訪れてみたいと思います。